小さな小さな 大冒険!95
思いのほか人気があった小説に驚き続編を開始させて頂きます。
当初は12月頃に続編を発表しようと思っていたのですが、少しでもご愛読いただいている皆様の事を考え、文字数は少ないですが、毎日更新する事に致しました。
どうぞ、引き続きご愛読いただきます様、宜しくお願い致します。
炎や光の精霊によって自分の周囲を結界で覆い外気と隔絶された快適な環境と風や雷の精霊によって常に新鮮な酸素が供給される。
身体強化をしているから視力も上がっていると言っても月明りがなければ光量を抑えたライトボールをいくつも浮かべて周囲を照らす事で、昼間と変わらない景色が広がっていた。
実際、結界によって雨も風も雪さえも通さない快適な空間なのでテントなど必要ないのだが、そこは気持ちの問題。休憩ごとにテントを設置して真夜中の食事を楽しんだ。
鍛え上げた魔力は、適度な休憩を挟む事で魔力消費を気にする事なく結界を張り続ける事が出来た。
実際、凶悪な動物との戦闘になる事もあったのだが、不必要に殺傷する事はしない。
実際、レイナであっても全力で身体強化を使用すれば虎であろうが、熊であろうが素手で倒せる程の実力なのだ。
とは言っても身体強化で防御力を上げているだけでは、虎や鰐など咬筋力の優れた動物に噛みつかれればそれなりのダメージを受けた事も何度もある。
だが、今後の事を考えれば肉弾戦も身に付けた方が良いと判断し最初の内は出来る限り身体強化のみで倒し続けたのだが、いつしかそれさえも容易になっていった事で必要以上に痛めつける事をしなくなっていった。
なので、途中からは魔法を上手に使って肉食動物や危険な生物を撃退する方法に変わって行った。
大半は龍徳の威圧で逃げて行ってしまうのだが、狼などの様に複数で襲い掛かって来る動物の場合は威力を抑えたバレット系の魔法で迎撃したのだった。
普通の人間であれば数週間掛けて昇る山も3人にとっては精々かかっても2日間。
龍聖は幼いから無理だなどとは思いもしない。
それどころか龍徳やレイナよりも余裕があった。
「ぶ・部長・・・龍聖君がまた・・・意味不明な事を・・・」
「龍聖君?・・・それどうやっているんだ?」
今までにも何度も驚かされたが、今回は雪の中を泳ぐように進んだり、突風と同時に一瞬で100メートル程、上にいたりと龍徳とレイナが付いていけないのだ。
「キャ~ハハハ~♪ 楽しぃ~♪ パパァ~はやくぅ~♪」
「我が子ながら恐ろしい才能だ・・・」
「そうですね・・・原理が全く分かりません・・・」
飛び出た岩の上にテントを設置した時に雪山で精霊達と遊んでいる龍聖を見つめていると突如雪崩に巻き込まれヒヤッとした事があった・・・
「龍聖~~~!!!!」
「龍聖君・・・うそ・・・」
っと慌てて龍徳が空を駆って救出に向かうと・・・
「は~い♪」
っと雪崩を海の波の様に見立ててサーフィンの様に滑っていた。
「「へっ?・・・なにそれ・・・」」
「キャッホ~♪ たのちぃ~♪」
普段は2枚目の龍徳もモデル以上に綺麗なレイナも3枚目の様に顎を落として目を見開いていた。
「確かに出来るとは思うが・・・あの一瞬で・・・状況に合わせた魔法を多重発動させたって事だよな・・・」
落ち着きを取り戻しレイナの場所へと戻ると冷静に龍聖がやっている事を分析し始めた。
「そう・・・ですね・・・でも・・・動いている雪の上にどうやって・・・それに・・・下るなら分かるけど・・・昇るって・・・どうなっているんですか?」
未だ驚きを隠せないレイナがつぶやいた。
「恐らく光と氷と雷の複合魔法だろうな・・・要するに電磁力で反発させているんだろう・・・だが・・・それだけじゃなさそうだ・・・」
っと雪崩が止まり、遊びのサービス時間が終わったかのように楽しんだ龍聖が戻って来た。
「終わっちゃったぁ~もうちょっと遊びたかったなぁ~」
「龍聖君?今のどうやったの?」
っと流石の龍徳も本物の天才の発想にご教授を願う。
「えっとねぇ~みんな~! パパに教えて上げてぇ~♪」
っと精霊達に説明を頼み始めた。
こちらも良ければ読んでくださいね♪
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