08 異世界ワインと誕生日
うっひょー。
うまー。
せかいまわってるーう。
どうも俺。
今ちょっと酔っぱらってる。
なんでかって?
ワインを飲んだからだ。
例によって、スライムを育ってスライムブドウ(俺命名)を収穫?
そのスライムブドウを使って、ワインを作ってみたんだよ。
その期間、わずか一週間。
本当ならもっと時間かかるけど、異世界クオリティってやつと、Xさんが家に来てくれた時に知識を貸してくれたからな。
まあ、そんなわけで、サクサク完成だ。
それで、ワインパーティーをしはじめたんだ。
そしたら、Xさんがちょうどもうすぐ誕生日だっていうから。
お祝いしようってなってな。
ワインを使った料理をこれでもかと作ったわけ。
そしたら俺がご覧のありさま。
うひょーい。
世界まわってるーう。
元気元気!
超ぱーてぃーぴーぽー。
かろうじて会話できてるけど、もうすぐ会話もおぼつかなくなる予定だから、何か聞きたい事があったら言ってくれ。
いや、もう会話できてないだろって?
そうかもー。
ん?
さっきの話題にもどるけど、アンドロイドに誕生日があるのかって?
ばっかおめ。
さすがにあんだろ。
そういうのあれだぞ。
空気読めよ。
俺が言える事じゃねーけども。
おめえ。こんちくしょうめが。
あれ、なんで怒ってるんだっけ?
ぐー。
ぐー。
ぐー。
おっといけねぇ。寝ちまってた。
Xさんが製造された日の事を覚えてたから、そんでお祝いしてたんだんにょ。
こういう日って、誕生日プレゼントとか渡した方が良いかな?
ほら、Xさんとは知らない仲じゃないし。
ん-、でもだからこそ、ただ知ってるだけの人間から贈りものされるのも、拒否感あるってやつもいるのか。
こういうのって、どうすりゃいいんだろうな。
俺の人間関係なんて、母ちゃん父ちゃん、先生でとまってんだよ。
紙に書いたらそれで終わりだぞ。
ええい、考えても分からん。
本人に聞くしかない。
ってわけで聞いてみた。
そしたら、旅がしたい。
ですって。
色々な物をみて、いろいろな物を聞きたい、ですって。
たまにこの星にやってくる宇宙船がいるから、その船にのって他の星や世界にいってみたい。
って、言った。
あー。
そうだよね。
つまり俺に、宇宙船の人とつなぎをつけてほしいってことか。
それくらいは分かるぞ。
人の気持ちはあんまり分かんないけど。
Xさんお話好きだし、人がいない寂しさ感じてたみたいだし。
そういうことなら、おいーさんにまひゃせときなさ!
うえーひっく。
たまにくる、宇宙船の人間さんにおはなしをつけれれれれんさい!
ぐー。
すか。
ぴー。