第20話 復讐者リベンはゴブリンの王と会う
リベンはゴリラみたいな怪物を放り投げると、二人の冒険者を見た。
「お前らは?」
青年剣士はその言葉に嫌そうな顔をしつつも答えた。
「俺は…」
「てめぇなんざ興味ねぇ!!」
ドバギャア!!
何故か青年剣士はリベンに殴られた。
「きゃあああああああああ!!」
「てめぇもうっせぇええええええええええええええ!!」
女魔術師も掴んで投げられた。
流石に女の子を殴るのは、彼的には倫理的にNGなんだろう。
「うっせぇ!うっせぇ!うっせぇわあああああああああああああああああああああああああああああああ!!貴方が思うより健康ですううううううううううううううううう!!」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!お前は何者だよ!!」
青年剣士は荒れ狂うリベンにそう言うと、彼はぴたっと止まった。
「ふっ、おれは…」
その時、洞窟内にアナウンスが響き渡った。
『ピンポーンパンボーン!迷子のお知らせを致します。三十八歳の2mを越えるムキムキマッチョのリベン・アヴェンジヤン君を見かけた方。ご同行のフラム様がお探ししています。心当たりの中はゴブリンの迷宮内にあります迷子センター。までご連絡ください。ピンポーン、パンボーン~』
その言葉にリベンは急に泣き始めた。
「ぐすっ…おれ…迷子なんだよ…」
「お前いくつだよ…」
だが、そんなことをしている間に仲間の死臭につられてやってきたのか、次々とゴブリンたちがやってきた。
「GYARRRU(おい、殺されているぞ)!」
ゴブリンたちに仲間意識などはほとんどない。
あるとすれば、人間に敗れたことへ嘲りの感情だけだ。
だが、ここまで縄張りを荒らされたことには実に腹立つようだ。
「GYAAAAAAAAAA!!」
ゴブリンたちは一斉に襲い掛かってきた。
その瞬間、ゴブリンを殺したくてたまらない男の目が光った。
「隙あり!!」
リベンは青年剣士の足を掴んだ。
「えっ、なんだなんだ!?」
「喰らえ、ゴブリン共!!芭啞火保二刀流協力奥義“青春の旋風”!!」
そう言って、リベンは青年剣士の足を掴み、武器のように振り回した。
「GYAAAAAAAAAA!!」
ゴブリンたちはその猛烈な攻撃に次々と倒された。
「ぎゃああああああああああ!!」
ついでに青年剣士も可哀そうだ。
「ちょ、ちょっと!あんた一体何してん…」
女魔術師はリベンに文句を言おうとしたが、彼に杖をひったくられてしまった。
「ふーん、まあ悪くないかな」
リベンは杖を握ると、いつもの二刀流に切り替えた。
「えっ…ちょっと待ちなさいよ…」
この杖は半年前に青年剣士が彼女のために少ないお金を賄って買ってくれた品物だ。
中々市場に出回らない品物であり、金貨二十枚と言った高価な値段であると言うにも関わらず、彼は彼女のために買ってくれたのだ。
大切に肌身離さず使ってきたはずだった。
その時、彼が言ってくれた台詞は今でも覚えている。
「いつかもっといいもの買ってやるよ」
それをこの変態は…。
「おっしゃああああああああああああああああああああああ!!パワーアップしたぜええええええええええ!!クソゴブリン共喰らいやがれええええええええええ!!芭啞火保二刀流協力奥義Mk.Ⅱ“愛の旋風”!!」
超乱暴に大切な人諸共乱暴に打撃武器として扱われた。
このままでは間違いなく杖は間違いなく折れるだろう。
「や、やめて! 返して! 返しなさいよ! 私の杖を返せ!!」
そう言って、泣きじゃくりながらリベンに迫った。
「ん~聞こえんなぁ~。はぁ、やれやれ。これじゃあおれが弱い者いじめをしているみたいじゃないかな。そうだ、ちゃんと説明しておかないとな。皆さん!おれは決していじめをしているわけじゃないですよ!!きちんと協力してもらったんているんですよ!!」
リベンは周りに聞こえるぐらい大声でそう言った。
「ウホホッ(何言ってんだ?このおっさん)」
「どう見ても虐めているでしょうが!!血も涙もない最低のクズね!!い、いいから返しなさいよ!!」
泣きじゃくる女魔術師にリベンはため息を付いた。
「だから、違うって言ってるじぇねぇかよ。いじめなんて最低な行いをこの復讐者たるこのおれがするわけがねぇだろう。皆さんんんんんんんんんんん!!」
そう言って、リベンはゴブリンたちを協力(強制)奥義で血祭りに上げながら、大声で周囲に説明し続けた。
~◇一方その頃◆~
リベンが急に錐揉み回転しながら、ゴブリン巣穴に潜ったことにより、別行動をすることになったロークス、フラム、ルミエ。
彼らはリベンを探しに何かが暴れまわった後を辿りながら、奥へと進んでいた。
いつもの変態«リベン»がいないためか、非常に静かだった。
「入った瞬間からこれかよ…。あのおっさんどこ行ったんだ?」
ロークスは荒らされたゴブリンの巣穴を進みながら、そうフラムにそう愚痴った。
「わからないよ…。村で聞いた話だと、ここ数日ゴブリンたちがこの辺りを根城していて、人や家畜を襲っているらしいよ」
「それで冒険者に依頼と言うわけか。でも、今回は先に行っている冒険者がいるって聞いたけど」
「うん、二人組らしいよ。男の子と女の子の」
「へぇ」
その言葉にロークスは少し怪訝な顔をした。
「ロークス、あんたその二人が付き合っているって思っているじゃないのかしら?」
ルミエの言葉にロークスは少しドキッとなった。
「ルミエちゃん、二人で行動しているからって、つき合っているって言うのは少し安直過ぎないかな?」
「なんで?」
そう言うルミエにフラムがこう言った。
「なんでって…冒険者の中では男女ペアになるパーティも別に珍しくないんだよ」
「そうかな?あんたはどう思うの?」
その言葉にロークスは嫌らしく答えた。
「何でも恋愛に結びつけんなよ。オレたちは一応命張ってんだぜ?彼女なんて作っている余裕なんてないんだって」
「ふ~ん、さてはデートすらしたことないのかしら?」
「何でそう言う話になんだよ!!」
少し口論になりつつあるが、フラムが割って入った。
「まぁまぁ、それよりも早くリベンさんを探しに行きましょう。先に入った冒険者たちと早く合流して、協力を要請しましょう!」
フラムがそう言った瞬間だった。
何か騒ぎが聞こえてきたのだ。
「何だろう?」
「嫌な予感が…」
ロークスの予感は当たった。
「断じておれはいじめて泣かせた訳ではありませんからああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
リベンが一人の青年剣士と立派な杖を持って、ゴブリンたちに無双していたのだ。
「うわああああああああああああああ、やめて!私なんかよりその人を乱暴に扱うのはやめて!!」
それを止めようと、女魔術師がリベンを必死にしがみついていた。
「GYAAAAAAAAAA!!」
「オラオラオラ!!そしてぇえええええええええ!!」
リベンは杖をへし折ると、
「あっーと!!手が滑ったああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
と女魔術師に青年剣士と杖を投げ飛ばした。
「あっーすっきりした」
リベンは散々暴れまわると、ぴくぴくと痙攣している二人にはっとなった。
「どうした!?大丈夫か!?誰にやられたんだ!!」
二人はぷるぷると瀕死になりつつも、はっきりとこう答えた。
「お、お前…」
「!!?証拠隠滅うううううううううううう!!」
リベンは速攻で二人に攻撃した。
「ふっー、すっきりした」
リベンはゴブリンを殺戮できたことに満足した。
だが、近くに目撃者がいることに気づいた。
「ああっ、お前ら来てたのか」
リベンは涼しい顔でそう言うと、ロークスはアクションを起こした。
「何してんだ!!てめぇえええええええええええええ!!」
「ぎゃああああああああああ!!」
ロークスは思い切りリベンにラリアットを食らわせた。
「あ、あんたたち大丈夫なの!?」
「今回復魔法かけてあげますから」
フラムたちが瀕死の二人にそう言っている間に、リベンにラリアットを食らわせた勢い余って、扉にぶつかってそのまま開いた。
そこはゴブリン・ロードがいる部屋であった。
「GYARRRU(何だ)?」
リベンはゴブリン・ロードを見ると、目を光らせた。
「ほう、貴様がここのボスか。貴様に無惨やられた二人のためにここできっちり復讐させてもらうぜ」
リベンはそう言うと、困惑するゴブリン・ロードに対し、二本の刀を引き抜いた。
ちなみに二人をぼろぼろにしたのはこいつだが。
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い ま き み の 後 ろ に い る よ




