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プロローグ

「パンパカパーン。って声に出して言うと思った以上に恥ずかしい……と、とにかく、おめでとうございます。あなたは主人公に選ばれました。何の主人公かと言いますと、ジャジャン、ラノベです。う……もう効果音やめよう……ラノベって言うのは、ライトノベルのこと。ってぇ、さすがにそれは知ってる?どうしてあなたみたいな人間が主人公に選ばれたのか分からないでしょうから説明しておくと、それはあなたが並々ならぬ行動力を持っているからです。あはは、決して良い意味ではないですけどね。いやあ、一応選ばれたということなので、私もこれまでのあなたの行動を確認しましたけど、ホント驚きましたよ。もうね、こう言っちゃ言葉が悪いですけど、はっきり言いますと、頭イカれてますよね。とても正気の沙汰とは思えない。というのが率直な感想です。けれどその行動力が適正なのです。なぜか。それは主人公だからです。あなたが物語を作っていくからです。って言うと、え?それは作家の仕事じゃないの?と思うでしょうか。違います。いや、普通は違くないんですけど……ご主人様の怠……いやいや、これは高度に文学的な実験でして、書き手の創作を一切排したいわばノンフィクションライトノベルという試みなのです。だから平凡な主人公では平凡な物語になってしまう。自ら物語を作り出せるほどの行動力を持った人材が適任というわけなのです。行動をそのまま、脚色なしに書いて小説になり得る人物。それがあなたというわけです。あ、言い忘れていましたが、脚色こそしませんけれど、主人公になったことによる主人公補正は付加されますからね。具体的に述べますと、まあ、あれですね、ライトノベルの主人公ですから、それに学園モノですから異性にモテるようになります。結構モテます。大した理由もなく惚れられたりします。それなら別に行動力な無くても……と思ったら甘い。ただモテる男の話なんて誰が読むでしょうか。まあ、そういうわけでこちらも熟慮の上であなたを選んだということです。これは非常に名誉あることですよ。ちょっと、さっきから何の反応も無いんですが、ちゃんと聞いてるんですか?ねぇ、ちょっと!」

「え?俺に言ってんの?」


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