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55話
王都の跡地の森を抜け、適当に走り、良い感じの天然の洞窟を見つけた。ここで時間を経過させよう。
中に入り、イノシシ魔獣の皮で作った敷物を広げる。
そして横になる。【体感時間操作】スキルを久々に起動する。おやすみなさい。
……。
う〜ん、良く寝た。
さて、何年経ったか……。
俺は宇宙空間に居た。
またかよ!
さらに前回と違い、手元に岩もない。
あるのは身につけている服とポーチのみ。
仕方ないな。
俺は体表に魔力を流す。
宇宙は厳密には真空ではない。
分子がごく少量飛び交っている。
それを魔技で引き寄せ、固めていく。
だいたい100gくらい集まったか。
心もとないが、これで何とかしよう。
惑星の方角も分からないから、方角は適当でいいか。
今現在は、惑星の爆発の余波でふよふよ飛んでいる感じだろう。その余波の方角をちょっとだけ変え、なおかつ
飛ぶスピードが上がるようにするには……この方向に全力投球だ!
おらぁ!
パン!
投げた分子の塊は破裂し、俺は反対方向へ加速して飛んでいく。




