第六話 明るくない21世紀
珍しくママが僕に甘えてきた。
「アレクセーイ、ママはもうだめよ」
四恩は床に手をついて土下座していた。
「申し訳ございません」
「何がどうしたの?」
「オリコン二位に落ちちゃった」
四恩はさらっと怖いことを言った「奥様を出し抜いたお詫びはこの顔を潰して償います」
「いいの気にしないで、四恩ちゃんの稼ぎは4割が私の事務所に入るからいいのよ」
「四恩は4割もママに取られて気にしないの?」
四恩は意外な答えを返した「芸能プロとして好条件です」
「えっ、そうなの?」
「ジャミング事務所なんて九一です」
「ジャミングだったら四恩は90%貰えるんだ」
ママがツッコンだ「逆よジャミングは事務所が9割取ってるの」「九一って言うのは元々は日本の大名が漁夫と漁獲高の配分を9割と1割にしたのが由来なの」
「えぇ、芸能界ってそんなにエグいの!?」
「坊ちゃまも芸能人ですよね」
「いや、その、僕はお金のこととか考えたこと無かった」
ママは申し訳なさそうに手を合わせて僕を拝んだ。
「ちょっとアレクセイに言いにくいことあるんだけどゴメンね」
「えっ、なに?」
僕には不安があった四恩の初めてまで奪わなきゃいけないのかな。
いや、いや、四恩はママの芸能事務所の稼ぎ頭トップアイドルだ。
13歳のアイドルが処女喪失したらファンが暴動を起こす。
僕が不安な顔をしているのをじっと見つめたママは申し訳なさそうに切り出した。
「アレクセイのCDのアルバム出せないってレコード会社に言われちゃったの」
そっちの話でよかったエロなんて関係なかった、僕はほっとして「しょうがないよ」と笑顔で答えた。
「ゴメンねシングルの売り上げがどれも悪くてアルバム出しても赤字になるからって断られちゃったの」
「しょうがないよソレが僕の実力なんだから」
ママのコネだけで作られた僕のCDは無残な売り上げだった。
四恩はまた怖いことを言った「私も力及ばず申し訳ございませんでした、このお詫びは右手の指を潰して償います」
「ちょっと、四恩のお詫びって冗談でも怖いよ」
「では足の爪をはがすだけでお許し頂けますか」
「許すも何も四恩には1ミリも責任ないじゃないか」
「四恩ちゃんが必死でお詫びしてるのは別の理由があるの」
「別の理由ってナニ?」
「四恩ちゃんが作詞作曲したアレクセイの曲ね、赤城麗次君が歌ったらすごいウケちゃったから麗次君が歌ったアルバムで出したいんだって」
「ぐふっ、それって100%僕がダメって事だよね」
「断ったんだけど麗次君のお母さんに頼み込まれて仕方が無かったの」
「麗次のお母さんってママの大学時代の同級生なんでしょ仕方が無いよ」
なんか、先に出した僕の方がパチモンみたいな事に…
四恩は強く断言した「次こそは坊ちゃまが輝く曲を作ります」
「無理だよ…」
今週のオリコンの表を見た僕はママと四恩のすごさを改めて実感してため息が出た。
「当然のようにオリコンの一位と二位を独占してるのすごくない」「それも三位を引き離してるよね」
ママは残念そうだった「最近は音楽自体が売れなくなってきたから21世紀になってから減るばっかりなのよ」
「ママも四恩ちゃんも伸びてるんじゃ無くて業界全体が減り続ける中で20世紀の売り上げを維持してるだけなの」
「もう音楽全体が伸びないのよ」
「私が駄目になったら四恩ちゃんしかいないからお願いね」
四恩は「かしこまりました」といつものように丁寧に答えたけど表情は明るくなかった。
僕たちは20世紀最後の時代に生まれたけど物心ついた頃には21世紀が始まっていた。
僕たち若い世代の人口は減るばっかりだし税金も増えるばっかりで明るい話は聞こえてこない。
僕たちの21世紀は明るくないんだ。
僕が暗い顔をしているとママはさらっと話題を変えてきた。
「ねえ、そういえば明後日には一美ちゃんと約束した9日目になるわよね」
「一美ちゃんの二回目をするまえに四恩ちゃんも姦っちゃってあげて」
僕は全力で叫んだ「いやぁぁ無理だよぉ!」
四恩は泣きながら訴えた「私に死ねって言うんですか!」
僕はどうしても聞きたかったことがあった。
「ねえ、四恩はいつ頃から性奴隷なんて考えるようになったの?」
「やっぱり一美があんなコトしたの見たからなの?」
四恩は信じられない答えを返した。
「三歳のころには体が成長すればアレクセイ坊ちゃまの性奴隷になると確信していました」
「そんなわけないよね、それって思い込みだよ」
「私だけではなく姉様達も同じだと思います」
「いや、いや、三歳児が性奴隷とか考えられないでしょ」
「坊ちゃまはご自分が三歳の時に何が起きたのか覚えていないようですね」
「私が末っ子なのは三歳を過ぎた一美姉様が坊ちゃまの性奴隷になると言い始めたことが原因です」
「お父さんとお母さんは一美姉様の奇行が怖くなって子作りを辞めてしまいました」
ママも肯定したのが怖い「そうなのよ、本当なら三千代は私の代わりに10人産むんだって張り切ってたの」
僕はさすがに中学二年の四恩はマズいと思って断ろうと考えた。
「それにしたって13歳じゃ早すぎるよ」
「私の体は医学的に十分に成長しています」「法的にも性交同意年齢の13歳になりました」
「まって、せめて3年まって」
四恩は決意と確信に満ちた目で断言した。
「待てません、一美姉様を見て確信いたしました」
「私達は16歳までにアレクセイ坊ちゃまの性奴隷にならないと死にます」
「一美姉様があんな風になったのは死ぬ直前まで遅かったからです」
「あと一日遅かったら一美姉様は死んでいました」
僕は四恩が何を言っているのか理解出来ない。
ママは穏やかな声で僕を諭した。
「あのねアレクセイ、本当の話だから真面目に聞いてちょうだい」
「四人がアレクセイの性奴隷にならないと死ぬ病気なのは何かの喩えじゃ無くて本当なの」
「三千代だって自分の娘達に死んで欲しくないから必死なの」
僕は訳がわからなくなって泣き出した。
「ママ、僕には何がどうなってるのか理解出来ないよ」
「ごめんなさい、全部ママが悪いの」「ママが駄目人間じゃなかったら三千代も一美達もこんな目に遭わなくてよかったのに」
「ママのどこが駄目人間なの、誰もがうらやむ世界最高の美女でエリートで大財閥の総帥じゃないか」
「本当にごめんなさい、本当のママは立派な人間じゃないのよ」ママが涙を流している…
ママの目をじっと見て僕は悟った、これ以上ママを悲しませちゃいけない。
僕が駄目人間なのは全部僕が悪いんだ、それなのにママは僕がダメなのを自分のせいだと責めている。
何が何だか判らないけど僕は僕がやるべき事を全力でやらなきゃいけないんだ。
ママは昔から人の心が読めるみたいな不思議な力があるる。
じっと僕を見つめていたママは僕の気持ちを理解しているみたいだ。
「うん、アレクセイは今自分に出来ることを姦ればいいのよ」
どうして僕が今全力でやらないといけないことが四恩を犯すことなのか全く理解出来ないけど全力で姦る。
もしかしてママは僕に自信を付けさせたくてこんなことをしてくれるのかな。
僕は明後日一美と姦る。
お姉さんと姦ることを考えながら四恩を抱くのは失礼極まりないと分かってるんだけど頭から離れない。
四恩は僕が姦る気になったのを喜んでいるみたいだ。
メイド服を脱ぐと裸体が綺麗だ…
さすがKGB48のセンターを務めるトップアイドルだけあって可愛い…
もう胸が膨らんでいて十分に成長しているのがよくわかる。
四恩は僕に全てをさらけ出している。
綺麗なアソコを指で撫でるとツーと粘液が糸を引いた。
指だけで赤くなってビクビクと痙攣している。
もう体の準備は出来ているみたいだ。
僕は自分から正常位で四恩の小さい体にのった。
入っていくと気持ちいい。
僕の下で苦しそうな四恩を抱きながら余計なことを考えていた。
一美と姦る時も正常位からこうしよう。
僕は失礼極まりないことに四恩の初めてを一美との二回目の練習に使ってしまった。
僕に酷いことをされているのが分かってるのに四恩は嬉しそうに興奮している。
逝った四恩を抱き寄せると頭のおだんごがほどけて柔らかい黒髪がいい匂いだ…
僕は一美とのキスの練習に四恩の唇を奪った柔らかくていい匂いがする。
下を入れるとビクビクッと痙攣した。
あれっ、僕のファーストキスって今のコレなのかな…
四恩は何も言わず自分の血で汚れた僕のアレを舐めて綺麗にしてくれた。
小顔だから口が小さくて入らないみたいで必死で舌を這わせてくれた。
終わると四恩もママも満足そうにしている。
どうしてコレでいいのか分からないけどイイみたいだった…
四恩との行為が終わると僕の頭には怖い考えがよぎってきた。
僕はママが用意してくれた美少女ハーレムで姦りまくっているだけのヤリチン男。
このまま何もしなくてもママが用意してくれたお金で何不自由なく生きていける…
僕って最低最悪のダメ人間…
アレクセイと四姉妹が寝入った深夜に執務室で三千代と向き合っていたイリーナはやっと落ち着いたことにほっとしていた。
「四恩ちゃんは早いから呪いのダメージは少なそうね」
三千代は辛そうだった「イリーナありがとう私は娘達に呪いを押しつけてしまった」
「御屋形様も驚いていたわよ」
「三千代の覚醒者の力、神の恩寵を与える者は自分自身は何も出来ない代わりに覚醒者を産む前例の無い力よ」
「覚醒者から覚醒者が生まれた瞳子ちゃんも初めての事例なんだけど覚醒した時期が早いだけで普通の覚醒者なのよね」
「一美ちゃん達は今までの覚醒者と違って大きなプラスになる力と一緒に大きなマイナスも抱えちゃってる」
三千代は泣いていた「娘達の力が覚醒者の中でも飛び抜けて高いのは呪いのせいなのね」
「私も酷いことしちゃったイリーナ憲法違反だわ」「一美ちゃんに排泄物を食べさせたり、四恩ちゃんと姦らせるためにアレクセイを女大帝で操ってしまった」
「ごめんなさい…」
「三千代、一美ちゃん達を不幸にしないから泣かないで」
「それより、御屋形様はアレクセイの事を心配してたわ」
「御屋形様は末期癌でもう長くないの」
「治せる覚醒者はいないのですか?」
「ダメみたい、せめて真理が生きていたら何とかなったのに…」
「16歳で龍皇帝の継承者になればアレクセイの人生は大変なことになる」
「龍太郎君こそ次の御屋形様になるべき人間なんだからアレクセイじゃなくて龍太郎君か龍次君に継承して貰いたいけど誰になるかその時まで判らない」
「私がこんな駄目人間じゃなくて普通に翼君の子供としてアレクセイを産んでいたら良かったのに…」
「アレクセイが苦労しているのは私のせいだわ」
「本当に私ってどこまでも人に迷惑かけてる最低最悪のダメ人間なんだろ…」