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11 ビニールハウスとパイナポーズ栽培



 聞いてくれ。


 新発見。


 パイナップルだ。


 異世界版のパイナップルがあった。


 ちょっといつもより遠くまで歩いたら、見つけたんだよ。


 パイナップルを。


 黄色くて輪切りにするとわっかになる果物だ。


 あ?


 それは知ってるって。


 うん、分かってる。


 ともあれ。


 異世界にもパイナップルはあるんだ。


 Xさんからこの世界にあるそれっぽい果物の事も聞いてたから、異世界版の名前も知ってるぜ。


 パイナポーズという名前らしい。


 あんまり意外性はないな。


 ちなみにどこで見つけたかって?


 密林だ。


 ジャングルしてるエリア。


 木がたくさん生えてて、雑草もあって。


 密林っぽい動物もいて(襲ってこない)、カラフルな花もあり。


 そして、たまに嵐もくる。


 そんな密林の中に、パイナップルではなくパイナポーズ。


 これは食べるしかない。


 と、なった俺はその場でむしゃむしゃ齧り始めた。


 え?


 また迂闊に食いすぎだって。


 そう言われても、俺は今を生きる男だし。


 毎日が充実してるから、次の日ぽっくりご逝去しても未練はないな。


 そういうわけだから出会って10秒くらいで食べてみた果物の感想。


 甘かった。


 酸味もあった。


 パイナップルだった。


 でも、ちょっと個体差が激しい。


 たまに超甘くない奴があったり、甘すぎるやつがあったり。


 でも、アタリを引くと、すごく美味しいんだよな。


 よし、お前を連れてってビニールハウスで栽培してやろう。


 うん?


 パイナップルの栽培方法は知ってるのかって?


 知らないな。


 まあ、やればなんとかなるだろ。






 そういうわけで、パイナップルを持ってかえった。


 収穫した奴を、さてどいうやって育てればいいんだ。


 この世界にはネットもないし、物知りXさんは旅立ってしまった。


 試行錯誤していくしかないな。


 まあ、そこも楽しみってことで。






 それから俺はあれこれ試した。


 まずパイナップルって種とかあんの?


 どこにあんの?


 肥料とか水とかどうすんの?


 ってところから始まったため、気が長い長い。


 それでも、なんとかパイナポーズはすくすくと成長。


 しばらくしたら、収穫できるようになった。


 ビニールハウスの中で育てたパイナップル、ではなくパイナポーズは密林で見たときよりは大きい。


 じゃ、さっそくいただきます。


 むしゃむしゃ。


 すっぱー。


 むしゃむしゃ。


 あんまーい。


 むしゃ。


 にがー。


 ってなわけで、アタリ一割の燦燦たる状況。


 でも、更に改良を加えたら、五割に上昇。


 まあ、人にあげるもんでもないし、これくらいでいっかと。


 そんな感じでパイナポーズの栽培に一区切りをつけた。





 だけど、人が食べる分じゃなくてブドウスライムにあたえる餌としてはかなり良い感じだったらしい。


 ブドウスライムにあたえてみたら、艶とかはりがよくなった。


 収穫できるブドウも美味しくなったぜ。


 果物の力ってすごいね。



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