表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さな小さな 大冒険!!  作者: 神乃手龍
32/366

小さな小さな 大冒険!! 32

新年あけましておめでとうございます。

今年も頑張りますので応援お願いします。


「「「「おぉぉ~~!」」」」

「天才よ! あの子天才!」

「いやいや魔性も入っていますが、天才ですね♪」

「完璧だわ!流石、分身!」


「良いんじゃないの! 正論で上層部を論破する・・・良いわね!」

「「「イエ~イ」」」



そして、会社の華であるレイナを休ませたくない上層部とレイナの戦いが始まったのだが、何が何でも龍徳と一緒に休みたいレイナは断固として引く事はなく、休暇届には8月末ではなく9月中旬までの休暇を敢えて記入する事で、妥協点として8月末までの休暇を勝ち取ったのであった。


「「「「「ウフフフ♪ 流石! 私♪」」」」」

「これで・・・神谷部長と毎日一緒にいられるわよ♪」

この時、事実を知らされていなかった龍徳がブルブルっと体を震わせていた事は言うまでもない。


□ □ □ □ 


連休初日から数日間は、購入した設備の搬入などで、時間を割かれたものの、意外にも短時間で家具類などの設置には時間が掛からなかった。

理由としては、やっぱり・・・魔法である。


本当に便利だ。

例えば、重すぎて動かす事が大変なものであっても各自、風の精霊を使ってスイスイ運べるし人手が足らなくなると土の精霊を使ってゴーレムを創生した。


プールの水など一瞬だ。

拭き掃除に使う水などは本当に不思議だったが、ディーナに聞くと水の大精霊によって作り出した水は、浄化と清潔の効果が高いので、殆ど汚れる事がないとの話だった。


炎の精霊は、ハッキリ言って戦闘以外では、使い勝手が悪い。

何かに使えないかとイフリートを呼び出したものの触れるだけで、何でも燃やしてしまうので、邪魔扱いしていたら泣き出してしまった。


「お願いいたします!何でも構いませんので、主の役に立たせて下さい。」

そこまで言うのだったらと当りを見渡すと梱包などのゴミが凄かったので、ゴミの焼却を言い付けた。


「有難うございます♪ こんなもの一瞬ですぞ!」

炎の精霊王・・・良いのかそれで?


しかし、魔法だからなのかイフリートが燃やすものは煙一つ出さずに燃え尽きていたので、実際に助かっていた。


レイナを含めた四人が、呆れたように各々声を上げている。

「炎の精霊王に掃除させるって・・・」

「土の精霊で、こんな使い方する人など見た事が無いですな・・・。」

「水の精霊って・・・お掃除が得意だったのですね・・・。」

「まぁ~神谷部長には常識が通用しませんからね・・・。」


し・つ・れ・い・な! 精霊達も喜んでいるんだから何が悪いんだ!

水の精霊のディーナも風の精霊のシルフィーも自分から手伝いたいって言ったんだからね?


グノムは確かに手伝って貰っているけどメチャクチャ喜んでるし、イフリートは邪魔って言ったら泣き出した位だよ?


そして、全ての準備が整うと本格的な魔法合宿となっていった。

今でも、定期的に魔力を注いで、魔力量を増やしているので、日に日にレベルアップしていくのがハッキリと分かる。



ハルも炎の精霊が光の精霊へと進化を遂げた。

この光魔法は、かなり攻撃に特化している様に思えた。

兎に角、万能感が半端ない。


■ハル

光の中精霊 スイート

水の中精霊 デリシャ

風の大精霊 スパイシー

土の中精霊 ビター


精霊の名前を始めて教えて貰ったけど・・・ノーコメントだな。


従来の炎魔法と新たに光魔法が使えるのだが、炎魔法の威力も数倍に上がっている。

光魔法は単体攻撃としての威力は、炎魔法のさらに数倍はありそうだ


魔法発動からの速度がメチャクチャ早い。

実践訓練として、仕入れた害虫などであれば、百発百中の制度だった。

さらにレベルが上がれば回復魔法も使えるようになるとの話しだ。




ナツは、前回の事もあり2人に比べると頭一つ抜けている感じがあった。

■ナツ

炎の中精霊 ファイ

氷の中精霊 レイン

風の大精霊 ジル

土の大精霊 アズ


氷の精霊もそうだが、特筆すべきは風と土の精霊が大精霊へと進化した事だ。

ただでさえ強力だった氷の魔法が、風精霊のパワーアップによってシャレにならない威力となっていた。


他の2人もそうだったが、以前の魔力と比べると倍以上の魔力量となっている。




アキも2人に負けてはおれんと熱心に特訓に励んでいた。

ハルに一日遅れる事、無事に土の精霊が闇の精霊へと進化した事で、収納魔法と呼ばれる超便利な魔法が使えるようになっていた。


■アキ

炎の大精霊 バーボン

水の小精霊 ウォッカ

風の大精霊 ブラン

闇の小精霊 ウィス


精霊の名前を教えて貰ったけど・・・どれだけ酒好きなんだ!とは突っ込まなかった。


金属の錬成技術も進化に合わせてレベルが上がったようで、かなり精巧な形でも錬成可能となっていた。

以前は鉄までしか操作出来なかった土魔法だったが、今では時間が掛かるもののチタン迄変形できるようだ。


常識ではありえないチタン合金の変形には目を見張るものがあった。




そして、今回の魔法合宿で凄まじいレベルアップをしたのがレイナだった。


■レイナ

炎の大精霊 龍王

水の小精霊 癒王

雷の中精霊 雨王

土の大精霊 夜王


名前の理由を聞いたところ何故だか顔を赤らめて恥ずかしそうにしていたが、何度聞いても教えてくれることはなかった。


特筆すべきは、風の精霊が雷の精霊へと進化した事だ

“サンダー”と呼ばれる魔法を使えるようになったのだが。これがかなりエグイ威力だった。


小人の状態だとテレビなどで見る雷発生装置の様なイメージだったが、実際には、そんな優しいものでは無かった。

この魔法のせいで急遽レイナの練習用の為に絶縁体で囲ったブースを用意した程だ。


初めてサンダーを使った時、地下設備の電気系統の五分の一が壊れてしまった。

小人の状態での魔法の威力でだ!

瞬間的な威力だけで言えば最強かもしれない。




龍聖君はと言うと

本来、保育園なのだが、俺が長期連休を取得した事で、3日に一遍は親父たちの家に遊びに行っていた。

魔法の練習は、普通に遊ぶよりも楽しいらしく夢中になって練習(遊んで)いた。


■龍聖君♪

炎の中精霊 マッチ

水の小精霊 ゼリー

風の中精霊 ソヨ

土の中精霊 ダンゴ


6歳児が付けた名前なんだから・・・頑張ったぞ龍聖君♪


以前は、小精霊だった土の精霊が中精霊に進化したものの龍聖に関しては、特筆すべきところが無いと思っていたのだが、ハルとアキが龍聖君の精霊召喚や魔法を使う度に「何度見ても・・・信じられない」と口を揃えて呟いていた。




そして、俺は・・・

炎の精霊王 イフリート

水の大精霊 オン=ディーナ

風の特殊精霊(精霊王クラス) シルフィード

土の特殊精霊(精霊王クラス) グノム=アース


シルフィーとグノムは良く使うからなのかナツが言うには精霊王クラスの能力があるらしい。

ディーナが大精霊へと進化した事以外は、大して変化がなかった。


皆の様にクラスアップ(火が光、水が氷、風が雷、土が闇へと進化する事)しない事に不満だったのだが、ナツが言うには、精霊王クラスとなってしまうと一つの属性として完結してしまいそれ以上の進化はないとの事だった。

ただし、本来進化しないと使えない超級以上の属性魔法が使えるとの事で、十分だと思った。



かなり強力な魔法結界を何重にも張ってある上にお金をかけた施設だけあって建物には一切被害がなかった。


なので、遠慮なく高威力の魔法をバンバンぶっ放している。


地下室にある全ブース共に強度が強いのだが、それ以外にも特色がある。

耐火性に優れているブース

耐水に優れているブース

耐圧、耐久に優れているブースなど・・・。


耐電ブースは、今のところレイナ専用だ

以前とは比べられない程の種類の資材が用意してある。


ハルは、やはり炎魔法の練習がメインだった。

今では、“フレア”と言う大火炎魔法が使える。

10mを超える大きさの炎は、圧巻だった。


実際でも40㎝を超える大きさの火球だ。

その威力は、凄まじかった。

実サイズ10cmの鉄板に直撃すると貫通はしなかった者の融解していた。


この魔法に風魔法のトルネードを加えた魔法の威力が、本当に馬鹿げていた。

意志を持ったような炎の竜巻は、鉄を融解させただけでなく穴を空けると防御結界で阻まれた。




ナツは言うまでもまく氷魔法だ。

前回同様“ブリザード”の魔法だが、どうやらレベルが上がったようで、今ではマイナス130程の凍てつく威力となっているらしい。


この魔法は結構えげつない・・・。

対象物を凍らせると体積が増える事で、大半の物は割れてしまうのだ。

ある程度時間が掛かるものもあるが、あれが生き物に当たったら大半の生物は生きていられないだろう。


ハルの放ったフレアを“ブリザードウォール”と言う魔法で完全に防いでいたところを見ると威力の凄さが見て取れた。




アキは、闇属性となった事で、戦闘も大したものだが、どちらかと言うと防御に特化した魔法となったようだ。

闇魔法のダークウォールが凄かった。


まだ、2m位の大きさでしかないが、この漆黒の闇の壁に魔法が当たると何事もなかったかの如く吸収されてしまった。


他の魔法もあるが、大半が後方支援魔法に特化している。

ハルが調子に乗ってストーンバレットをダークウォールに向けて放ち続けていたら10秒ほどで消えてしまい危なくアキの身体に穴が開くところだった。


その後、アキにメチャクチャ怒られていたハルが土下座していた事は内緒である。



レイナは、先程も伝えたが、雷の魔法だ!

今は、レベルが低いので単発でしか放てないようだが、レベルが上がると複数の雷を落とせるらしい。


この魔法を使われるとビクッとする。

何故かと言うと音が煩い・・・。

ハルが言うには、大気へ干渉しないレベルになれば音が小さくなるとの話だが・・・。


子供の様な無邪気なな笑顔で

「サンダー! もういいちょ! サンダ~!」

と本当に嬉しそうだ。



今はいない龍聖君が以前面白い魔法の使い方をしていた。

いくつかのストーンバレットを空中に浮かべたまま風魔法を使って自由自在に操っていた。


それを見た俺は、子供の発想って凄いなぁ~としみじみ思っていたのだが、流石のナツもこれには驚いていた。

従来であれば二つの魔法を使う事でさえ無理な年齢な上に同時魔法とは言葉通り別々に作用するものでは無いとの事だった。


なので、土属性と風属性を同時に使う魔法としては、ジェットバレットと呼ばれる超スピードの魔法になるとの事だったが、龍聖君は完璧に別々の魔法として使っていた事に目を見開いて驚いていたのだった。




試しに俺もいくつかの魔法を抑えて練習したのだが、自分の感覚で危険だと判断したので、未だに本気で練習する事が出来なかった。


イフリートに教えて貰ったんだが、どうやら“アマテラス”と言う極滅魔法が使えるらしいのだが・・・聞いているだけでも封印しようと思えた。


直径50mにもなる業火の球体は、小さな太陽を彷彿とさせた。

イフリート曰く

「この魔法の熱量は、瞬間4万度にもなります。」だって・・・

怖いわっ!


なので、練習しているのはファイアボールなのだが、ハルに言わせると異常との事だった。

「何で私のフレアと同じ威力なんですか~!」

と・・・そんな事を俺に言われても知らん!



風のシルフィーは、相変わらず妖艶な姿をしているが、見た目に反して未だに恥ずかしがり屋だ。

話を聞くと俺の為に精霊界で魔法の修行をしたので、新たな能力を身に付けたらしい。


その名も“エアバースト”! 圧縮した大気を急降下させて敵にぶつける魔法らしいが、威力を弱めて使ってみたところ・・・これも危険と判断したので封印する事とした。


理由は簡単! かなり弱めに放った魔法であるにも拘らず頑丈に作ったブースが揺れた・・・。

しかも!これだけの威力にも拘わらず地面に衝突する前の音が殆どしなかった。

レベルが高くなれば大気への干渉が抑えられると聞いていた事を考えると危険な匂いしかしなかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ