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久しぶりの再会(妹)

伯は、銀髪で、自分を兄だと言う少女を引き剥がし向かい合う。髪は白髪で腰に付くぐらい長いがきちんと整えられており清楚な印象だ。またサファイアのように大きく青い目が特徴的だ。体型も男女が共に見惚れるぐらい整えられている。そんな美少女を前に伯は、

「ごめんなさい。俺は1人っ子なんで人違いだと思いますよ。」

と、気後れすること無く容赦なく言った。

「そんな…。ヒドイですお兄ちゃん。ううっ、ぐすん。」

少女は泣き始めた。

「ああ~。伯くん女の子泣かせた~。いけない子だ~。」

「おいおい、伯。こんな可愛い子泣かせるのは酷くないか。」

「妹のことぐらいきちんと世話したらどうたい伯。」

「伯さん…。いくら何でも妹さん前に酷くないですか?」

「待ってくれ!!本当に1人っ子なんたが、俺に妹なんて…。ん?ちょっと待てよ…。」

伯は何か考え込んでしまった。

「分かりましたよお兄ちゃん。私の事が思い出せないなら再現するだけです。」

少女はガッツポーズをして、そう言った。

「再現って何をするんだ?」

「私が妹になった日の再現です。」

全員の頭の上に?マークが上がる。

そんなのお構い無しに少女はカチューシャを取り出し髪を整え頭につける。準備が出来たのだろう。伯の前に立つ。そして、

「私はあなたと家族になれて今とても幸せです。

これまでもこれからもよろしくね。お兄ちゃん。」

そう言って、キスをしてハグをした。

「「「「!!!!!!!!!??????????????」」」」

その場に居た全員、廊下を歩いてた者までもが足を止め、赤面しそれを見ていた。

しかし、伯は大きく目を開き

「ああっ、お前シャリアか~。大きくなって全く気が付かなかったわ。ごめんな、シャリア。」

「いいんですよ、お兄ちゃん。会うのは3年ぶりぐらいですから。」

2人は熱烈に抱きしめあっていた。

「ところで、お兄ちゃんは何組なの?私はA組なんだよ。特別コースなんだよ。すごいでしょ!!」

「ほんとに凄いなっ。俺はD組…。普通コースだわ。ここって全6組だっけ?」

「はいそうですよ。A、B組が特別コース。C~F組が普通コースなんですよ。あとですね―」

「「「「ちょっと待て!!!!」」」」

その場にいた人全員の声が重なった。

「今何が起きたんだ!?」

「え?結局兄妹だったの!?」

「てか、妹ちゃん可愛くない!?」

「美穂ちゃんそれ今関係ないよ…。妹さん可愛いけどね。」

「シャリアちゃんかわいい~。」

「シャリアちゃん結婚して!!」

「第一印象から決めてました。」

「義兄さん、妹さんだけを愛しています。」

「おい誰だ、この騒動に紛れて求婚してくる奴は!?

ぶっ飛ばすぞ!あと、妹はやらん!!」

廊下が一気に騒がしくなった。

~3分後~

「悪いな伯。少し落ち着いたわ。」

「僕もごめん。無駄に騒いじゃって」

「ごめんね伯君。ほら、香耶ちゃんも。」

「伯さんごめんな…。あれ?私うるさかったかな?」

外野はまだざわついているが、主要メンバーは落ち着いたようだ。

「初めまして。改めて自己紹介を。妹の綾野 シャリアです。義妹ですけどね。よろしくお願いします。」

シャリアの自己紹介が終わりそれぞれの自己紹介もしていく。

「龍平さん、隼人さん、美穂さんに香耶さんですね。」

ここでも相変わらず美穂が積極的に話しかけていく。

「よろしくね~シャリアちゃん。さっき聞いたけどA組なんでしょ!お兄さんとは違って凄いね~。こりゃ将来有望だね。こんな妹を持てて伯君は幸せね。」

「そうだろ!うちのシャリアは凄いだろ!」

「あれ?イジリのつもりで言ったのに…。重度のシスコンなのか…?」

「いえいえ、何を言ってるんですかお兄ちゃん。私なんてお兄ちゃんの足下にも及びませんよ。」

「あれま~、こっちもこっちで重度のブラコンなのか。ん?何リュウ?」

「美穂、そろそろ都市を回らないか。回りに人が…あと、俺の名は龍平だ。」

一同は都市を回るという元々の目的を思い出し、6人で回ることにした。

「そうだ、伯君。シャリアちゃんとは義妹だけど、どんな出会いだったの?あと、なんで久しぶりなの?」

「うわ、よくお前聞き辛い質問ぶつけてくるな。歩きながらでいい…。って。えっ、ちょっと分かった今話すから。この場にいる同級生たちよ、そんな興味津々な目と耳を向けながらこっちに来るな。初日からハード過ぎないか?」

はぁ、とため息をつき簡単に話をする。

「シャリアの両親とウチの<オヤ>が仲良くてな。こいつが養子に来る3ヶ月ぐらい前に初めてあったんだが、なかなか懐かなくて大変だったよ。まぁ、時間を掛けて毎日会って話してやっと懐いてくれたんだけどな。んで、その後、まぁ察してくれ。シャリア一人ぼっちになったわけよ。そしたら、ウチの養子になる事とが決まって。正確にはウチのオヤがシャリアを呼んだこと、シャリアも孤児院には行きたくなく、オレがいるウチに来たがってたことが一致して決まったんだけど。そして、妹になったんが、そのあと一人暮らしすることが元々決まってたんだよ。<ウチのアネ>が中学校から一人で暮らせる力がないとだめだ。高校、大学では遅いんだって言ってな。それで家族誰とも会わず三年を過ごし、今に至る。以上だ。なんだ?まだなんかあるか?」

 「いや、もうダイジョブだ。」

 「そうだね。」

 「意外と複雑というか。」

 「大変な人生だったのですね。」

 軽く興味本位で聞いてみたものの、話とは違うところで気になる部分や複雑な部分が出来てしまったが、大体の事を聞けたので満足だったのだ。あと、話してる間、伯とシャリアの距離が近すぎて全員それに見かねて、終わらせたのだ。そして次こそ回ろうとすると、

 「え?じゃあ、もしかして兄の方が出来損ないなのか。」

 「それ。妹凄すぎて兄かすむのでは?ぷぷぷ。」

 「ちょっ、聞こえちゃうって。クスクス。」

  そんな声がボソッと聞こえた。今までの話を聞いての見解か、それとも2人の距離に対しての特別コース、普通コースそれぞれの嫉妬からきたのかはわからない。しかし、しっかりと聞こえた。

 その瞬間、

 「誰ですか?今、私の、シャリアのお兄ちゃんをバカにしたのは?今すぐ出てきなさい。闇の海に沈めてあ痛ッ。お兄ちゃん頭叩かないでよ~。」

 「いや叩いてないし。手をのせて撫でてるだけだぞ。お~い、悪いな。シャリアは俺や家族の事になると周り見えなくなんだよ。あんま、刺激すんなよ。ほら、シャリア行くぞ。」

 「はい!行きますよ!どこまでも!」

 シャリアは伯の腕に抱きつき歩いていく。

 「「「はぁ、初日から大変なことになっちゃったなぁ。」」」

 その場にいた全員(義妹を除く)がそれぞれの認識で思ったことだった。 

 


「ん?あれ、伯じゃん。あ、ドキドキしてきた。シャリアもいるのか。私より早く会えたのか。くっ、会えたら連絡しようって言ったのに…。お~い伯、シャリア~。」

 まだまだ、学園生活初日は続いていく。


つい先日、大学の試験が終わりまた書き始めてるとこです。

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