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缶コーヒーとプレゼント

作者: 春河りっか


世間ではクリスマスソングが流れ、辺りがイルミネーションやクリスマスの飾り付けなどで街は輝いている。


僕は彼女へのクリスマスプレゼントを探しに、大型ショッピングモールへ足を運んでいた。

平日にも関わらず、人が意外といて少し驚きながら、適当に女性向けのブランドショップを見て回る。


1時間程練り歩くが、これと言ったものは見つからなかった。

近くの自販機で温かい缶コーヒーを買い、ベンチに座る。


カチッと蓋を開け、口に運ぶ。

一口飲んで落ち着いたのか、肩の力が抜けた。


プレゼント選びをするのは難しいなと改めて感じた。

今まで人に贈り物をあげることなんてほとんど無く、かといって人から貰ったこともない。

だから、余計に何をあげたらいいかなんて分からない。

ネットでも女性に喜ばれるプレゼントと検索をかけたが、結局何をあげればいいか分からなくなった。



以前、彼女に何を貰ったら嬉しい?と尋ねたことがある。


そうしたら、彼女は心がこもっていれば何でもいいよと言われてしまった。

彼女の性格上、本当にそう思っているのだろうとわかる。

だが、逆にその心の広さや優しさが、プレゼントを選ぶ難易度をあげていることにもなる。



でも、そういう考えを持つ彼女のことが大好きである。

恥ずかしくて、言葉には出せないけれど。


彼女が貰って喜ぶものを選びたい。

コーヒーを飲み終え、またプレゼント探しを始める。

今度は日常使い出来そうなものが置いてある店を回ってみる。



ーーすると、赤色と青色のペア用のシンプルなマグカップが目に入った。


僕達はよくコーヒーを飲む。そして、何かお揃いにして持ちたいね、とも話していた。


マグカップなら普段使いするし、ペアにもしやすいし、いいのでは?と思った。


彼女の好きな青があり、必然的に僕が赤色のカップを使うことになるが、全然構わない。

家で使うのだから、別に何色のカップを使っていてもいいだろう。


このペアマグカップを買うことにしよう!と決意した。


マグカップが入っている箱をレジまで持っていき、会計をした。

ギフトラッピングを頼み、綺麗に包んで貰ったプレゼントを持ち帰った。




クリスマス当日、彼女にプレゼントを渡した。


彼女はなにが入っているの?とニヤニヤしながら、包みを開けていく。


プレゼントを見た瞬間、花が咲いたような笑顔になった。

この笑顔を見るために、プレゼントを選びをしていたのだと思った。


これからも彼女に贈り物をしようと心に誓った。


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