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小さな小さな 大冒険!!  作者: 神乃手龍
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小さな小さな 大冒険!52


その密偵役だった使用人の2人からアルケミーに潜むソンメルの息がかかっているものの存在を聞き出し5日間で全ての敵を拘束する事に成功した。

そして、スッカリ体力が回復したベンジャミンによって錬金術の町アルケミーにも箝口令が敷かれる事となった。


いつからベンジャミンが操られ始めたのかを聞き出すといくつもの不思議な話を聞く事になった。

「なる程、そうなると半年前までは税金だけの圧政だったって事ですね?」

「うむ。」


「貴方に陰邪石を植え込んだ相手に心当たりは?」

「ある。魔術師と名乗る男だ」


「だとしても3年も時間があったのに今更どうして?」

「理由は分かりません。 増え続ける小人の受け入れに時間が掛かったのか・・・」


「それもクーデターの後からなのですね?」

「はい。」


「なるほど・・・3年前のクーデターの後から下界の小人族が増え始めたと・・・」

「その中にいたのがアストゥー・トーア・ストウトと名乗る魔術師だ。」


「何者なんでしょうか?」

「少なくとも敵である事は間違いないじゃろうな」


「瞬く間にレインベールを掌握し今ではソンメルの頭脳となっておる。」

「それで半年前の晩餐の跡から記憶が薄れていったと・・・」


「まさか魔物に姿を変える陰邪石なるものを植え付けられていたとは・・・」

「思っていた以上の事態になっていた様ですね。」

「そうですな・・・一体どうなっておるのやら・・・」


「一つだけ確かな事は、この街の錬金術の技術には食いついておったな。」

「それってどんなものなんですか?」


「簡単に言えば龍徳さんが作る魔道具だよ♪」

「龍徳殿もお作りになられるのですか?」


「いやぁ~作るなんてそんな大それた物じゃ・・・」

「「「メチャクチャ大それた物を作っています!」」」

メッチャ女性陣に食い気味に話された。


「ハッハッハ♪ 実はアナーキン殿から話は聞いておったが、どうやら龍徳殿には真実を見抜く目があるようですな♪」

「真実を見抜く目?」


「はい。錬金術とは初級であれば金属や魔物の素材を別の物質に変換する事が出来るようになります。

そして、中級の実力があって初めて簡単な魔道具を精製する事が可能になるのです。」

「簡単な魔道具って?」


「例えば・・・このポーションも所謂魔道具なのですよ♪」

「そう言えばポーションって魔道具屋に置いてあるもんね♪」

「気にした事もなかったわい」


「へぇ~」

「そして、上級となって初めて様々な魔道具を作れるようになるのですが、ここから必要となるのが・・・」

「真実を見抜く目って事ですか?」


「そうです。様々な素材の声を聴き、様々な素材に眠る理を持って作り出す。

それが錬金術ですな。」

「なるほど・・・ただ単純に閃いて試しただけだったんだが・・・」


「フフ♪ まさにその閃きこそが真実を見抜く目、つまりは“心眼”ですな。」

「心眼かぁ~」

「そう言えば部長って普通の人が、気が付かない事に良く気が付きますよね?」


「まぁ~そうだな。」

「それが心眼なんじゃないんですか?」

「ふむ・・・そうかも知れないな・・・。」


「心眼を鍛えていけばやがて真実を見抜く力が増していき初めて、その上である超級の魔道具を作りだす事が出来るようになります。」

「超級魔道具って?」


「龍徳殿が作られた巨大化や小人化さらに変身魔道具などは全て超級じゃろうな・・・」

「ハッハッハ♪ アナーキン殿から見せて貰った時は、私も目を疑いましたな♪」


「そんなに凄いですか?」

「はい。なんせ巨人族の魔力があって初めて使用可能となる魔道具。

下手したら超級の上である帝王級の魔道具に匹敵するでしょうな♪」


「それって不味いですか?」

「どうしてですかな?」


「こんなものが敵の手に渡ったら危険なんじゃ?」

「ハッハッハ♪ それは、龍徳殿が許可したものでないと発動しない魔道具。

要するに魔道具が所有者と認めたものにしか使う事が出来ないものなので問題ないでしょうな。」


「そう言えばナターシャ様の指輪と交換した時に使えない事があったっけ。」

「そう言えばそんな事がありましたね♪ なる程、そう言う事だったのですね♪」

『全然知らなかった・・・』


「寧ろ魔眼まで使える龍徳殿であれば帝王級の魔道具を作れたとしても不思議ではありませんな♪」

「相変わらずの化け物っぷりですね♪」

「当然です! 部長に不可能はありませんから!!」


「その話はもう良いや・・・それよりもポーションとか他の薬の作り方を学んでおいた方が良いんじゃないのか?」

「ハッハッハ♪帝王級の魔道具を作れるお方が初球を作れないとは♪ 誠の天才とはこの様なお方の事なのでしょうな♪」


「そうですわね♪」

「納得」

「当然です♪」

「異議なしじゃな」

「パパ天才~♪」


「いやいや・・・考えていれば誰でも出来るんじゃないか?」

「はい出た! 天才の言葉!!」

「誰でもは流石に無理ではないでしょうか?」


「少なくともワシには不可能じゃな」

「部長にとっては大半の物が簡単ですもんね♪」

「ボクもパパみたいになりゅ~ぅ」


「うんうん龍聖君が可愛いから何と言われても、もう良いや♪」

その後、次の目的地である古代都市ミステーロに向かう前に龍徳の意見で簡単な錬金術を学ぶと共に様々な魔道具を購入する事となった。


アキの領地でもそうだったが、この国の貨幣に使われているのも金銀プラチナと聞いていたので、金属類をアキの収納にしまい込み一部を譲渡して一部を買い取って貰う事にしたのだ。


食材も喜ばれたが、鋼材は特に喜ばれた。

特にアルミ合金とチタン合金だ。この2つは自然界に存在しない合金なのでかなり驚いていた。

特にアルミは小人にとっても軽い素材らしく一般の人でも扱う事が可能である点が喜ばれた。


良く考えれば当然の事だったが、ある程度の薄さであっても小さい昆虫であれば攻撃を防ぐ事が可能なのだ。

少し集めにすれば大型の昆虫の攻撃にも対応出来る優れものだった。


チタン合金は戦闘職であれば使う事が可能であった事と何より硬く切れ味が優れている事で国宝級の装備が作れるとアルケミーの錬金術師達が興奮していた。


錬金術には魔力を使用するが、良く考えれば土属性の魔法で金属を変化させるのだから当然だ。

今回の戦闘で俺とレイナ以外の防御力の弱さが浮き彫りになった事で、武器と防具を新たに作る事になった。


女性陣はスカートタイプのフルアーマーで、それぞれの得意属性の色がデザインされている。

アキは、騎士職の証であるフルアーマーだが、漆黒で調色した方がカッコ良かったので、黒と銀のツートンカラーの鎧が出来上がった。


ちょっと意外だったのは錬金術によって変化させられたアルミは非常に防御力に優れているのに柔らかくなっていたのだ。

その為、女性陣の防具はちょっと色っぽい装備に見えてしまう。


俺と龍聖君の防具は、身体の一部だけをカバーするハーフメイルの様なものだ。

フルアーマーに興味があったのだが、龍聖君が


「パパと一緒が良い~!」

と言い出したので、流石に諦める事にした。


そして、数日であらかた準備が整ったので、街や村を迂回する様にミステーロへと旅立つ事になった。

真東にあるミステーロに行くには武器の町アロマと商人都市パドロネを通過しないと行けないので、大きく迂回する事になった為、距離にして150㎞もの移動となってしまった。


その間、アキ達3人は、今回の戦闘で精霊を上手に扱い切れていない事を反省し移動の最中も魔力が切れるまで精霊召喚を続けていた。

それを見たレイナと龍聖君も真似をし始めて魔力切れを度々起こす事になった。


その為、午前と午後に1回ずつ恒例の魔力補給を行う事になったのだが・・・

例によって防音機能の付いたテントを別に用意する事になったのだった。


龍聖君は分からんが、4人共魔力量を増やしたい事もあり本当に限界まで魔力を使っては、強引に魔力を注いでほしいと申し出た。


この結界の中では巨人化出来ないのだから魔力の器がそう簡単には大きくならないと分かっているのに・・・

その熱意に負け俺も精一杯魔力を注ぎこんであげた。




ハルは・・・

「じゃ~前回位の量から流し込むね♪」

「ダメ! それじゃ! ハルはもっと強くならないと・・・」


「だが、無理をしては・・・」

「先日の戦いでナターシャ様を守るどころか守られたんだよ?」


「気持ちは分かった・・・じゃ~強めに行くからキツかったら必ず言うんだよ?」

「うん♪ ありがとう龍徳さん♪」


「じゃ~これ位から! はぁ~!!」

「うぅ・・・クゥゥゥ~・・・はぁはぁはぁ・・・ンクッ・・・」


「どうだ?」

「全然楽勝! もっと強くても大丈夫だよ!」


「分かった!行くぞ! フン!」

「アゥッ・・・ア・ア・・・こ・この感じ・・・器が広がって行くのが分かる・・・龍徳さん・・・もっと頂戴・・・」


「凄いな・・・はぁっ!」

「ハァ~ン♪・・・す・凄い・・・わ・私の・・・あそこ(魔力の器)が・・・龍徳さんに・・・押し広げられていくぅ~」


「無理はしない方が良いぞ?」

「はぁはぁ・・・ヤダ!絶対にやめない!もっと頂戴!」


「わ・分かった・・・キツかったらすぐに言うんだぞ? はぁ~!!」

「ンン♪ もっと・・・もっと・・・アア・・・もっとぉ~!!」

と絶叫しながらビクンビクンしながら失禁していた。


「ゴメン・・・やり過ぎた・・・」

可哀そうだったので、ナツに伝え介抱して貰う事にしたのだが、その光景を見たナツが何故か生唾を飲み込んでいた。




アキは・・・

「無理しないで最初は前回位で注入した方が良いか?」

ハルの事を伝えたら


「う・・・むぅ・・・取り敢えずはそれから出頼む。」

「了解だ♪ これ位でどうだ?」


「ガッハッハッハッハ♪ 全然じゃ!」

「本当に大丈夫なんだな?」


「もちろん! 今となっては気持ちが良い位だな!」

「分かった・・・無理するなよ?・・・行くぞ! フン!」


「おぅ~! き・気持ちいな・・・もっと強くしても・・・良いかな」

「本当か? だったら少し強めに行くぞ?」


「ググ・・・ああ問題ない♪ ど~んと頼む!」

「じゃ~行くぞ! フン!」


「グォ・・・・グ・クク・・・全然平気じゃな♪」

「凄いな・・・随分魔力量が増えたんだな♪ だったらもう少し強めで行くぞ!」


「ゴハッ・・・ウギギギギ・・・だ・ダメじゃない! 何のこれしき!」

「おぉ~♪ 小人状態なのに魔力量が増えてる・・・気合入ってるなアキ! じゃ~もっと強めに行くぞ!」


「えっ? 今位で・・・グォッ! こ・これは・・・ギャァ~!限界!限界じゃ~!!」

「なに? 限界?」


慌てて魔力の注入を止めたらアキも失禁していた。

なので、そのまま風呂の中に突っ込んであげた。




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