7. ヴァンパイアの世界へ
狼の鳴き声が鳴り響く
暗闇に覆われた世界
大きな満月が輝いている
草木が月の光で深緑色になっており
湖に反射した月の光が幻想的だ
わたしはいま
小さな舟に乗っている
リエのヴァンパイア世界のお城に向かうためだ
湖の真ん中にそびえ立つ中世の大きなお城
岸に着くと
そこには大きな門が待ち構えていた
門番は赤い目を光らせて
こちらを見ている
タカヤ「リエ様の客人だ」
アヤコ「なんで様づけ?」
タカヤ「リエはこのお城のマスターだからだ」
マスターとは、このお城を取り仕切る主人のことらしい。
なんだか凄そう…
門を入るとそこは薔薇園だった。
むせかえるような薔薇の甘い香り
赤い薔薇が無数に咲き乱れ
月の光に反射して薔薇の漆黒さが目立つ
タカヤは何度も訪れたことがあるのだろう
まるで薔薇には目も暮れずにさっさと歩いていく
玄関らしき重厚な黒い大きなドアを開けると
そこには大きなシャンデリアがぶら下がっている螺旋階段が目の前に現れた
黒服を着た男性が丁寧なお辞儀をした
「タカヤ様、アヤコ様。ようこそお越しくださいました。
リエ様がお待ちしております」
リエは杖を持って私たちを待っていた
リエ「これ、アヤコの魔法用の杖。早速だけど今から向かう場所で実践を積んでもらうわね」
お城の外には大きな闘争場らしき円形に囲まれた場所があった
リエ「さあ、ここで戦闘をしてもらうわ」