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幻想大陸  作者: しるうぃっしゅ
四部 西大陸編
86/106

七十八章 七つの人災4







「お、おじじょぅ……ず、ずびば、ぜん……」

「わかったわかった。俺も言い過ぎたから、そろそろ泣き止め」


 涙声で延々を謝罪をしてくるかつての弟子に、流石のキョウも後ろめたくなったのか、少々困り顔でカクリヨを泣き止ませようと四苦八苦するが、肝心の涙はそう簡単に枯れ様とはしなかった。

 確かに多少厳しく叱った上に、頭を叩いたのはやり過ぎ―――とは微塵も思っていないが、ここまで泣かれるとは思っていなかったキョウは正直なところどうしたものかと内心で考えているところである。


「もう怒っていないから気にするな。ほら、これで顔でも拭け」

「あ、あい……」


 捨てられて、雨に塗れた子犬の如き頼りなさと哀れさを全身から滲ませているカクリヨに、他の人間は今の今まで凍てつく重圧を撒き散らしていた女性と同一人物とは到底思うことが出来なかった。

 愛する師匠が手渡してきた手拭いを受け取ると、とりあえずクンクンと匂いを嗅ぎ始める彼女に、キョウの頬がピクリと引き攣る。

 どこまでいってもぶれないカクリヨに、心のどこかで諦めにも似た気持ちが湧き上がり始めてきた。


 それに気づいたのか、剣姫は慌てて手拭いでゴシゴシと顔を拭う。

 口元がだらしなくにへらっと緩んでいるのは、手拭いで隠されて周囲からは見えなかったのが救いに違いなかった。

 それから数分もかけて漸く落ち着いたカクリヨに、安堵したキョウが疲労を感じさせるため息をつく。


「全く。お前はその暴走する癖をなんとかしろ」

「え、えへへへ。すみません、お師匠。でも、愛する我が師匠のためを思えばこそです」

「……俺のことを思うのなら、もう少し落ち着いてほしいものだが」

「昔に比べたらだいぶ落ち着いたと自負していますよ、お師匠」

「それは確かに―――いや、待て。そんなに変わってないぞ、おい」


 反射的に同意しそうになったキョウだったが、昔の彼女を思い出して思わず突っ込んでしまう。

 確かに出会った当時、即ち彼女がまだ数字持ち(ナンバーズ)に所属していた頃に比べれば感情を露にしているのは間違いない。しかし、キョウと一緒に旅をするようになってからは、見る見るうちに変化していった。それこそ、今の彼女とそれほど違いを見つけることは出来ない程だ。


「そうですか? でも、お師匠がそう言うのならばそうなのかもしれません」


 前言をあっさりと撤回し、キョウの意見に賛同してしまうカクリヨ。

 何事よりも師匠の発言、行動を優先するそんな彼女の姿に、やはり変わっていないと確信を抱くキョウは、とりあえず手拭いを返してもらおうと右手を差し出す。

 目の前に出された右手を見たカクリヨは、一瞬の躊躇もなく手拭いを持っていない方の手で握り締めた。俗に言う握手である。さらにキョウの手の感触を味わうように、にぎにぎとする彼女の表情は恍惚としていた。


 外見だけならば極上の美女にはいるカクリヨにそのようにされれば、世の男性は喜ぶ―――はずなのだが、彼女の本性を知っているキョウからしてみれば、背中に鳥肌が立つ有様である。 


 己を律するようにそれはもう数秒に渡る深呼吸を一度して、握られている右手とは逆。左手をもう一度差し出す。

 言葉に出さずとも、手拭いを返せという意志は完全完璧に伝わっているはずだが、肝心のカクリヨはささっと手に持っていた手拭いを背中に隠すと、視線を明後日の方向へと向けてしまう。さらにヒューヒューと吹けない筈の擦れた口笛を吹きながら必死に誤魔化そうとし始めた。


 そこまでのことをしながら、未だ片手はキョウの手を離そうとしていないのだからむしろ天晴れとも言えるだろう。

 絶対に返さないという鋼鉄の覚悟を相手に感じたキョウは、ため息とは別に―――大きく息を吐き出した。全身の筋肉を収縮させ、右手がビクリっと反応する。

 凶悪な身体能力を誇る剣魔の右手が、カクリヨの掌を押しつぶさんばかりに握り締めた。もはや握り締めるという言葉を遥かに通り過ぎ、骨が軋むような音がこの場に響き渡る。


「―――は、ぅぅぅ」



 激痛に声も出すことが出来ないカクリヨは、大地に両膝をついてぶるぶると身体全体を小刻みに震わせる。

 額からは脂汗が滲み、一滴が彼女の頬を伝い地面に黒い染み痕を作り出したが、そんな状態でありながら左手で背中に隠し持った手拭いを返そうとはしない。 

 ギシギシと骨が鳴り響く。それに反抗するでもなく必死に耐え切るカクリヨは、もはや別の意味で天晴れではある。

 痛みに屈しない剣姫の姿に、事態は拮抗するかに思われたが―――折れたのは意外にもキョウの方が先であった。


「……変なことに使うなよ」

「は、はぃぃ。わ、私の宝物にします、から」


 呆れを乗せたキョウの台詞に、カクリヨは未だ痛みが残る右手に涙目になっているが、それ以上に喜びに満ち溢れた笑顔でコクコクと何度も頷きながら手拭いに頬ずりをする。


 やはり取り返そうか、と考え直し始めたキョウの視線に気づいたのか慌てて、貰った手拭いを自分の懐に忍ばせた。

 そう、自分の胸元へと。幾らキョウとて、まさか女性の胸元に入れた物を取り出すことは出来まいと踏んでのことだったが、彼としても別に本気で取り返そうと思えば、相手は馬鹿弟子。躊躇いも遠慮もなくその程度やってしまうのだが、手拭い一つのためにそこまでのことはしても仕方ないと割り切って、今回のところは諦めるのであった。


 勿論、そんな暴挙を誰にでもするというわけでもない。

 古い付き合いの三人。操血、影使い、剣姫あたりには実行可能だが、人形遣いにやればそのまま殺し合いに発展しそうだ、と愚にもつかないことをふと考えた。

 

「……そういえば、ドール。外の世界は何か大きな変化があったか?」


 この微妙な雰囲気を一掃するべく、キョウが傍にいたガルガンチュアに話題を振った。

 何故カクリヨに聞かなかったのか。それは単純に、彼女よりもガルガンチュアの方が話が進めやすいと判断したからだ。普段のカクリヨならともかく、キョウに関わると彼女は色々な意味で暴走する。それならばまず間違いなく、確実にガルガンチュアの方が正確かつ会話も横道に逸れることなく進めることができるはずだ。



「あー、そうだな。ひどいもんだぜ(・・・・・・・)

「……それはどういうことだ?」

「お前の噂を聞かなくなった数ヶ月くらい前からか。ようするにお前が幻想大陸(ここ)に行っちまったすぐくらいから、あの化け物が動きだしやがったからな」


 化け物、という単語にピクリっと眉を動かすキョウだったが、そのまま視線で続けてくれと促す。


「五ヶ月前にまず和陽の首都が潰された。三ヶ月前にはセブンスターだ。一ヶ月前にはバストゥーユ。信じられるか、キョウ。あの化け物(操血)は、単騎でアナザー五大国……ああ、今は四大国か。そのうちの三つを半年以内に壊滅させやがった」

「……笑えない冗談だな」

「全くだ。俺も最初は信じられなかったがな。おかげで今はアナザーは混沌としているぜ」

 

 ガルガンチュアは到底信じられない事実を訥々と告げる。

 アナザー出身者ならば、そんな馬鹿なことがあるものか、と断じるだろう。それほどまでにアナザー五大国とは強大な国家だったのだから。七つの人災とまで呼ばれた七人でさえも、エレクシル教国を相手取り、叩き潰すには少なくない月日を要した。それなのに、まさか三つの大国を壊滅させるのに僅か半年で、しかも独力でそれを為してしまう。

 悪い夢だと一蹴してしまう報告を聞きながら、キョウは特に慌てるでもなく―――そうか、と短く頷いた。その様子にガルガンチュアは、不思議そうに首を捻る。


「なんだ、おい。やけにあっさりとしてやがんな。俺でもこの情報を聞いた当初は眉唾モンだと思って裏を取ったってのによ」

「なに、簡単なことだ。俺という枷(・・・・・)がいなければ、操血(あいつ)ならばそれくらいは出来るだろう」

「あん? どういうことだ?」


 心底理解できなかったのか、傭兵王は疑問を投げかけてくる。

 それも当然。確かに操血こと、シマイ=スメラギの戦闘能力は凄まじいの一言だ圧倒的で超絶的すぎる特異能力(アビリティ)を自在に操る天蓋の超越者。それでも彼女がエレクシル教国を叩き潰すことが出来たのは、他の六人の活躍も大きい。特に、シマイを守護する剣魔であるキョウがいなければ、幾ら彼女とて一国とまともにやりあって打ち勝てるとは思えない。それがガルガンチュア達の同一見解であった。

 しかし、肝心のキョウが、こう言ったのだ。




 ―――俺という枷(・・・・・)がいなければ、と。



「いいか、ドール。良く覚えておけ。操血(あいつ)の力量を読み違えるな。あいつは、文字通りの世界(アナザー)最強なのだからな」


 淡々と語るキョウの台詞に、何故か己を至高とするガルガンチュアでさえも反論出来なかった。

 ありとあらゆる意地や誇りを封殺する凄みが、キョウの言葉に込められていたのだ。知らず知らずのうちに、うっすらと背筋に冷や汗が一滴滴り落ちた。


 自然とピンっと張り詰めた空気が充満する場。

 しかし、それを打ち破るような轟音が二度三度、と街のあちらこちらで響き渡った。

 

 その発生源は未だ街中で暴虐を繰り返す巨人種達だ。

 ガルガンチュアとカクリヨの手によって半数以上の下位、中位巨人種は滅せられたものの、常人からしてみれば絶望的過ぎる数の巨人種がまだ生存していた。 

 幾ら懐かしい友に会えたからといって、すっかりそれを忘れていたキョウは己の愛刀である小狐丸の柄を一撫でし、気を引き締める。


「話はまた後だ。残りの巨人種を始末するぞ」

「確かにそっちのが落ち着いて話できそうだな。よっしゃ、任せろ」



 先ほどカクリヨに闘争の邪魔をされたガルガンチュアとしては、多少欲求不満だったということもあり、地面に突き刺していた戦斧を片手で軽々と持ち上げる。

 獰猛な大型の肉食獣めいた笑みを口元に浮かべ、これから起こるであろう戦いへ対する喜びを身体全体から滲ませていた。



「―――西と南には気配は感じられない、な。となれば、残りは東と北。お前はどちらに行く?」

「そうだな……んじゃ、俺は東を担当するかね」

「わかった。では俺は北の残党を相手しよう」


 打てば響くような返答で、キョウとガルガンチュアはこれからの方針を即決する。

 そこに一抹の不安すらも存在しない。何故ならば彼らは互いの力量を誰よりも知っているからだ。特にガルガンチュアの特異能力(アビリティ)は凶悪極まりない。言うなれば、最強の矛と最硬の盾を併せ持つ、矛盾した能力を所有している。

 そんな彼がたかが巨人種相手に遅れを取ることなど、奇跡が起きたとしても有り得ないことだ。

  

「さて、丁度いい。お前達はここで残っていろ。残りも少ないし、俺とドールだけでも十分だ」

「え、ええ? どうせなら僕も一緒に行けば―――」

「―――アトリとシルフィーナさんの護衛を頼む」 


 ナインテールが、キョウの意見に異を唱えようとするものの、やはりというべきかあっさりとアトリ達の護衛を押し付けられる。

 ある程度予想していたのか、しょぼんと力なく彼女の狐耳と尻尾が垂れ下がった。


 実際、怪我で満足に動けないアトリをここに置いていくのは些か危うい。下位や中位ならばまだしも高位巨人種―――感じられる限りいないが―――が出てきたならば敗北は必至。

 まぁ、仕方ないか、と納得したナインテール達を置き去りに、剣魔と傭兵王がそれぞれの方角へ足を進める。


 しかし、東へ行こうとしたガルガンチュアは忘れ物をしたと言わんばかりに、未だ恍惚とした表情で手拭いを握っているカクリヨの襟を掴むと力強く引っ張り地面を引き摺っていく。

 服が喉に引っかかり、グェっと蛙が轢き殺されたかのような呻き声を誰かしらがあげるが、それを無視して己が受け持つ方角へと容赦なく向かうガルガンチュアは、戦斧を軽く天へと向けた。


「この馬鹿はここにおいてたらまた何かやらかすだろうから、俺が連れていっとくぜ」

「ああ―――正直助かる」


 ここに置いていけば、またどんなことでナインテール達に牙を剥くか分からない。

 さらにキョウが連れて行けば、巨人種よりも余程手強い、もとい面倒臭いカクリヨの相手をしながら戦わなければならない。

 それを察したガルガンチュアの気遣いに、何故か胸があつくなるキョウ。

 この日一番の感謝を心の中で数少ない同姓の友人に贈ると、北へと疾走するのであった。

















 ▼






















「ああ、お師匠……格好いいです。やっぱり素敵です。髪も眉毛も目も鼻も唇も顔立ちも腕も胸も腰も脚も足も匂いも―――ああ、なんて素晴らしいんですか」

「……いや、もう知らんけどよ。俺はもうお前にドン引きだわ」


 東へと向かっている二人。

 しかし、引きずられていながらカクリヨは苦悶の表情など一切みせずに、キョウが向かった北方へと蕩けるような視線を送り続ける。


 彼女を引き摺りながら運んでいるガルガンチュアは、うわぁっと顔を顰めながらますます酷くなる同胞にあきれを通り越したため息をついた。

 以前はここまで酷くなかったが、しばらくキョウに会っていなかった反動のせいか、現在のような状態になってしまっている。

 同じ七つの人災として、もはや関わり合いになりたくないレベルだが、今のこの状況ではそうも言ってられない。

 



「―――やれやれ」



 気がつけば、そんな言葉がガルガンチュアの口から漏れ出ていた。


 





 ―――そして、変化は突然にやってくる―――。








 どうしようもないほどに圧倒的で、超越的な。

 轟々と、真紅に燃え上がる神炎を連想させる超々々々圧力を秘めたあまりにも強大すぎる獄炎を引き連れて。

 東の空を灼熱に染め上げ、ヒトの形をしただけの怪物が。得体の知れない何かが名状しがたい業火の大瀑布とともに姿を現した。

 

 ナインテールという名の狐耳の幼女にも驚かされたが、これはさらにもう一段段階が上だと自ずと肉体が理解する。 

 一種の赤い彗星と化した化け物が、地平線の彼方から疾駆し、進路上にあるものは一切合財含め塵芥と消えていく。


「―――おい、ふざけんなよ。なんだ、この化け物は」



 傭兵王とも謳われた、七つの人災にも数えられるガルガンチュアともあろう男が、擦れた声を上げる。

 握っていたカクリヨの襟を放し、本能が生存するための方法を画策し始めた。

 女神や操血と相対したときに感じた死へ対する予感に匹敵する超重圧を発するヒトの姿をしただけのヒト―――銀髪のエルフ。太古より生きし大魔法使い。獄炎の魔女ディーティニアが、彼方より押し寄せる。


 

 彼女の肉体はあまりにも小柄。

 ガルガンチュアの三分の一程度。それでも、ディーティニアが纏う獄炎の気配はあまりにもヒトの枠組みを逸脱しすぎていて、荒唐無稽の域。出鱈目にも程がある超越領域に達した魔法力。



 彼女がガルガンチュアへ対して敵意を向けているわけではなく、戦意を放っているわけでもない。

 いや、むしろ彼の存在に気づいてすらいないだろう。

 それでもディーティニアが放つ余波だけで、冷や汗をかかせるに値する類のものであった。


 疾駆する。疾駆する。疾駆する。疾駆する。疾駆する。

 獄炎の魔女は大地を駆ける。彼女の目的はただ一つ。己の相棒の元へ一秒でも速く駆けつけること。



 ガルガンチュアとカクリヨという二人の人災の横を素通りし、僅かたりとも視線も注意も払うことなく。

 やがて銀髪のエルフは、得体の知れない重圧とともに姿を消していった。



 シンっと静まり返る空気。

 その中で、ガルガンチュアが唾液を呑み込んだ音だけがやけに大きく響き渡る。

 無視されたことも。注意を払われなかったことも、屈辱だとは思わない。

 

 何故ならば、今まさに目の前を通過していったディーティニア(化け物)は―――。





「―――ありえねぇだろうが。なんだ、あの化け物。下手をしたら操血とタメをはるぞ……」




 愕然と、傭兵王は呟いた。

 これまで見てきた中でもとびっきりに最強で最悪な領域に足を踏み入れている化け物に比肩する怪物との遭遇。

 七つの人災と謳われる彼らでさえも、霞むような深淵に住まう闇の魍魎。



 カタカタと音が響き渡る。

 良く見れば、ガルガンチュアが片手に持っている戦斧を持つ手が音を立てていた。

 かすかにぶるぶると震える手を見た彼は、しかしながら口元に浮かんだ歪んだ笑みを深くする。

 それは恐怖だ。それは畏怖だ。戦えば敗北するという未来予知にも似た直感だ。


 それでも、彼が浮かべた歪んだ笑みの本当の意味は―――喜びだ。



 闘争こそが誉れ。強きものを打ち倒し、更なる頂を目指す傭兵王が新たに見つけることができた獲物へ対する感謝であり歓喜だ。

 

 

「―――ああ、くそっ。なんなんだよ、ここは。おもしろ(・・・・)すぎんぞ(・・・・)



 遂に我慢できなくなったガルガンチュアが、くははっと笑みを零す。

 アナザーでは七つの人災以外に彼と渡り合える者がいなかった。しかし、幻想大陸(ここ)はどうだ。

 次々と己に匹敵。或いは凌駕するような存在が続々と現れる。

 それがたまらない。信じられないくらいの幸運だ。奇跡だ。とてつもなく嬉しくて仕方がない。


 なるほど。剣魔がここに留まる理由が理解できた。




 そんな傭兵王とは正反対に、カクリヨは姿を消していったディーティニアの後姿を黙って見つめていた。

 今の今まで見せていた蕩けたような表情は既になく、普段の冷静沈着然とした彼女の姿。

 どこか何かが納得できない。そんな様子で眉を顰める。



 ―――髪の色も違う。姿形も瓜二つ、という程でもない。でも―――。



 地面に転がっていたカクリヨは、鋭い眼差しで彼方を睨んだまま。





 ―――似ている(・・・・)女神エレ(・・・・)クシル(・・・)に―――。




















少し短かったですが、投稿させて頂きます。

某サイト様で連載すとっぷしていた小説をさげ更新したら気づいてくださる方がいてかなりほこほこしています。

なんとか! 次回更新はなんとか数日中に……(したい

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