小さな小さな 大冒険!280
「やるじゃない・・・ハァァァァ~! 後先考えないでぶっ放すわよ!!」
「じゃ~あの魔法ですわね!!」
「ええ!全力で使うのは初めてだけど・・・行くわよ!!」
すると・・・炭となって燃え尽きた様に地面に横たわっていたイザベルが、動き出しのだった。
「もう・・・殺す・・・シュナイダー様・・・醜い私をお許しください・・・」
そう言って第三の目を指で掴みだすと口に放り込んで飲み込んだのだった。
「うわっ・・・スプラッターはキモイんですけど・・・」
っとその瞬間、爆発的にイザベルの魔力が跳ね上がりドンドン姿が変わって行く。
「ウッ・・・」
その姿を見たナツが眉間にしわを寄せる。
漆黒のヒョロとした姿に角と羽が見える。
先程よりも1.5倍は大きくなったであろうか・・・
体に纏うオーラ・・・と言うより、闇が漂っていると言った方があっている気がする。
手足が長く、指も長い。
ユラユラ揺れる様に立ち上がると気持ち悪い声で声を上げた。
「ギャギャギャギャギャギャァァァァ~~~!!!」
その瞬間、イザベルから漆黒のボールが、いくつも放たれた。
直径30㎝程度の球体が、イザベルの頭上に浮かび上がると無差別に放たれれ、その一つがナツとレイナの近くの大地に突き刺さった。
「危なっ!・・・って!」
「そ・そこが見えませんわね・・・」
「ギャギャギャギャギャギャァァァァ~~~!!」
そして、もう一度同じ様な球体が浮かび上がったが、先程よりも大きな球体だ。
「間に合った!行くわよナツ!」
「待ってましたわ!行きますわよレイナ!!」
そう言って、ナツが差し出した右腕をナツが左手で握りしめて二人同時にイザベルへと開いている方の手を翳して魔法を唱えたのだった。
「「ユニゾン魔法!!・・・サンダーブレイク!!」」
その瞬間イザベルの周囲に雷で出来たスクエアが出現した。
前後左右上下に直径10メートル程の雷の枠。
それが、一気にイザベルを囲うように放たれた。
「ギャギャギャギャギャギャァァァァ~~~!!!」
それと同時にイザベルの闇の球体も放たれた。
互いの魔法が衝突し凄まじい放電現象を巻き起こす。
「「いっけぇ~!!!」」
攻めぎ合う2つの魔法の均衡が、徐々に崩れ出す。
「グギャギャギャギャァァァァ~~!!」
徐々にイザベルの魔法が押し始めて行く。
「そんな・・・」
「まだよナツ!!ありったけの魔力を注ぐのよ!!」
「そうね!!ここで倒さないと・・・ハァァァァ~!!!」
「そう来なくっちゃ!!後先考えてなんかいられないわよ!!ハァ~ッ!!」
グンっと2人の魔力が注がれたスクエアがイザベルを閉じ込める。
「グギャギャギャギャァァァァ~~!!」
気持ちが悪い声が響き渡る。
「グッ・・・まだ・・・まだぁ~!!」
「はぁはぁはぁ・・・まだですわぁ~!!!」
既に立方体となってイザベルを閉じ込めた二人の魔法が徐々に小さくなっていく。
さらに魔力を込め続けると7メートル、6メートル、5メートルっとどんどん小さくなっていった。
「ガフッ・・・」
ナツがレイナに目を向けると口元から血が零れている。
「レイナ・・・クッ!まだまだぁ~!!!」
どうやら魔法戦闘が少し多かったレイナの魔力枯渇が始まったようだ。
だが、直ぐナツにも同じ様な現象が起こる。
「ゲフッ・・・」
とうとうナツの口からも血が零れ始めた。
だが、2人の魔法の大きさは、4メートル、3メートル、2メートルっとさらに小さくなっている。
『クッ・・・苦しい・・・』
『は・早く・・・限界が・・・』
「「これで!!・・・最後よぉ~!!!」」
限界を超えた2人が同時に残された魔力を一気に放出すると同時にぶっ倒れた。
「「カハッ・・・」」
『いけ・・・行けぇ~!!』
『お願い・・・決まって~!!』
そして、2人の願いが叶う。
2メートル、1メートル・・・その瞬間、一気に中心点へと収縮した魔法が突如、範囲100メートルほどの大爆発を起こすと中心に向け一気に収縮して消え去ったのであった。
『『やった・・・』』
それを見届けた二人は気を失ったのだった。
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