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入学式とクラスメイト

また、遅くなってしまった…。出来るだけ、一週間ごとに更新しようと思います。よろしくお願いします。

 伯は正門をくぐり、受付に進む。名前を言うと、自分の名簿番号、靴箱の番号、クラス名を言われ、玄関へ進む。

 「うわ~。人多っ。何人いるんだよ。こんなに人いたら人間関係とか絶対メンドーなことになるぞ。あまり人と関わらず、静かに過ごそう。うん。それがいい。Dランクってばれれば面倒だし。」

 自分が送ろうとする学園生活の方針を決め、クラスの前まで来た。

 「よし。静かに過ごす、静かに過ごす、静かに過ごす。オーケー。」

 伯は、ドアを開けて教室へ入る。自分の席に歩いていく。クラスの中はそれなりの人数がいて、すでに仲良く話している人も何人かいる。名前からして一番前かな、と思っていたら、二番目の席だった。席に座り、うつぶせていると先生と思しき女性が来て、入学式が始まると全員を廊下に並ばせ体育館に向かった。


体育館には入学式のために並べられたたくさんの椅子やレッドカーペット、ステージには「第三魔法学園入学式」と看板がつるされていた。

 「意外なところでアナログなんだな。」

 と、伯は自分が会社に入ったときもこんなんだったな、と懐かしさを感じていた。

 そんなこんなで入学式が始まった。伯は、式に興味無くずっと周りの生徒の顔を見たり、この後何をしようか考えていた。問題なく順調に進み、新入生代表の挨拶まで回ってきた。返事をした声から、我らが首席は女子のようだ。眠くなってきてうとうとしていると、

 「おい、見ろよあの子。めっちゃ美人じゃない?チョータイプなんだけど。」

 「はいはい。わかったわかった。確かにきれいだな。まぁ、お前には高嶺の花だな。」

 「お前に言われたくねぇよ。ブーメランだわ(笑)。かわいくて頭が良い奴ってホントにいるんだな。」

  

 何やら前の方が騒がしくなった。聞きたくなくても席が近くて、伯の耳にも入ってくる。周りの生徒もこいつらうるせーな、と言わんばかりの表情をしていたが、前を向き首席を見ると、天使を見るような目で彼女を見ていた。さすがに伯も気になり顔をあげて見てみる。

 艶があり腰まである長い黒髪、すらっとしている脚に、程よく丸みを帯びた胸、白く艶めかしまでに美しい顔。まるで、オーラを放っているかのように、全員彼女を見ている。見られずにはいられなかった。

 一礼をし、挨拶が始まる。

 「桜が芽吹き、暖かな春の訪れとともに私たちが………………....................................」

伯は、彼女の顔を見て満足したのか興味を無くし、体育館にいる人の数を調べようかなと思っていると、不意に彼女と目が合った気がした。否、彼女が伯を凝視していて目を合わせざるをえなかったのだ。伯もさすがに驚いていると、にこやかな笑顔を浮かべ彼女は伯から視線を外した。

 「え?マジなんだったんだ、今の。でもあんな子会ったことないなぁ。「仕事先」にもいなかった、と思うし…」

 と伯が悩んでいると、挨拶が終わったらしい。会場には、盛大な拍手が響いていた。

「おい、見たか。今あの子、こっちを向いてニコッ、てしたぞ。絶対俺と目が合ってからだぞ。うおードキドキしたぁ~。」

 「は、バカか。今俺と目が合っただろ。ナニ勘違いしてんだ。」

 よく周りを見てみると、他の人も目があったらしい。

 「な~んだ。みんな目が合ったのか。会場全体を見つつ、一人一人の顔を見ながら挨拶していたのか。まぁ、熱心でみんなに愛される首席なことで。まぁ、これで大半の生徒にしっかり覚えてもらったわけだ。何気凄いテクニックだな。なんか、腑に落ちないが…。まぁいいや。気にすることでないし。」

 そう一段落していると新任教師の発表が始まった。教師たちが壇上へ上がる。そして、伯は思いっきり目を見開いた。なぜならそこにはー

 「皆さん初めまして。この度、教育相談室に配属されました稲垣沙雪です。相談するだけでなく、いろんな生徒の話を聞くことはもちろん雑談だけでもしに来てくれればうれしいです。あと、数学の免許も持っているので、もしかしたら皆さんの教室にお邪魔するかもしれません。よろしくお願いします。」

 ーそこには、上司「稲垣 沙雪」がいたからだ。



入学式が終わり、教室へ戻ってくると

 「ふぁぁあぁぁぁx。マジ何なん。あのクソ上司。ああ~めんどくさいことになりそう。イタッ。」

 一人憂鬱になってると、いきなり背中を叩かれた。沙雪が来たのかと身構えると、

 「どうした新入生?せっかく、何かの縁で会ったんだ。初日からため息ついてないで、なんか話そうぜ。な。」

 そこには、同じ制服を着こんだ大きな男がいた。

 「初めまして。後ろの席の遠藤 龍平だ。よろしくな。気軽に龍平って呼んでくれ。」

 身長は175センチはあるであろう巨体だった。髪は短く、遠くから見てもわかるぐらいの筋肉質だ。爽やかなスポーツ少年というのが、彼の第一印象だ。叩かれたことは…気にしないでおこう。

 「初めまして、綾野 伯だ。よろしく。こちらも伯で構わない。」

 「オーケー伯。よろしく頼むぜ。」

 初対面の人ということで緊張してしまい、伯は全く違う喋り方になってしまった。

 「楽しそうだね。僕も混ぜてもらってもいいかな?」

 前の方から声をかけられた。

 「初めまして。相沢 隼人です。よろしくね。えーと、君が伯で、こっちが龍平だよね。」

 そう言って、手を出し握手を求めてきた。170センチはありそうなぐらいの長身で細身だ。また、雪のように白い肌も特徴的だ。

 「ああ、こちらこそよろしく。改めて、綾野 伯だ。」

 「よろしくな。龍平だ。え~と、なんて呼べばいい?」

 「ああ、普通に隼人でいいよ。うん?伯どうしたの?にやにやして。」

 「ああ、悪い。ちょっとな。」

 伯は、単純に嬉しかったのだ。静かに過ごそうと思っていた伯だが、やはり学園生活が楽しみでたまらなかったのだ。

 「なになに、リュウ。楽しそうじゃん。私も混ぜて。」

 そう言って、短髪の少女が話しかけてきた。

 「うるせー、美穂。てか俺の名前は龍平だ!!」

 「ハイハイ、分かった分かった。初めまして。藤井 美穂です。リュウとは小学校からの幼馴染で~す。こいつおっちょこちょいだけど、仲良くしてあげてね。あ、私のことは美穂でいいよ。」

 いきなり、たてしまくる少女は、爽やかなところや運動神経がよさそうなところがあった。育った環境が似ているのだろう、伯は思った。髪は主張しすぎない淡い茶色で、手足は細いが無駄のない筋肉とでもいうのだろうか、外見では分からないくらいしっかりしている。立っている姿もしっかりしていて綺麗だ。スレンダーで健康的な美少女といったぐあいだ。

 「ちょっと、美穂ちゃん。もうHR始まるから席に戻って。」

 「ごめんごめん。今行くよ。ああ、そうだ。こっちは佐々木 香耶ちゃん。隣の席の子だよ。」

 「ええ~。ここでいきなり自己紹介なの。え~と、初めまして。佐々木 香耶です。」

 こちらの少女は赤髪のセミロングで、出るところ出ている実に女性らしい体型をした少女だった。かけている黒ぶちの丸眼鏡も彼女の良さを引き出している。

 「初めまして。綾野 伯だ。」

 「遠藤 龍平だ。よろしく。」

 「相沢 隼人です。」 

 「綾野さんに遠藤さん、相沢さんですね。よろしくお願いします。」

 ペコリと香耶が頭を下げた。

 いきなり、美穂が

「あ~そうだ、今日みんなで都市内を回らない?午前で学校終わるし。暇だし。いいかな」

伯は特に断る理由もなかったので、引き受けた。満場一致で午後は学園都市内をめぐることが困った。

 伯は、ほんとに嬉しかった。まるで、小説みたいな良いスタートを切ることができて、と思っていたが

 「あっ、悪い。少しだけ用事がある。すぐに終わると思うから、ちょっと待っててくれないか。」

 「別にいいけど…。何々。どんな用事?美穂ちゃん知りたいな~。」

 「そうだな。ちょっと挨拶しに行かないといけない「先輩」がいるんだよ。」

 「な~んだ。いいよ。つまんないな~。もっと面白い事かと思ったよ。」

 「美穂ちゃん…。入学式から起こる面白い用事って…」



伯は教育相談室に来ていた。なぜならそこにはー

「なんであんたがいるんだ沙っぐほぁっ。」

「稲垣先生だろ。お前は、まず日本語を学んで来い。」

「教師が生徒を殴っていいのか!?」

「見つからなかったら大丈夫だろ。いいか、バレなきゃ何してもいいんだよ。犯罪じゃないんだよ。」

「やめて!そのいろんなところで聞くセリフこんなとこで聞きたくない!」

「ほ~?お前、這いよー」

「ストッーーーープ!それ以上はダメ!!。俺らいろんな意味で消されますよ!」

「おっ、おう。わかった。わかったから。そんな混沌に立たされた人の表情で顔を近づけないでくれ。こわい。」

「わかりました。良いでしょう。さて、話を戻しますか。なんで、稲垣先生はここにいるんですか?」

 「簡単な話だ。お前一人できちんと生活送れるか、不安だったから会社が私を送った。それだけだ。」

「そうですか。では失礼します。」

「もう行くのか?」

「はい、用事は済みましたし。これから、友達と約束もあるので。」

「そうか。人嫌いだったお前が友達か。そんなことより二つ伝言だ。」

「そんなことより!?」

「一つ、お前はここの生徒だが我が社の社員だ。仕事を頼むことがあるかもしれない。人手不足だからな。二つ、ここの学園理事長は社長や支部長と同期で仲がいいらしい。頼まれたら、助けてやれ、とのことだ」

「ああ、だから入学できたのか。そんなことだろうとは思っていたけど。じゃあ、稲垣先生もそれを使って?」

「いや、私はきちんと免許やカウンセラーの資格持っているぞ。」

「意外とハイスペック!?」

「うるせ。さっさと行け!!友達と遊びに行くんだろ。」

「は~い。行ってきます。」

滞在時間十分。そんな僅かな時間でものすごいやり取りが繰り広げられていた伯は小走りで戻り、美穂に声をかけた。

「悪い。待たせたな。」

「いいよ~。伯君もきたし、行こうか。」

 そして、伯の初めての学園生活が始まーーーー

「兄ーーーさーーん。とおっ。」

伯はいきなり後ろからハグもといダイブされた。

「がはっ。誰なんだよ。」

振り返ってみると銀髪の少女が伯の背中に顔をこすりつけていた。

「スーハースーハー。はぁ~兄さんの匂いだ。あっ、兄さん久しぶり。」

満面の笑みが銀髪の少女から伯へ向けられていた。

そして、一拍おいて、一斉に

「「「兄さん!!!???」」」

そこにいた生徒の叫びが大音量で廊下に響きわたった。

「も~。マジ何なんだよ。」

波乱万丈の学園生活が幕を開けた。。


更新ぺース遅くてすいません。ちゃんと毎日書いているんですよ。ただ、文字数見るとどんどん増えてくという謎の状況…。できるだけ、早く更新できるよう頑張ります。アドバイスや誤字脱字があれば連絡お願いします。

それでは、このへんで。(←あとがき慣れてきた)

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