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小さな小さな 大冒険!!  作者: 神乃手龍
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小さな小さな 大冒険!! 29


その後、美味しい朝ごはんを食べながら今日の特訓の事で話が盛り上がった。

ハル達には巨大化した状態での食事は衝撃だったらしく


「この一食の量だけで一生分は食べたんじゃない?」

などと訳の分からない事を言っていた。


すると神谷部長が

「クスクスクス♪ そりゃ~そうだよな♪ 量だけで言えば普段の6万倍以上なんだからね♪」

それを聞いて納得した。


今私が飲んでいるスープ一口でさえ彼らにとっては何日分の食事なのだろうか・・・。

何だか不思議な感じだ


食事が終わり三人が離れに戻ると神谷部長と二人きりになった。

今度こそと片づけを買って出るとまたしても神谷部長が


「良いよ♪ 俺が勝たすからお前も特訓の準備をしておいで♪」

と言うので、最初はそうしようと思ったのだが、フッとある事に気が付いた。


そう言えば今日は・・・部長と目が合っていない!


偶然かもしれないけど・・・

「それは、出来ません!片付けのお手伝い位させて貰います!」

半ば強引に龍徳の横に立つとスポンジを奪い食器を洗い始めた。


ちょっと強引過ぎたかな・・・そう思ってチラッと龍徳の横顔を覗くと恥ずかしそうに顔を背けている龍徳の姿があった。


やっぱり・・・もしかして・・・きらわれちゃったのかな・・・。

そう思うと絶望感が私に襲い掛かってきた。

やがて・・・レイナの頬を大粒の涙が伝い始めた。


恥ずかしそうに顔を背けていた龍徳がレイナの方に恐る恐る目を向けると今にも崩れ落ちそうな顔をしたレイナの姿が目に入った。


「なっ! どどど・どうした? レイナ君?」

思わずどもってしまったが、普段の龍徳からは珍しい事だった。


「何でもありません・・・ごめんなさい部長・・・。」

「何が?何を謝っているんだ?」

思い当たる節がないどころか昨晩の事をハッキリと覚えている龍徳にとっては、むしろ謝るのは自分の方だとさえ考えていたのだ。


「昨晩の事です・・・。」

「おぅ・・・その事か・・・その事だったら・・・むしろ俺の方が謝ろうかと思っていたんだが・・・」


今度は、先程まで泣いていたレイナが驚いている。

「何で・・・部長が謝るんですか?」


レイナにとっては当然な疑問だったのだが・・・龍徳にとってはストレートな質問だった。


(言えん! 勢いあまってレイナの胸を揉んでいたなどと!)

「え~っと 無理させちゃったせいで、レイナ君に負担がかかったんじゃないかと思ってな・・・。」

これが、精一杯の良い訳であった。


「私の事を嫌っていたんじゃないんですか?」

「何でだ? むしろ俺の方が嫌われ・・・んっ!何でもない・・・。」


「本当ですか? 私の事嫌いになったんじゃないんですか?」

「おう! むしろ・・・」

(危ない! むしろ・・・気になって寝られなかったとは口が裂けても言えない!)


「むしろ?」

「何でもない!」

「エェ~気になります~♪」

泣いてたカラスが何とやら・・・


龍徳の腕に絡みつき龍徳の顔を下から覗き見るように見つめていた。

「こ・こいつは・・・泣いていたくせに・・・。」

「むしろ? 何なんですか~♪ 教えてくれないとずぅ~っと部長から離れませんからね♪」


悪戯そうな笑顔を龍徳に向けている。

やがて、限界が来たのか意を決した様に龍徳が口を開いた。

「やれやれ・・・ハッキリ言っておくぞ! 次にあんな悩ましい姿を俺の前でしたら・・・最後までするからな!」


龍徳の言葉が聞こえなかったのかレイナが自分の耳の穴をほじくり始めた。

「何をやっているんだお前は?」

「いえ・・・今部長が・・・私の事を女と・・・」


呆然とした表情を浮かべてたどたどしく言葉を言うと

「そんなの当たり前だろうが!自分の事を鏡で見た事が無いのか? お前ほど綺麗な女がどこにいるんだよ?」


「えっ? だって・・・私に見向きも・・・」

「当たり前だろうが!この前も言っただろう? 子供のいる俺なんかに惚れたら後悔するかもしれないんだ!大事な部下を守りたいと思う方が強いだけだ!」


「だけど・・・えっ? だったら・・・」

恥ずかしそうに頬を染めながら今度は、俯き始めてしまった。


「ハッキリ言っておくぞ! 俺だって男だからな! 性欲だってある。 だからと言っても誰で良い訳じゃない! だが、抱いたからと言って付き合いが続くかは別の話だ・・・。」

いつもの龍徳にしては珍しく興奮している。


「俺ハーレルナが傷つく姿を見たくないんだ・・・。それが、俺のせいなのであれば・・・尚更だな・・・この際だからハッキリ言っておくぞ! 今は、子供の事が一番大事なんだ! 子供がある程度大きくなるまでは結婚どころか恋愛も諦めている。」


レイナは、似たようなことは以前にも聞いているのでまっすぐな目を龍徳に向けて話を聞いている。

「万が一、俺に好意を持ってくれている誰かと男女の中になったからと言っても子供と比べたら俺は子供を取る! だから・・・俺の事は諦めてくれないか?」


本音・・・だった。大事にしたいからこそ・・・諦めて欲しい。

そう高ぶる感情のまま話した龍徳にレイナが言った一言は・・・


「嫌!」


「へっ?」

レイナと一緒にいると変な自分に良く気が付く・・・意外なレイナの一言に変な声が漏れてしまった。


「何て言った?」

「嫌です!って言いました♪」


「何でだ!何で分かってくれない!」

「神谷部長こそ!私の気持ちが分かっているのに分かっていませんよね?」


「何を言っているんだ?」

「だから!私の気持ちは、そんな中途半端なものじゃないって言っているんです! 逆に男女の中になったら龍聖君の事をほったらかしにするような人だったら惚れませんよ♪ 私こそハッキリと言っておきますからね! 部長とお付き合い出来ないんだったら私は一生独身でいます!」


「何で・・・そこまで?」

「本当に部長は・・・ご自分がどれだけ凄いのか少しは自覚した方が良いですよ♪ 兎も角!私は一生何があっても部長に着いて行きますし!絶対にあきらめませんからね♪」


「ハッ♪ハハハ♪ ・・・やれやれ・・・本当に困った女だな♪」

そう言った神谷部長は何故だかとても嬉しそうな笑顔を私に向けてくれていた。


「何を言っても引かなそうだな?」

「当然です♪」

「じゃ~もうレイナに対してだけは気にしないからな!」


「何を気にしないんですか?」

「さっき言っただろう? 次は我慢する自信がない・・・だから・・・責任は持たないからな!」

言葉の意味を理解したレイナの頭から蒸気機関車の如く湯気が溢れ始めた。



それから・・・少ししてからのレイナの俺に対してのアプローチが露骨になって行く事は火を見るよりも明らかだった。



そして、現在、5人で魔法の訓練を行っている。

小人の三人は、三人共上級呪文をマスターし威力共に今までの数倍から数十倍の威力となった。


レイナも無事に四大精霊と契約が完了し魔法が使えるようになっていた。

最初の頃の俺と比べると威力がかなり低かったが、それでもアキ達と同じ程度の威力の魔法を最初から使う事が出来たようだ。



ハルのパワーアップで目を引いたのは、やはり炎魔法だ!精霊も大精霊へと進化したらしく

以前は20cm程度のファイアボールが今では3m以上の大きさになっていた。


さらに得意である風の精霊さえも大精霊へと進化した事で、二つの精霊の同時発動による超級魔法まで使えるようになった。

小人の状態で使っているにも拘らず6㎜の鉄板に穴を空けた時には流石に驚いた。



アキは、やっぱり土属性だな・・・。

どうやらアキの鍛治のスキルと相まって鉱物にも使えるようになったらしい。

正直ちょっと驚いた。


アキが鉄の板に手を翳し魔法を使った途端、鉄が意志を持っているかのようにグネグネと動き出しアキが想像している物へと姿を変えていった。

今はまだ錬成の制度が低いらしいがレベルが上がれば、物凄い事になりそうだ。



特筆すべきはナツ!

水の精霊が氷の大精霊へと進化した事で、氷の超級魔法が使えるようになっていた。

タダのアイスバレットの大きさが最大で5m程の大きさとなっていた。


実際の大きさでも12cmものサイズ さすがに鉄板には穴が開かなかったがべっこりと凹んでいた。

試しに実サイズで5cmもの厚さの板は軽々と突き破ってきた。


さらに、ブリザードと言うマイナス100度にもなる広範囲魔法も修得した

この魔法に大精霊へと進化した風の魔法を同時使用する事で、凶悪な魔法へと進化を遂げたのだった。



レイナは、センスはあるものの今日初めて魔法を覚えたばかりなので、ファイアボールとストーンバレットしか使えていないが、本人としては大満足だったらしい。


しかし、誰をライバル視しているのかは分からないが、平日であっても仕事が終わると俺の家にやって来て魔法の練習をしていた。

なので、土日祝などは、当たり前の如く毎週来ていた。


我が愛しの龍聖君はと言うと俺の知らない間に炎と風の中精霊と水と土の小精霊と契約していた。

教えてくれたアキが興奮して教えてくれた。


本来、精霊とはパワーバランスを重んじるとの事で、どんなに才能とセンスのある者でも8歳で、一属性の精霊と契約出来る者は1万人に一人いるかどうかとの事だった。


龍聖は、現在6歳であるにも拘わらず四属性全ての精霊と契約しただけではなく二属性に関しては中精霊であった事に衝撃が走ったらしい。


興奮したアキに合の手を入れる様にハル迄も興奮して教えてくれた。

「龍徳さん!私だって少し前まで中精霊との契約は1体だけで後は、小精霊だったんだよ? どれだけ凄い事なのか分かるかなぁ~?」


「そうなんだ・・・。 まぁ・・・これも皆が龍聖に教えてくれた結果だね♪ 本当にいつもありがとうね♪」

「そんな簡単な事じゃないんだけど・・・!?」

「クスクスクス♪ どうしたのハル?」


「えっ?あのねぇ~龍聖君の凄さを龍徳さんに教えてたんだけど・・・今一つその凄さが伝わらなくって・・・」

「ウフフフ♪ それは、仕方がないわよ♪」


「えぇ~何でよ~?」

「クス♪ だって・・・龍徳様のお子様ですもの♪ 規格外に決まっているわよ♪」

「あぁ・・・何か・・・納得した・・・。」


何だ!その納得の仕方わ! 俺も龍聖も普通ですから!



そんな毎日が続く中、以前から計画していた観光にハル達を連れて行く日がやってきた。


「ぱぱぁ~♪ ハルちゃん達は今日は大きくなるの?」

「そうだよ♪ 今日はみんなを連れて一緒にお出かけするんだぞ♪」

「わ~い♪わ~い♪みんなと一緒~♪」


こんな感じで、朝から龍聖は大喜びだった。

それに反してムスッとしていたのは俺の親父とお袋だった・・・。


「毎週泊まりに来る約束だったんじゃないのか?」

だそうだ。・・・だから・・・


「今日だけは親子で出かけるから龍聖が平気そうだったら次回2日間お泊りに連れてきてあげるから・・・。」

と言うと二人共しつこい位に俺に何度も“約束だぞ!”と言ってきた。



レイナも来たいと言い出したので、今日はワゴン車で出かける事となった。

朝レイナが来ると助手席は私!っと三人に伝えて勝ち誇っていたが・・・


「パパの隣は龍聖君なの! レイナはメッ!」

と龍聖君の一言で無残に散っていった。


皆を連れて銀座を回ると一際レイナとナツが際立っていた。

レイナは、モデルさんが目じゃない程の容姿な上、気合を入れた服装が良く似合っていた。

ナツは海外の王女様と言った雰囲気で、レイナが見繕った服装を来たナツは、スーパーモデルのようだった。


ハルは天真爛漫なJKモデル風でアキは渋い服装だった。

俺と龍聖はカジュアルな服装だったので、4人との温度差が凄かった、



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