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夕日に溶ける  作者: 柚羅
6/8

直感は確信に

「お仲間」から聞いた突入時刻は暮れ六つ

その前に白狐の元へ行き白髪の男かどうか確かめなければならない

今夜は久しぶりに上客が来ると店の中は慌ただしかったのが幸いし、白狐が今日を待っているであろう部屋へ行くのは簡単だった

当たりを見回し他に人影がないことを確認するとそっと襖を開け身体を滑り込ませ襖を閉めた

部屋の中は行灯の灯りのみと外の蝋燭の灯りと比べて薄暗かった

そんな部屋で透き通った声が尋ねる

狐「今入ってこられたのはどなたか?」

その声はとても聞きなれたそして久方ぶりに聞くものの声だった

狐「今日のお客様は随分と寡黙な方のようですね。御館様から素顔をお見せするようにと言われております。こちらへ来て私の面をお取りください。」

その声に導かれるように男の前に座り狐面の紐へと手を伸ばす

紐をゆっくり解くとカタンと音を立てて面が落ちる

それが合図かのように伏せられていた白いまつ毛が震えながら上がっていく

目を開き顔を正面へ向けると目の前の白髪の男が息を飲み呟いた

狐「どうして……?」

その瞳は驚きと困惑とが入り交じり震えていた

それは紛れもなくあの日出会った、美しく月明かりに照らされていた男だった

白「なぜこんなところに……っ!」

叫び出しそうな口元に手を当て静かに話しかける

赤「お前を迎えに来たんだ。店に入り込んで数週間、ずっと機械を伺ってた。やっとお前の所へ来れた。頼む、俺と一緒に来てくれないか?」

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