小さな小さな 大冒険!! 5
筆者の神龍です♪
一つの小説を書いている間に他の小説を書きたくなってしまったので、新しくアップさせて頂きました。
もし面白かったら読んでくださいね♪
毎週月曜日と木曜日の朝7時に更新します。
今までも不思議に思った事だったのでアッサリと感覚が掴めてしまった。
この状態を薄明かりのベッドの上で発動させると自分の掌から薄っすらと何かが出ている事は知っていた。
逆に小さいころから知っていたので、良い年こいた今でも寝る前にやる事がある位だ。
この状態は面白くて左右の指を付けてから放すと薄っすらとした微かな光が見える気がした。
左右の手を上下に動かすとその微かな光が平行に動いて見える。
最初は、気のせいだと思ったが、ある一定の距離までは光の帯が確かに見えていた。
さらに、掌を合わせてから少しだけ隙間を開けると空間が歪んで見えるので、不思議に思って寝付けない時など未だに卒中遊んでいた。
「なるほどね~・・・これが“マナ”だったのか~♪」
「間違いありません! 我々にも見えますので、それにしても・・・凄まじい“マナ”ですな! 流石は、巨人族ですね・・・。」
アキが目を見開いて驚いていたが、自分では何が凄いのかが全く分からなかった。
「クスクスクス♪ 龍徳さん目がキョトンとしているから分かり易~い♪ ハルが教えてあげるね♪ その量は私達の“マナ”と比べると何万倍も凄い漁なんだよ♪ だからビックリするのは当然でしょう?」
「あぁ~そうだよね身体の大きさが違うんだから当然なのかな?」
「それも、ありますが・・・昔見た古文書よりも多い気がしますな・・・。」
「お父さん! “マナ”が分かったんだから次に進もうよ! 龍徳さんだって疲れているんだからね!」
「オッと!失礼しました。では、次は、その“マナ“が身体中に流れるイメージの練習ですな・・・」
「これはね~“魔力回路”と言われるマナの通り道を広げる練習だよ!」
「へぇ~♪ その“魔力回路”が広がるとどんな事があるんだい?」
「それは、単純ですわ♪“魔力回路”が広がるという事は、一度に流せる魔力の量が大きくなるという事ですね♪ なので、魔法の威力が大きく変わってきますわ♪」
「なるほど・・・・」
「これもマナが命から溢れ出して身体を順番に巡るイメージと一瞬で身体中に張り巡らせるイメージで効果が変わるんだよ♪」
「へぇ~ じゃ~両方出来るようになった方が良いんだよね?」
「出来るんだったらね♪ 中にはどっちか苦手な人もいるから♪」
「そうなんだ?」
これも、出来るイメージしかない・・・。
さっきも話したが、微かな光が両手の指から伸びるって伝えたけど調子がいいと片手でも距離が延びる時がある。ちょっと難しいんだけどね。
自分の身体の中に正体不明のエネルギーが溢れ出す感覚が身を包むと
「うおっ! い・いきなり・・・・このレベルですか・・・?」
またしてもアキが驚いていた。
「上手くできたのかな~? 薄暗くないとハッキリと分からないんだよな~感覚だけは分かるんだけど・・・。」
「龍徳さん!これだけのマナが見えないの?」
「多分・・・目の小孔が開かれていないからかしら?」
ナツの言葉で、アキとハルが俺の目をマジマジと見つめ始めた。
「本当だ~!」
「流石は、ナツ! 良く気が付いたな♪」
「龍徳様は、以前、目を怪我された事があったりしますか?」
「目の怪我はないけど・・・小さい頃に大怪我をして視力が悪くなった位かな?」
その言葉を聞いたアキが・・・
「ナツ!龍徳さんの脊椎を調べられるか?」
「任せて下さいな♪ 龍徳様?申し訳ありませんが、少しだけ俯きに横たわって頂けますか?」
俺は、言われるが儘、横たわるとナツが俺の背中に登って何かをしている。
「あなた! やっぱり間違いありませんわ♪」
「どうだ!何とか出来るか?」
「やってみますが・・・私のマナだけでは・・・そうだ! 龍徳様の魔力を頂ければ大丈夫かも知れませんわ♪」
「おぉ!今の龍徳さんだったら大丈夫かも知れんな! 龍徳さん!さっき魔力回路を広げる為にやった事をもう一度できますか?」
「さっきのか?大丈夫だけど・・・こんな感じかな?」
「うっ! 直接浴びると・・・凄いマナですわ・・・このマナを・・・私に・・・アン・・・す・すごいっ!・・・くぅ~ 早くしないと・・・私がおかしくなりそう・・・。 はぁはぁ・・・あぁ・・・早くしないと・・・こ・・・ここですわ♪」
ナツが何やら俺の背中で話しているみたいだが、声が小さ過ぎて全く聞こえない。
もしかして・・・・・マナが弱いって言っているのかな? 出来るか分からないけど・・・もっと集中して・・・・」
「ヒィ~ アン・・・そんな・・・これ以上は・・・急がないと・・・スゥ~ハァ~ “聖なる水の精霊よ! 古の契約に倣いこの者に掛けられし災いを取り除け ハイヒール!”」
ナツが魔法を唱えた瞬間俺の背中にあった古傷の痛みが消えていった。
「な・・・今・・・何をしたんだ? 背中が・・・痛くない?」
俺が起き上がった事で、背中に乗っていたナツが転げ落ちそうになった。
「おぉっと! ゴメンねナツ!」
俺は、出来る限り優しくそ~っと受け止めた。
「はぁはぁ・・・ンッ! お役に立てたようで何よりですわ♪ それよりも・・・・アン・・・もう下に降ろして下さると助かりますわ・・・。ンッ!」
身体をビクンビクンさせている・・・随分無茶をさせてしまった・・・。
「ご・ごめんね・・・」
そ~っとナツを下に降ろしてから気が付いた・・・。
「なんじゃこりゃ~!」
微かな薄明かりどころではない・・・アニメで見た事があるようなレベルの光が俺の周囲1m程の場所で光り輝いている。
「ナツ!成功した様だぞ!」
「良かったね♪龍徳さん♪ それが、オーラと呼ばれるものだよ♪」
「オーラ・・・話では知っていたけど・・・それにしても・・・凄いな・・・。」
「ね♪凄いでしょう? だから私達が驚いていたんだよ? 分かってくれた?」
「わ・分かった・・・。それと・・・俺の背中に何をしてくれたの? 古傷の痛みがなくなったんだけど?」
疲れ果てているナツを見つめて声を掛けた。
「お母さんは疲れているからハルが教えてあげるね♪ 水の魔法が得意なお母さんが“ハイヒール”って呼ばれる上級治癒魔法を龍徳さんに使ったんだよ♪ ただ、お母さんの魔力だけだと巨人の身体に効果があるか分からなかったから龍徳さんの魔力を借りて発動したんだよ♪ 結果は見事に成功♪」
「付け加えるんでしたら目の小孔が閉じておられた龍徳さんの原因が背中にあると思ったので、ナツに調べさせたという事ですね♪」
「そうなの?」
「だって・・・これだけ凄まじい魔力を放出しているのに見えない方がおかしいんだよ? だから、原因が他にあると思うのは当然でしょう?」
「なるほどね・・・それにしても・・・目が見えすぎて・・・って!」
さっきから目がぼやけて良く見えなかったが、見えすぎる事に気が付いた。
慌てて眼鏡をはずすと周りの小さな文字を探して読んでみた・・・。
「よ・読める・・・目の視力が・・・良くなってる・・・。」
「あぁ~そうかもね♪ 原因の治療が出来たし魔力を放出するだけでも身体能力が向上するから尚更かな?」
「そ・そうだったのか・・・これは、ビックリした・・・。」
「エェ~それ位でビックリしたの?」
「いや~ビックリするよ?普通! 何にしても君たちには感謝だね♪ 本当にありがとう♪」
魔法と言う概念が当たり前の彼らにとっては、当たり前の事なのだろうか?
「クスクスクス♪ それ程、喜んで頂けたなら大変な思いをしたかいがありましたわ♪」
体調が回復したナツが微笑みながら話しかけてきた。
「あっ!ナツさん!もう大丈夫なのか?」
「えぇ、もう大丈夫ですわ♪」
「無理させてしまったみたいで悪かったね・・・一つ借りが出来たね♪ このお礼は必ずするよ♪」
「クスクスクス♪ 嫌ですよ~私達の方がお世話になっているのですからお互い様ですわ♪」
ナツは2人に比べると全ての行動に華があると言うか優雅に見えるから不思議だ。
「ほら~次の修行があるんだからね~! 龍徳さんが眠くなる前にどんどん進めないと!」
「オッと!そうだな!龍徳さんが、今やっている魔力回路を広げる訓練ですが、その状態が、一瞬でマナを張り巡らせる“ブースト”と言われるやり方ですな!」
「ブースト・・・へぇ~・・・」
「もう一つの魔力回路・・・魔力が身体中を巡り流れるようにする“フロー”は、出来そうですか?」
「えぇっと・・・この感覚が・・・身体の中を巡るイメージ・・・血流に乗せて巡るイメージ・・・神経伝達と共に巡るイメージ・・・さらに・・・」
何となくだが、出来ている気がする。さらにイメージしようと思ったら・・・
「ストップ!ストップ~!龍徳さん! ストップ~!!」
ハルが両手で頭防ぎながら慌てたような大声で俺に声を掛けてきた。
「あれ?違ったかな? いや~難しいや~」
「違~う!凄まじすぎたの! 危うく具現化する程の魔力が巡ってたのよ!」
具現化する?言っている意味が全く分からない・・・。
「どう言う事?」
「やれやれ・・・巨人族とは、ここまで凄まじいとは思いませんでしたな・・・。龍徳殿!ワシの話し方を元に戻すが宜しいか?」
殿? ワシ?
「構わないよ? いつも通りの話し方じゃないと面倒くさいでしょう?」
「かたじけない。それよりも先程の事ですな! 先ず、マナについて詳しくお話ししましょう。」
アキは、真剣な顔でマナについて語り始めた。
マナとは生命から迸るエネルギーが地球に存在する“魔素”と干渉する事で、全ての生命に等しく存在するとの事だった。
それだけでは、空気と同じで見えたとしてもこの世界では、何の力も発しないらしい。
これについては、思わず納得してしまった。
じゃないと、中二病と呼ばれる奴らは今頃、全員魔法使いだもんな・・・。
なので、体の中にある魔力の通り道に“マナ”を通す事で、何十倍、何百倍・・・訓練次第では、何千倍もに増幅する事が可能となる。
魔力を一度に流せる量が多ければ多い程、増幅される魔力の力が上がる。
筋トレと同じで訓練すればする程、威力が上がるが、最大値は人によって異なるとの事だった。
一つ一つの小さな魔素を体内で結合させ、さらに練り上げ威力を上げて使用するのが魔法との事だ。
この仕組みを利用し、この世界の精霊と契約する事で魔法が使える。
なので、契約していない属性の魔法は使えないらしい。
さらに、身体の隅々までマナを張り巡らせる事で、通常の何倍もの力を発揮できる“身体強化”の魔法などはこの仕組みを利用するとの事だった。
これも筋トレと同じ仕組みだ。
ゆっくりと簡単な物を持ち上げるよりも限界の重量を一瞬で持ち上げる方が、筋肉の質は大きく向上する。
だから、一瞬で身体中の隅々までマナを張り巡らせる事で、細胞一つ一つの小孔が開き活性化するとの事だった。
ただし、これも魔力の量により強さと使用時間が異なるとの話だ。
本来であれば、どんなに魔力が大きくても空気と同じで自然界には影響を与えるものでは無いが、それは、普通だったらの話。
先程の俺がやった事は、身体中を巡るマナの速度が速すぎた事と流れるマナの量が多すぎて自然界に影響を与えるレベルだったらしい。
簡単に言えば空気だとしても風が吹けば抵抗が生じる!台風ともなれば途轍もないエネルギーだ。
彼等にとっては、それ程の威力に感じたらしい。
「ゴメンね・・・またしても迷惑を掛けちゃったのかな?」
「いやいや・・・我らが龍徳殿の力を見誤った事が原因ですから気になさらないで下され!」
「でも、気負付けないと危険かもね・・・。」
「それで、俺って魔法が使えそうなのかな?」
「クスクスクス♪ 龍徳様がですか?」
「あれ? やっぱり・・・才能ないのかな?」
「クスクスクス♪ 逆ですわ♪ 凄すぎるのですわ♪ 巨人族の方は凄まじい魔法が使えると古文書にも記されておりましたが、予想以上でしたので、私共も驚きを隠せなかっただけですね♪」
こちらも良ければ呼んでくださいね♪
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