表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Genuin  作者: 麻友里
7/7

answer


「明日かも知れないし、明後日かもしれない ははは、来年かもよ?」


いつものように私はPCに向かって話しかけていた。


スクリーンには彼が映っている。


その後ろに彼の友人や同僚の姿がある。


「樹里、早く来てくれ。本当は明日到着なんだろ?」


「あはは。だから、秘密なんだってば。突然私があなたの目の前にいったらうれしいでしょ?」

「突然でも、なんでも僕は嬉しい。いつだってずっと嬉しい。」


彼の後ろで、友人たちが冷やかしの声を上げていた。


タイから戻ってから半年、彼は離婚した。



その間も二人は以前のように毎日会話していた。


平穏ではなかった。


ちょっとしたことで、私は警戒し、不安になった。


彼の周りにいる人すべてに嫉妬した。


時には彼も嫌気をあらわにした。


タイで再び会うまでのような、ただ幸せな時間ではなかった。


何度も泣いた。


何度も彼を苦しめた。



でも結局、いつも彼は穏やかに私の不安を沈めた。



そしてお互いを求め続けていた。






会話を終えた後、私は荷造りの続きを始めた。




・・・・あの国にまた戻る。



これから生きようとする未来は、どんな風に私を変えるのだろうか・・。


何が待ち受けているのだろう・・。



不安をチラチラと感じながら、


二人の方向がどこまでも同じでいられたらと思った。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ