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小さな小さな 大冒険!!  作者: 神乃手龍
321/366

小さな小さな 大冒険!320

こちらも良ければ読んでくださいね♪

■「そこにいる君に逢いたくて。」を新しくアップ致しましたので、宜しければご一読ください。

毎週水曜日と土曜日の朝7時に更新いたします

https://ncode.syosetu.com/n0341hc/


■「勇者撲滅! 2度目の人生はハッピーエンドで!」もアップしていますので宜しければご一読ください

https://ncode.syosetu.com/n6920gm/

火曜日と金曜日の朝7時に更新します。11月分まで予約してあります。


■「小さな小さな 大冒険!!」続編を開始しましたので、宜しければご一読下さい。

https://ncode.syosetu.com/n6880gm/

文字数は少ないですが、出来る限り毎日アップしていこうと思いますので宜しくお願い致します。


「オッと・・・ビネガーだけは約束があったからな・・・フム・・・龍命石が手に入った今・・・完全体として復活させてやった方が恩を売れるか・・・この際、ロンベルクには生贄になって貰うか・・・」

そう言って真ん中の水晶へと目線を動かす。


「シュナイダーも余の儒者として、この際進化させてやった方が良いな」

そして、またしても何かしらの呪文を唱え続けていく。

『予想以上に完全体のビネガーの復活に時間がかかる・・・だが・・・余と同格であったビネガーを配下として使えるのだ・・・時間が掛かる事など些事であるな。』


10数時間も呪文を唱え続けていたアストゥーの呟きが止まった。

『流石に余と同格なだけの事はある・・・龍命石を使ってこれ程時間が掛かるとは・・・』


「世界の理から外れ・・・今こそ目覚めよ!」

パァ~っと水晶が輝くと同時にパリ~ンっと砕け散る。


モワモワっと闇が浮かび上がると目の前のホムンクルスへと吸い込まれていく。

すると、ホムンクルスの姿が変化を始めた。


徐々に姿を変え漆黒の髪と蟀谷から渦巻く様な立派な2本の角。

耳は尖り、全体的に大きく太くなっていく。

背中には今まで以上に立派な翼、手足の指は凶悪な詰めに変わっていき、尻尾が見えた。


「どうやら成功したようだな・・・余の記憶にある姿だ・・・」

スッとアストゥーが後ろに下がると重力を無視したかのようにビネガーの身体が持ち上がった。

ギョロ・・・いきなりビネガーの目が開きアストゥーを探すかのように動く。


「手に入れたようだな・・・まさか本当に完全体になれるとは・・・」

「どうだその体は・・・」


アストゥーの問いかけにビネガーの身体から莫大な魔力が噴き出した。

「良い体だ・・・今回ばかりは貴様に脱帽だ・・・約束は守る。」


「フム殊勝な心掛けだ・・・悪魔公爵ビネガーの言葉確かに受け取った。」

「ああ。この命が尽きるまでは付き合ってやる。 アストゥー・・・否、アスタロトよ。お主に栄光を!!」

「真名で誓約するとは・・・良かろう。ではこれからはお主も真の名で呼ぶ事にするとしよう・・・期待しておるぞベリアルよ!!」


人間の世界にある悪魔72柱に存在する悪魔の名前。

その全てが実在するのかどうかは未だ不明だが、2柱の悪魔公爵と呼ばれる大悪魔が存在している事を龍徳達が知る由もない。


「俺様の復活に随分と魔力を消耗したようだな。」

「さすがに骨が折れたぞ。だが、この世界に2柱の大悪魔が顕現するなど本来なら有り得ん話だからな・・フハハハハ!この力があれば、弱体化したこの世界を必ずや手中に収める事が出来るであろう。」


「確かにな・・・ん? なるほど・・・依り代の一つにロンベルクを使ったのか。」

「さすがに気が付くか・・・」

「シュナイダーの奴はどうする。」


「そ奴は余の儒者として必要だからな・・・今すぐは無理だが魔力が回復したら甦らす予定だ。まぁ~放っておいても自然に復活するが、出来れば更なる力を与えてやろうと思ってな。」

「ほぅ・・・レッサーデーモンだった此奴が、今やアークデーモンか・・・フッ。随分と評価しているようだな。」

「うむ。こ奴の忠誠心は本物だからな。」


「そう言えば古龍はどうした?」

「ちょっと予定が変わってしまった・・・完全体にはもう暫く時間がかかるな。」

「ああ・・・魔物の魔力で回復させる予定だったのにメシアに殺されまくっちまったからか・・・相変わらず忌々しい存在だな。」


「全くだ・・・だが、お主が完全復活したのだから良しとしておくとしよう。」

「フハハ。それもそうだな。」


「それよりもお主程の男がやられるとは思わなかったが・・・一体何があったのだ?」

「うむ・・・それが、記憶にないのだ・・・確かに戦って負けた事は覚えているのだが・・・」

「ふむ・・・一度死んだことによる記憶の混乱かも知れん。」


「まぁ・・・問題ないだろう。」

「そうだな。」


「さて・・・龍命石が手に入ったからには、もうこの国に要はないんだよな?」

「うむ。メシアを殺しておきたいところだが、奴に構ってばかりおれんからな。シュナイダーを復活させてからになるだろう。」


「了解した。」

「では、最後の晩餐と参ろうか。」

「ふむ。我々の悲願を祝うか・・・フッ・・・それも悪くない。」



そして、配下達が晩餐の準備をし終えて席に着いた時の事。

突然沸き上がった馬鹿げた魔力にアストゥー・・・否、アスタロトとベリアルがピクッと反応を示した。


「何だこの魔力は・・・」

「この魔力の波長・・・身に覚えがある!」

「この魔力・・・」

「「メシアか!!」」


その瞬間、凄まじい轟音が響き渡った。

「グォッ・・・」

「クッ・・・何が起こっておる・・・」


2人には視認する事が出来なかったが、実際には龍徳の放ったゴッドスラッシュが城の上部を吹き飛ばし、ソーマの放ったドラゴンフィニッシャーによって天井が崩れたのであった。


「「グアァァァ~!!」」

天井が崩れ次から次へと巨大な岩が落ちていき、アスタロトの作った秘密の城が崩壊したのだった。




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