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小さな小さな 大冒険!!  作者: 神乃手龍
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小さな小さな 大冒険!307


その少し前ナツとレイナがガクライとエンリケと呼ばれる悪魔と戦っている時の事。

「グハッ!」

「ブハッ・・・ゲホッ」


「一気に行くわよナツ!」

「了解!ハァ~ッ!!!」

龍徳達から悪魔との戦い方を聞き戦闘方法を変えるべく前日修行をしていた2人の動きは別人だった。


魔力を高密度に身体のすぐ外側に纏う状態の結界と身体強化として、身体の隅々まで魔力を流すブースト。

さらに攻撃する際に爆発的に魔力を増幅する事で、一瞬だけ速度もパワーも上げるモメントの習得と超高密度に魔力を外皮に纏う事で直接莫大な魔力を相手に叩き込むツイストを身に付けたのだった。


「「カハッ・・・」」

レイナとナツの腕に纏ったオーラが膨れ上がると同時に敵の頭上から叩き付け勝負が決まる。

「イエェ~イ!!」

「やりましたね!」


そして、離れたところから聞えて来る戦いの音。

「あっちはまだ戦っているみたいね」

「ですわね。相手は将軍クラス・・・簡単には倒せないのでしょうね」


「とは言っても龍徳さんとソーマが相手なんだから大丈夫よ!」

「フフ♪ そうですわね。」

「さて・・・私達はこいつ等を縛り上げておかないと・・・」


そう言ってあちこちに倒れている敵を取り出したロープでグルグル巻きにしていく。

「こっちは終わったわよ!」

「こちらもこれで終わりです!」


そんな会話をしていた時だった。

突然、2人の近くから凶悪な魔力が沸き上がった。

「ナツ!」

「何ですかこの魔力は・・・」


バッとその場から飛び退くように離れた瞬間。

先程倒したはずの悪魔が一人の悪魔へと姿を変えて行く。


「うそ・・・冗談でしょう・・・」

「一体何が起こっているのですか・・・」

「ナツ!ボケッとしないで!先手必勝よ!」


人間は予想外の事が起こると頭が動かなくなりボケッと立ち尽くすと言うが、誰もナツを攻める事は出来ないだろう。あくまでもレイナが特殊なのだ。

龍徳といれば、予想外の出来事など卒中起こる。



その度にレイナは怒鳴られていたのだ。

≪レイナ!ボケッとしている暇はないぞ!≫

≪えっ・・・でも・・・≫

≪どんな事でも最悪の事を考えていないから思考が止まるんだ!冷静に現状を見極めろ!!≫

≪は・はい。申し訳ございません。≫

≪謝る必要はないから直ぐに動け!先手必勝だ!≫

≪はいっ!!≫



『フフ・・・何か懐かしいや・・・さてと・・・先ずは冷静に見極めないと・・・』

思考加速により既に1000倍の速度で物事を処理していく中、爆発的に跳ね上がった魔力がそれを分からせた。

『これって・・・精霊融合と同じ事だ・・・って事は!』


「ナツ!相手がクラスアップした可能性が高いわ!」

「クラスアップ・・・ですか?」

「ええ!要するに敵が部隊長クラスの強さになった可能性が高い・・・魔力は練り終わったわね!」


「え・ええ!」

「じゃ~最大の魔法で行くわよ!!」

そう言ってレイナがナツに手を差し伸べた。


「ええ了解!!」

ナツがその手を取って魔法を唱えた。


「「ユニゾン魔法!!・・・サンダーブレイク!!」」

先の戦いでイザベラを倒した魔法だ。

未だグニュグニュと変形中の悪魔の足元に一つ目のスクエアが出現すると周囲にも雷で構成されたスクエアが5方向から距離を縮め始めて行き抵抗する事なく消滅したのだった。


「思ったよりアッサリと終わったわね・・・」

「ですわね・・・先手必勝が良かったのでしょうね・・・」


本来のバトルものであれば、敵が覚醒するまで待ってしまい苦境に立たされるものだが、命が掛かっていてそんな愚かな事が出来る訳がない。


「この事は後で龍徳さんに報告しないと・・・」

その時、遠く離れた空がカッ!っと光を放つと少し遅れて爆発音と衝撃波がレイナとナツを襲った。

「ウッ・・・何なの・・・この爆風・・・」

「クッ・・・何事ですの・・・」


そして、そのすぐ後にも同じ様に爆風が襲った。

「一体何が・・・」

「龍徳様達に何かあったのかも知れませんわ!」


戦いの前に龍徳から言われていた事は、戦いに巻き込まれるから近づかない事であったが、心配してしまう。


「レイナ!行きましょう!」

「そ・そうね・・・でも!戦いの邪魔になるかも知れないからゆっくりと向かうわよ!」

「そ・そうですわね。」


タッタッタっと駆け出すと戦いの前に龍徳から言われていた事を思い出す。

「レイナ・・・ちょっと良いか」

遺跡の地下10階層から地上へと戻っている時の事。


「どうしたのですか?」

龍徳としては珍しく小さな声に内緒話である事が、容易に想像が出来た。


「さっきの事なんだが・・・ハルとアキに何かおかしなところはなかったか?」

「おかしいところですか?・・・えっと・・・慌てていたのでよく覚えていませんが・・・特になかったかと・・・」

「そっか・・・悪かった気にしないでくれ。」


こちらも良ければ読んでくださいね♪

■「そこにいる君に逢いたくて。」を新しくアップ致しましたので、宜しければご一読ください。

毎週水曜日と土曜日の朝7時に更新いたします

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■「勇者撲滅! 2度目の人生はハッピーエンドで!」もアップしていますので宜しければご一読ください

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■「小さな小さな 大冒険!!」続編を開始しましたので、宜しければご一読下さい。

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文字数は少ないですが、出来る限り毎日アップしていこうと思いますので宜しくお願い致します。


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