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二十四の季節 ~うつろひ~  作者: こまくさ
4/29

3/5[春:二月節気] 啓蟄

 晴れた昼間は暖かい日も増えてきて、公園の松の木もちょっと安心だね。

 秋の終わりにおじさんたちが藁を巻いてくれたから、冷たい北風にも松の木は負けなかったんだよね。

 でもまだまだ寒い日もあるから、もう少し藁はつけておいたほうがいいよね。



 いやいや、そうじゃないんだよ。

 あの藁は(こも)って言ってね、菰を使って松の木の害虫を退治するんだよ。

 マツの木を枯らしてしまうマツクイムシは冬になると幹の皮の下に潜り込むんだ。

 幹の周りに菰を巻くとね、マツクイムシは幹の皮よりも柔らかい菰の中で冬籠もりするんだよ。


 菰に集まったマツクイムシは、暖かくなるとモゾモゾ出て行っちゃうから、マツクイムシが動き出す前に菰を剥がして、まとめて燃やしちゃうんだってさ。



 へぇー、まさに一網打尽だね。

 ちょっと可哀そうな気もするけどね。



 でも松の木が枯れちゃったら、せっかくの美しい公園が台無しになってしまうよ。

 ムシには気の毒だけど、せっかくの松が枯れないようにしないとね。


 さて、そろそろ菰をはがさないと、目を覚ましたマツクイムシが菰から這い出しちゃうよ。


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 ♪春を待つ少女(高石ともやとザ・ナターシャ―セブン)

 『光る花はねこやなぎ』のフレーズが印象的です。

 銀色の毛で覆われたネコヤナギの花と、

 海風になびく女の子の長い髪。

 春の陽光を返して、キラキラと輝く海。

 もう少し、風向きが変わるのを待ちましょう。

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 啓蟄

  ├ 太陽黄経:345°

  ├ グレゴリオ暦:3月5-6日

  └ 七十二候

     ├ 初候:蟄虫啓戸すごもりむしとをひらく

     ├ 次候:桃始笑ももはじめてさく

     └ 末候:菜虫化蝶なむしちょうとなる


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