表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The story of fate(仮)  作者: 兎三 林
1/3

プロローグ

「糞ガキが!」


築何十年にもなる古びたアパートに父の怒号が響く

瞬間、目の前に自分の顔と同じ位の足が迫ってくる


「うっ・・・」


あまりの痛さに泣きそうになるが泣いたらどうなるかは体が覚えている

(耐えろ....耐えるんだ)

腫れた目で父の顔を見る。これが間違いだった


「なんだその目は!」


おそらく睨んだように見えたのだろう。父はそばにあった未開封の酒瓶を大きく振りかざす

(あ、やばい。)

咄嗟に避けようとするが体がなぜか動かない

(これ....死....)

唸るような音が体中に響く。痛みは不思議と感じなかった

泣くのを堪えようとしたが声がまず出ない。目の前が徐々に赤く染まっていく

鼻に届いた鉄臭さが何が目を染めているのか教えてくれた


「おい、これ死んでねぇよな....」


父の顔が徐々に歪んでゆく


「あー!この糞ガキ!起きろ!起きないとおま....」


父の声と共に意識が段々遠ざかっていく中、心の中で強く思う


愛されたかった。と


享年15歳、僕の人生は幕を閉じた



はずだった

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ