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小さな小さな 大冒険!!  作者: 神乃手龍
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小さな小さな 大冒険!! 39


考えても見て欲しい・・・。

ランスなど10mもあろうかという大きさが、上空に100発以上浮いている姿を・・・。

それが、一斉に的に向かって放たれるのだ・・・。


しかも・・・早い!

通常の魔法の速度の倍以上の速さがある事は間違いない。


この光景には、俺もそうだが、レイナ達四人が目を見開いて驚いていた。



こんな感じで、全員が予想以上の成長を遂げる事となった。



えっ?俺はだって?

俺は、あんまり変わっていない・・・。


炎の精霊王 イフリート

水の精霊王 オン=ディーナ

風の特殊精霊(精霊王) シルフィード

土の特殊精霊(精霊王) グノム=アース



唯一不可思議な事がある。

ナツに教えて貰ったのだが、水の精霊王は、ウィンディーネが存在するとの事で、精霊王が二体も存在する事があり得ないとの事だった。


なので、ディーナに話を聞く事となった。


「ディーナ? 本当に精霊王にクラスアップしたんだよね?」

「うん♪ 龍徳のお陰♪ お母様も喜んでる♪」

「はい? お母様?って・・・」

何その設定・・・初めて聞くんだけど・・・。


「ん? お母様はお母様だよ?」

「そうか・・・ディーナのお母さんって誰なの?」

「龍徳に言わなかったっけ~? 僕のお母様は、水の精霊王のウィンディーネって言うんだよ♪」


「ん~・・・ちょっと待ってね・・・。って事は、ディーナのお母さんが水の精霊王なのにディーナも水の精霊王になったからお母さんが喜んでいるって事だよね?」

「そうだよ~♪」


「えぇ~っと・・・聞いた話だと精霊王が二体同時に出現しないって聞いているんだけど・・・それは、どう言う事かわかるかい?」

「そうなの~? 僕分かんないからお母様に聞いてみてくれる?」


そう言うとディーナが消え。

10秒ほどして、絶世の美女を連れて現れた。


「初めまして♪龍徳様♪ この度は、私の子供を成長させて頂き、誠にありがとうございました。娘に変わり心からお礼を申し上げますわ♪」

立ち居振る舞いの綺麗な女性に突然そんな事を言われ俺は、困ってしまった。


「いや・・・俺の力というより彼女自身の努力の賜物かと思うんですが・・・。」

「ウフフフ♪ この子がいつも話している通りのお方の様ですわね♪ ですが・・・我々精霊とは、常に自然界に存在するものの地上界においては、能力を行使する事は叶いません。なので、契約者となった者との信頼と絆によって成長を遂げるのです。」


圧倒的な存在感に押され思わず

「はぁ・・・。」

と返事をするとウィンディーネはニッコリ笑って話を続け始めた。


「ある意味精神生命体である私たちには、貴方方の様な寿命と呼ばれるものが存在しない為、名前を与えられた小精霊たちが精霊界だけで大精霊へと成長を遂げるには、貴方方の世界で言うところの10万年は掛かってしまいます。」

「10万年~?」


「そうですわ♪ 流石に私たちにとっても一瞬とは言いません。いくら寿命がないとは言ってもそれは、本質的な生命の事を指すので、この身体自体は、10万年もの時が流れれば朽ち果ててしまうでしょう。」

「どう言う事ですか?」


「この私も大昔は小精霊でしたので、人間界のお方に召喚された事で、今のこの姿を得たに過ぎません。分かり易くお伝えするのであれば、本来、精霊とは光の塊で私達の様な姿となる為には、人間の協力が必要なのです。名前も与えられる事のない小精霊は、一生光の塊のままですので、分かり易く言うのであれば空気と変わりません。」


「なるほど・・・空気が死ぬって有り得ないもんな・・・。」

「そうですね♪ そんなイメージで良いと思いますわ♪ なので、寿命などはあり得ませんが、名前を与えられる事に成功した精霊たちは、姿形を変える事で、成長を始めます。ですが、年々我々と契約をする人間の数が減ってしまっていたので、精霊界も随分と弱体化してしまいました。」


「でも・・・寿命が無いんですよね?」

「はい・・・寿命はありませんが、ある一定の成長を遂げる事が出来なかった精霊は、先程お伝えした様に新たに得た身体を失ってしまい元の光の塊へと戻ってしまいます。」


「なるほど・・・その成長って言うのは・・・?」

「それが、大精霊です。貴方方で言うのであれば、一人前の大人っと言ったところでしょうか♪ なので、召喚数が激減した事で、現在の精霊界は、随分と小精霊が増えた様に思えます。」


「そう言う意味で、弱体化してしまったと・・・?」

「その解釈で、間違いありません。先程もお伝えしましたが、この自然界にも我々は存在します。なので、精霊界にいる精霊の存在が希薄になれば、この地上界の自然に与える影響も減少する事になり、やがてこの星にも影響を与える事になってしまうでしょう・・。」


「なるほど・・・意味が解ってきた。要するに貴方方が弱体化すると地球の自然環境が悪くなってしまうという事でしょうか?」


「その通りですわ。私共は、この地球と呼ばれるこの星の事が大好きなのです。ですが、過去何度もこの星が滅んでしまいました。なので、私達は、貴方方人間と契約する事で、成長する必要があるのです。そして、精霊王へと進化したものは、新たな精霊を生み出す事が出来るようになるので、先程お伝えした弱体化を防ぐ手段としては、最重要なのです。」


「そうなんだ・・・。だけど・・・水の精霊王が何体も存在するんですか?否、存在しても問題ないのですか?」

一番聞きたかった話の本質を聞いてみた。


「何も問題ありませんわよ? 大昔には5体の精霊王がいましたもの♪ ですが、先程も申し上げた様にいくら精霊王と言っても精々数十万年でこの姿を失う事になってしまいます。なので、我が娘が、大精霊どころか精霊王へと進化した事は、喜ばしい事♪ ここ数万年で精霊王へと進化した者はいませんでしたから♪」


「そうでしたか・・・まぁ~お役に立てたのであれば良かった。」

「お役に立つどころではありませんわ! なので、心から感謝しているのですわ♪」

良く分からんが、自然環境に貢献出来たみたいだから良しとしておこう・・・。


「他にも質問があるんですが、精霊は進化すると属性が変わると思うのですが、何故ディーナは属性進化しないで、精霊王へと進化してしまったんでしょうか?」


これは、正直率直な疑問だった。

ハッキリ言って俺もレイナ達の様に新たな魔法に興味がある。


「クスクスクス♪ それは、属性が変わるよりも早く精霊王へと進化してしまっただけの事ですわ♪ 通常であれば、必ず大精霊へと至ればその後属性進化が起きますので、龍徳様の魔力量が膨大過ぎて一気に精霊王へと進化してしまったようですわね♪」


「そう言うものなんですか? 最上級精霊と言われる他の精霊にも興味があったんですけど・・・そうですか・・・。では、無理みたいですね・・・。」

俺の表情が一瞬曇った事を見ていたのだろう・・・。


「別に諦める必要はありませんわよ?」

「えっ? だって・・・精霊王としてディーナは必要な存在なんですよね?」

「えぇ♪ ですが、氷属性へと進化してもそれは、水と氷の精霊と言うだけで、何の問題もありませんわ♪」


「そうなの? どうすれば・・・属性進化出来るのか教えて貰えませんか?」

「クスクスクス♪ 龍徳様は、面白いお方ですわね♪ 本来、最上級精霊にクラスアップするよりも精霊王に至る方が、何十倍も何百倍も凄い事なのですが♪」


「そうなんですか?」

「それは、そうですわ♪自然界に影響を与える事が出来る精霊を生み出せる存在なのですから♪ なので、各属性とも精霊王へと進化した後に属性進化するとなると時間は掛かるとは思いますが、これだけ短時間で小精霊であったこの子を精霊王へと進化させた龍徳様であれば、近い内に進化する可能性はないとも言えません。」


「俺の努力次第って事ですね・・・分かりました。ありがとうございます。」

「クスクスクス♪ お礼を言うのは私の方なのですが、本当に面白いお方ですわ♪ 何にしましても今後も我が娘の事を宜しくお願いしますわね♪」


「任せて下さい♪」

「ディーナ・・・オン=ディーナ・・・。良い名前ですわ♪ 貴方も龍徳様をしっかりお守りするのですよ♪」

「はい!お母様♪」


「では、ご縁があればまたお会いしましょう♪」

するディーナと共にすぅ~っと姿が消えて行った。



初めて真実を知ったハル達が目を丸くして驚いていたが、この地球を守る為にも精霊を育てる事は必要な事だと知りさらに特訓に力が入っていく事は言うまでもないな。



俺も手を抜いていた訳ではなかったのだが、折角なので、高威力の魔法を練習する事にした。

但し!水中の中でだ!



そして、現在俺は海中の中だ。

龍聖君のお陰で長時間水中でも修行が出来るようになったので、無人島から少し移動した場所で、水中生物を巻き込まない様に全力の威圧を放った。


この環境であれば全力で魔法を使っても安心だ!

呼吸を整え自分の魔力を最大限に顕現させる

オーラの波動により水中に激震が走った様に見えた。


「行くぞ!最大発現!“アマテラス”」

さすがに水の中なので、凄い勢いで小さくなっていくが、出現した直後の大きさは100m以上はありそうだった。


そうそう言い忘れたが、精霊達との融合とは別に大精霊へと至った精霊達と契約している場合は、精霊の加護が与えられるらしい。

以前も感じた事だが、例えば炎の魔法を使っても熱くないのは、イフリートの加護により守られているからだ。

当然自分の魔力で出来たものなので、熱さを感じないのだが、他の人の魔法であっても軽減されるのだ。

これを耐性と言うらしい。


俺がアマテラスを発現させると周囲の水が煮えたぎり始めたが、俺は火傷する事などなかった。

今いる場所は水面から500m程の水深なのだが、ディーナの加護により一切の苦しさがない。


暗闇の底に向けアマテラスを落とすと凄まじい熱量で周囲が真っ赤に染まった。

砂地を吹き飛ばしそこにある岩棚までも抉り溶かしていた。


そのままにする訳にはいかないので、土魔法を使って一瞬で回復させる。

「“グランドアース”」

この魔法はグノムがレベルアップした事で得た新たな魔法だ。

周囲の大地に干渉し地面を意のままに操る。



さらに、煮えたぎる海水を元の温度に戻す為に水魔法を使って一瞬で回復。

「アクアメガヒール!」

ディーナが取得していたアクアヒールの強力版とも言える


広範囲の認識したものへ水の恵みで回復させる大魔法だ!

範囲が広くなればなる程、膨大な魔力量が必要なので、今回使用したメガヒールには、俺の総魔力量の5%程使った感じだと思う。


俺を中心とした半径300m程の海域全てを一瞬で元に戻していく。

この魔法の素晴らしいところは、生命体以外にも効果がある事だ。



今度は、標的に向け魔法の練習がしたかったので、動く的をイメージして新たな魔法を放つ。

「メガバブルストーム!」

水の精霊であるディーナと風の精霊であるシルフィーがレベルアップした事で得た複合魔法だ。


地上であれば、水の膜で覆われたシャボン玉の中に超高圧縮された風が入っている。

見た目は可愛らしいが破壊力は半端じゃなかった。


イキナリ水中で使うのはリスキーだったので、本来複数発生させる魔法なのだが、水中に潜る前に一発だけ水面に向けて使った見たが、海水に触れた瞬間、凄まじい大爆発を起こした。

海水を吹き飛ばし、その衝撃で50m以上もの水柱が立っていた。


その魔法を自分の足元に使う。

そうそう・・・言い忘れてたけど、現在水深300m程の場所にいるのだが、俺の周囲は暗くない。

理由は、ディーナとシルフィーの能力で、太陽光を水中に届くように屈折させていたからだ。

さすがに俺の周囲100m程が限界なので、海底や離れた場所は位が、十分だと思う。



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