表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さな小さな 大冒険!!  作者: 神乃手龍
306/366

小さな小さな 大冒険!305

大広間の中央でレイナとナツが振動に驚いたのか互いの肩を抱き合っていた。

「「はい。」」

「ドルオーラ!!」


2人がいた場所へ移動した龍徳が床に手を触れると黄金のオーラを注ぎ込む。

すると大広間全体が黄金色に輝きを放つ。


「うわぁ~・・・」

「すごい・・・」

その光景を見たハルとアキがポカンっと口を開く。


さして、龍徳が手を翳している居場所を中心にドン!ドン!ドン!っと段々に地面へと陥没を始めて行った。

「こ・これは・・・」

中心に行くほど低くなる階段の様なもの。


全体的に床の変化が終わった時だった。

龍徳のいる場所に棺が浮かび上がった。


『ゴクリ・・・これが俺の棺か・・・』

歴代の文明を見返しても圧倒的な存在感を放つ豪華な棺にルーの想いを再確認してしまう。

「凄いな・・・」


「部長・・・それは・・・まさか・・・棺ですか?」

「ああ・・・」


「いったい誰の・・・」

「もう隠していても意味は無いか・・・」

背中越しに聞こえるレイナの声に振り返り自分の顔に向け親指を向けて


「俺のだそうだ♪」

「へっ? 部長のって・・・」

「だよなぁ~俺だって驚いたからな・・・教えてやりたいが今は時間がない。」


「そ・そうですね・・・」

「グルル・・・後で必ず話すのだぞ! 吾も気になって仕方がない」

「だよな♪ 分かった後で必ず話すから・・・今は・・・」


そう言って棺の蓋を外すと今まで、大広間全てに広がっていた黄金の輝きが消え、棺の中にあった球が途轍もない光量を放った。

「クッ・・・何て光じゃ・・・」


「眩しくて・・・何も見えない・・・」

「眩しい・・・」

「グルル・・・この光・・・どこかで・・・」


そして、龍徳の前には黄金に輝く拳ほどの大きさの球があった。

「こ・これが・・・」

そして、神の涙を手に取った。


「っと・・・な・何だいきなり・・・」

神の涙を手に取った瞬間、何故だか龍徳の頬を涙が伝っていた。

「温かい・・・記憶がなくとも分かる・・・これは確かに俺だったんだな・・・」


「龍徳よ!何を感動しておるのかは知らんが時間が無いのだぞ!」

「オッと・・・そうだったな・・・悪いソーマ・・・。」

「うむ。後は戻れば良いのだな?」

「ああ。この球だけは奴らに奪われる訳にはいかんからな・・・」


「グルル・・・では、帰りはハルとアキを吾が連れて行こう。」

「えっ?・・・大丈夫だよ~」

「ワシも平気じゃよ!」


「我慢しなさい2人共!時間が無いのです!」

「は~い・・・」

「分かりました・・・」


「グルル・・・どうやら観念したようだな。」

そして、虚しそうな表情を浮かべたハルとアキを抱えたソーマと共に地上へ向けて走り出していくのだった。




神の作った遺跡の中から外の状況は全く分からない。

その為、外に出た瞬間が一番怖い。

だからこそ、一階層へと辿り着き慎重に外の様子を伺っていた。


「グルル・・・どうやら囲まれているようだな・・・。」

「まぁ・・・遺跡の中にいないとなれば当然だろうな。」

「ビネガーの呼ばれた敵と同程度の反応が2体・・・」


「それに中隊長クラスの反応もありますわね・・・」

「アストゥーらしき反応がないな・・・」


どうやら住民達には要はなかったようだ。

遺跡から一歩足を出した状態で、龍徳が魔力探知の反応を見る限り既にこの場所から移動しているようだった。

その時、上空から脳に直接響く様な声が聞こえた。


「そこにいる事は分かっているぞ!」

「既に周りは包囲している!大人しく出て来い!」

既に戦闘態勢へと変化を終えたシュナイダーとロンベルクの姿があった。


「全部で20人はいます・・・」

「どうしますか部長・・・」

「当然、将軍クラスは俺とソーマ、それ以外をナツとレイナ。ハルとアキは、このまま遺跡の中に隠れていてくれ」


「何を仰るか! 雑魚程度ならワシらでも戦えますぞ!」

「そうだよ龍徳さん!」

「ダメだ! 今の2人では人質にされるようなものだからな」


「そうですわね。2人には悪いけど大人しくしていなさい。」

「分かった・・・」

「畏まりました。」


「そう落ち込むな・・・2人にはやって貰わないといけない事がある。」

「「やって欲しい事?」」


「そうだ。戦いが始まったら、この遺跡も無事では済まない可能性が高い。だから、俺達の戦いが始まったら様子を見て魔の森に中心に作ったセーフティエリアへ逃げて欲しい。・・・これを持ってな。」

そう言って袋に入れた黄金のオーブをアキに渡す。


「これは龍命石・・・確かに大事な仕事ですな・・・。」

「ああ。流石にこんなものを持って戦える相手ではなさそうだ・・・」

「分かったよ龍徳さん!必ず逃げ切って見せるから!」



こちらも良ければ読んでくださいね♪

■「そこにいる君に逢いたくて。」を新しくアップ致しましたので、宜しければご一読ください。

毎週水曜日と土曜日の朝7時に更新いたします

https://ncode.syosetu.com/n0341hc/


■「勇者撲滅! 2度目の人生はハッピーエンドで!」もアップしていますので宜しければご一読ください

https://ncode.syosetu.com/n6920gm/

火曜日と金曜日の朝7時に更新します。11月分まで予約してあります。


■「小さな小さな 大冒険!!」続編を開始しましたので、宜しければご一読下さい。

https://ncode.syosetu.com/n6880gm/

文字数は少ないですが、出来る限り毎日アップしていこうと思いますので宜しくお願い致します。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ