17 流れ星と研究所
我々人類は、近い将来。
環境の変化に耐えられないと推定されている。
だから、自分達の体や他の生き物の体を作り替える事にした。
宇宙へ旅立つ計画がとん挫した今。
残された希望は、我々の働きにかかっていると言えよう。
必ず、この星の人類の歴史をつなげて見せる。
最後に、もしもの時のために我々の補助をしてくれる機械人形を作り上げておこう。
将来に対する希望を持ってほしいというイメージアップのためという題目もこみで、ストレスの多い職場環境改善のためにも、必要だろう。
さてみんなは、一体どんな機械人形が良いだろうか。
ふーん。
この世界の人たちは大変だったみたいだねー。
本を読みながらこんにちは。
俺だ。
あれから何度か探索していて、この施設の事実を知ったぞ。
施設の中にある資料を適当に読んでみたら、それっぽい情報を見つめた。
本は絵から大体推測する事しかできなかったけど、映像記録もあったから助かった。
この惑星、人類衰退&環境の変化が劇的過ぎて、人間や他の生き物たちが生きていけなくなったらしい。
で、今の状況になったってわけ。
人間は絶滅したのか、奇跡が起こって宇宙に逃げれたのか。
他の動物は、環境に適応できる形にされたらしい。
じゃあ歩く星って、あれかな。
この記録にある補助の機械ってやつかな。
なんで星の形にしたんだろうね。
俺には一部をのぞいて、情緒的な感性が死んでるから分からんけど。
とりあえず好奇心は満たしたし、探検は終了したんで、もうここには用はないな。
明日からはさよならなんだけど。
星の一人?一機械?
が、なんか俺になついちゃってるんだよねー。
今も本読んでるけど、お茶とかお茶菓子とか出してくれるし。
あ、おかまいなくーって言っても、出してくれるからなあ。
帰る時なんて、服の裾ひっぱってもうちょっといてよ。
て感じになるから。
困っちゃうね。
まあ、他にやる事ないし、しばらく暇なときはココに遊びに来るかんじでいいかな。
星君?星ちゃん?が寂しがってるのに、すやすや眠れるかって言われると、首を縦にはふりかねないし。