小さな小さな 大冒険!318
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文字数は少ないですが、出来る限り毎日アップしていこうと思いますので宜しくお願い致します。
「最初は、第三の目を使った姿の事だと思っていた・・・最後の言葉は、辛うじて聞こえただけだから負け惜しみだと思ったんだがな・・・」
「グルル・・・神の涙があれば真の力・・・それと今回は・・・っか・・・」
「どうにも気になったからソーマに話をしたんだがな・・・どうやら俺の思い違いではない可能性がありそうだ。」
「グルル・・・そう言えばレイナが奇妙な事を言っておったな。」
「ああ。悪魔同士が合体したって話だろう・・・可能性として想定しておいた方が良いだろうな。」
「ふむ・・・先の戦いで吾も大量のマナを吸収したから強くなったが・・・アークデーモン2体以上の強さの可能性となると・・・厳しいな・・・。」
「最悪を想定して動く方が良さそうだ。」
「グルル・・・そこにアストゥーか・・・」
「それと古龍がどうなったかだな・・・」
「そうであったな・・・奴の存在を忘れておった。」
「何て名前だったかな・・・そうそう・・・古龍ディザスター。」
「グルル・・・万が一完全体まで回復しておったら厄介だぞ。」
「ヤレヤレ・・・アストゥー、上位魔将・・・それに古龍か・・・」
「古龍もか・・・せめて・・・グルル・・・何でもない。」
龍聖がいれば・・・ソーマはそう言いかけたのだろう。
確かに龍聖がいなければ厳しいと言わざるを得ない。
可能であれば、神の涙が使われる前に取り戻す事が先決なのだが、万が一間に合わない場合は、一度セーフティエリアへ引き返した方が良いかも知れんな・・・
「で、どうするのだ・・・」
そう言われて時計を見る。
「19時か・・・意味がないかも知れないが・・・やってみる価値はあるかも知れないな・・・」
右の口角を持ち上げて悪戯を思い付いたかのような笑みを浮かべる。
「ほぅ~それは?」
「死の大地の側面全てに魔法を放つ。」
「ん~・・・そんな事をして何の意味があるのだ?」
「だから言っただろう・・・意味がないかも知れないと・・・だが!可能性がある限りやってみる価値があるって事だよ」
「ふむ。」
「釈然としないか? 単純な消去法だ。 アキが死の大地に向かった事は間違いない。だが、周辺の村や町にその形跡が一切なかった。」
「そうだな。」
「そして、死の大地は俺が吹き飛ばしてしまったから可能性として排除したよな。」
「グルル・・・うむ。」
「そうなると残りは死の大地の側面を掘って隠ぺい魔法で隠している可能性があるってだけの話だ。幸い全ての住民は避難させてセーフティエリアにいるからな・・・」
「グハハハハハ!面白いではないか!」
「だろ!」
その時、死の大地から凄まじいプレッシャーが沸き上がった。
「グルル・・・な・何だ!このプレッシャーは!!」
「アストゥーの魔力か?・・・否、魔力の波動が奴ではないな・・・・チッ・・・何が起きているんだ。」
「この波動・・・ただ事ではないな・・・」
「完全に予想外だ・・・アストゥークラスがもう一人いるとは・・・だが!好都合だ!」
「好都合だと?」
「そうだ。今なら時間を掛けた最大威力の魔法を奴らに叩き込める可能性がある・・・」
「なるほど・・・確かに、さっきお主が言った様に死の大地の壁面から波動を感じるな・・・」
余りにも馬鹿げた魔力の波動のせいで正確な場所が分からないものの間違いなく死の大地の壁面から魔力が感じ取れる。
「そう言う事だ。今なら通常の戦闘では使えない魔法を使える。」
「グルル・・・確かにな・・・。直撃させられれば奴らも一溜りもないかも知れん。」
「分かったようだな。 じゃ~納得したところで・・・全力で行くぞ!」
「了解した・・・はぁぁ~~!!」
全力との言葉にソーマが龍人化モードに変身する。
「だったら俺も! ドルオーラ全開!!」
黄金色のオーラが爆発的に増え続けていく。
「時間を掛けて魔力を高め続けてから放つぞ!」
「うむ。分かっておる。」
命の理によって習得した魔力の自然回復速度を利用して魔力の枯渇が起きないレベルで魔力を高めていく。
1分、5分、10分・・・さらに時間が経過してもまだ魔力を高め続けていく。
「グルル・・・龍徳よ・・・そろそろキツくなってきたのだが・・・」
「もう少し踏ん張れ!」
15分・そして、20分間もの魔力を一つの魔法に費やす事に成功した。
「吾・・・げ・限界だ・・・」
「クッ・・・俺もギリギリだ・・・」
一つの魔法に込められる魔力量を遥かに超えている。
気を抜けば一瞬で魔力が霧散してしまう事が理解出来てしまう。
通常の魔法であれば有り得ない。今から使う魔法が無属性魔法だからこそ可能な方法であった。
龍徳もだが、ソーマも無属性魔法だからこそ出来るだけで、通常の魔法では、神級魔法であっても最大で3000万を超える事がない。だからこそ有り得ない話なのだ。
そして、溜め込んだ魔力を一つの魔法へと返還を初めて行く。
「行くぜ!」
「うむ!」
そう言ってソーマは龍徳の後方に浮かび上がる。
『知覚認識速度・・・2万倍・・・』
神シッダー・ルー・ターキリスに言われ無属性魔法の本質を理解した瞬間から限界だと思われた認識速度を簡単に飛躍する事が出来た龍徳が、時が止まる空間の中、真理魔法を構築していく。
超高密度に圧縮したドルオーラを更に右腕に集中させていき
指先から超高出力で頭上へと放出すると雲を切り裂く程の高さまで伸びた超巨大な剣が現れた。
「グルル・・・クッ・・・何と馬鹿げた魔法だ・・・だが!吾も負けん!」
ソーマは、ソーマでドラゴンバスターの構えを取りながら魔力を高めていく
だが、大きく違う点があった。
『時間が掛かるから戦闘では使えんが・・・これならどうだ!』
それは、ソーマがパかっと開いた口からも魔力が高まっている事だ。
そして、どちらともなく魔法を放った。
『『行くぞ!!』』
『ドラゴンブレスとドラゴンバスターの合体魔法・・・ドラゴンフィニッシャー!!!』
黄と青のレーザー光線が、交互に渦を巻きながら一つのビームとなって放たれた。
それと同時に振るった龍徳の魔法も凄まじい。
「神の一閃! ゴッドスラッシュ!!」
上空に掲げた巨大な剣を死の大地の左側へ持って行くと右へ向け横凪に一閃する。
ここで勘違いしてはならないのが、巨人族の大きさでさえ7㎞程もある巨大な剣である事だ。
小人サイズであれば、280㎞もの馬鹿げた大きさの黄金の剣。
神の名前を付ける魔法名に納得してしまう。
ソーマも龍徳に逢わせて死の大地の左から右へとドラゴンフィニッシャーを放つと直撃した死の大地の壁面がどんどん吹き飛んでいく。
そして、龍徳のゴッドスラッシュが死の大地を真っ二つにするかの如く切り裂いたのだった。




