小さな小さな 大冒険!93
思いのほか人気があった小説に驚き続編を開始させて頂きます。
当初は12月頃に続編を発表しようと思っていたのですが、少しでもご愛読いただいている皆様の事を考え、文字数は少ないですが、毎日更新する事に致しました。
どうぞ、引き続きご愛読いただきます様、宜しくお願い致します。
そして、翌日。小学1年生となった龍聖の初めての夏休みを明日に控えて最後の登下校が終わるとレイナと合流して一緒に小人の国へ行く為の買い出しに奔走した。
最後の決戦となるであろう覚悟と共に束の間の幸せを楽しんだ。
周りから見れば仲睦まじい夫婦にしか見えない。
龍聖を肩車している龍徳の腕に抱き付くレイナを今までなら遠ざけていた龍徳もそれを容認する様に優しい笑顔をレイナに向けていた。
そんな光景が龍聖にとっては幸せだったようだ。
「準備は整ったな・・・タイムリミットは42日間・・・まっていろナツ!」
「ナツ・・・今行くから・・・死ぬんじゃないわよ!」
「ハルちゃんとアキおじさんとナツお姉ちゃん・・・ウフフ♪またいっぱい遊ぼうねぇ~♪」
遠くに見える富士山のシルエットを見つめる3人の姿が夕日にうかぶ。
前回の戦いの後、日常に戻った龍徳とレイナは、長い有給休暇を使い切り元の会社に戻った。
正確には申請した有給期間を1週間もオーバーしたので、ソンメルとの決戦前に小人の国の外に出て電話がつながる場所まで戻って延長申請を行っていた。
日々の仕事を順調に熟す2人だが、非日常を経験した2人は、何とも言えない気持ちであった。
新しく建てた家は広すぎて妙な寂しさがあったので、前の家に戻って生活を続け、週に2回だけ龍聖とレイナを連れて魔法の練習に通う程度となっていた。
「神谷部長・・・レインベールは大丈夫ですかね・・・」
「ああ・・・まだ時間に余裕があるはずだ・・・」
ソンメル戦から2ヶ月が過ぎ龍徳から話は聞いているが、ナツ達の事が心配なレイナはかくある毎にレインベールの話をするのであった。
「新たなドラゴンの育成に1年はかかるって話ですもんね・・・」
「ああ。ソーマが、そう言っていたからな・・・早くとも来年の7月までは時間があるはずだ・・・」
「部長・・・私達・・・このままで良いんですかね・・・」
「・・・」
働いているからこそ、以前の様な修行などやっている暇などない。
さらに、有給休暇も使い果たしているのだから魔法の練習が出来るのは精々週2回が限界であった。
千葉の山中に作った別荘では、満足のいく魔法の練習が出来ない程、力を付けた龍徳達は来るべき決戦に向けての準備が足りていない事を痛感していたのだった。
少なからず今の会社にお世話になっているからこその生活なのだ。
いくら株で大成功したからお金があると言っても、30日もの有給休暇を使って会社に迷惑を掛けてしまったからこそ退職と言う2文字を言葉にする決心がつかなかった。
『理由はもう一つある・・・俺が・・・会社を辞めると言ってしまったら・・・レイナ君も必ず退職を選ぶだろう・・・そうなってしまったら・・・俺が彼女を巻き込んでしまったのに・・・俺は彼女の想いにどうやって応えれば良いんだ・・・』
そうして悶々と過ぎていく時間の中、昼の休憩中にレイナと2人で食事をしていた時の事。
決意を決めた表情で、龍徳が会社を辞める事をレイナに伝えた・・・
「神谷部長が辞めるなら私も止めます!」
「やっぱり・・・レイナ君ならそう言うと思った・・・はぁ~・・・」
「大丈夫です部長! これでも蓄えはかなりあるんですよ!」
「辞める俺にレイナ君を止める道理はないが・・・今の立場を捨ててしまうのは勿体ないとは思わないのか?」
「思いませんよ? そもそも!神谷部長の傍にいたくて気が付いたら室長に抜擢されていただけですし♪ まぁ~確かに私の歳で、年収1,000万円は魅力ですが、それも神谷部長がいないなら意味がありませんので♪」
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