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小さな小さな 大冒険!!  作者: 神乃手龍
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小さな小さな 大冒険!269

「フッ・・・未来視では途中までであったが・・・クックック・・・あの時の再現と行こうではないか・・・」

ドォ~ン!っと壁が爆発すると城の中からアストゥーが空を舞った。

「フハハハハ!! 出来れば完全体となって殺してやりたかったが、今のメシアであれば十分殺せる!!」


凄まじい速度で上昇していくと

「クッ・・・忌々しい結界めが・・・」

そのまま飛行するかと思えば、突如背中の羽を畳み地面へと降り立った。


「天井結界さえなければ飛翔していけるものを!!」

っと謎の言葉を放ちながら凄まじい速度で東の結界へと走って行く。


天井結界とは・・・

既に龍徳が大空を飛ぶデビルズイーグルを殲滅した事から分かる通り普通に大空を飛べるのだが・・・

だが、アストゥーはどうしても飛翔する事が出来ない様子。


「チッ・・・これは、水魔法か!」

走り出した途端、アストゥーの目の前から凄まじい速度で洪水が襲い掛かってきた。

「ほぅ・・・ここまで水が襲ってくるとはな・・・凄まじい強さよ・・・」


目の前まで来た洪水を避ける様に跳躍すると樹木の上を走り出す。

「チッ・・・流石に速度は落ちるが・・・クックック・・・もうじきだ・・・・殺してやる・・・殺してやるぞメシアめ!!」

凄まじい速度で、進み続けるも龍徳の放った魔法から龍徳の心理状況を読み取って行く。


「フハハハハ!この魔力の波長・・・随分焦っているではないかメシアよ!!」

この時点で龍徳の魔力探知に引っ掛かるが・・・


「チッ・・・死の大地が原型を留めておらぬな・・・」

そう言って、走るから跳躍を繰り返す様に樹木の上を渡り始めた。


「落ち着け・・・クックック・・・余とした事が・・・気が早っているではないか・・・ヌッ!既に結界の柱を完成させただと!?・・・ククク・・・ハ~ハッハッハッハッハ~! 予想以上に慌てているようだな! 未来視より魔力を使い切った状態で、余に勝てるとでも思うたか!!」


残り20㎞程の位置で、何かに気が付く。

「ほぅ・・・アレは巨神兵ではないか・・・アァ~ハッハッハッハッハ~!あんなもので、余を止められるとでも思うたか!!」


そして、肉眼で龍徳の姿が見えた時だった。

巨神兵が、頭上に腕を組んでアストゥー目掛けて打ち下ろした。


「クカカカカ・・・よもや本気で、倒せると思っていないであろうな!!」

そう言って巨神兵の腕を躱すと同時に腕を駆けのぼり巨神兵の頭に魔力を帯びた拳を叩き込んだ。






「後・・・5秒・・・巨神兵!!」

龍徳が叫ぶより早く腕を組んだ巨神兵が地面へ向けて腕を振り下ろした。

そう思った瞬間巨神兵の頭が吹き飛んだ。


「なっ・・・チッ!」

ゾクッとした嫌な感じがした龍徳が慌ててその場から跳躍し地面を見つめると大地が抉られたように切られた跡があった。


「はぁはぁはぁ・・・クッ・・・後1秒あれば・・・・」

そして、下唇を噛みしめると振り返らず一目散に撤退を開始したのだった。


「おいおい・・・余から逃げられるとでも思うたか!!」

その瞬間、龍徳の背中に冷たい汗が噴き出した。

ゾクリっと背中に銃口を付き付けられているかの様な感覚。


その直感を信じ身体を回避したと同時に龍徳の左手を何かが切り裂いていった。

「グッ・・・」

シュゥゥゥーッっと一瞬で回復するところを見ると既に常時回復のメガヒールが展開されているのだろう。


「ほぅ・・・余の拳速を躱すか・・・」

そう言って一瞬で龍徳を抜き去ったアストゥーの姿が目の前にあった。


「貴様がアストゥーだな・・・」

「ほぅ・・・良く分かったじゃないか・・・」

20歳位の少年の瞳は真っ黒だ。


その目だけでも人ではない何か・・・その様な印象を受けてしまう。

「親玉がいきなり出て来るとは思わなかったな・・・」

『クッ・・・この状況で・・・これは、予想外だ・・・否・・・アストゥーが来たって事は、未来視を使用したという事か・・・』


「ハッハッハ♪ それでは折角、余に会いに来て頂いたのに失礼であろう。」

「フッ・・・律儀じゃないか・・・」

平静を装うが、ハッキリ言って不利である事を身体が理解する。


気を抜けば今にも倒れそうな程、体力を消耗している。

それと同時に先程から酷い頭痛と眩暈が襲っているのだ。

魔力枯渇による状態異常なので、常時回復魔法をかけているにも拘わらず一向に回復しない。


そして、龍徳がパチンっと指を鳴らすと周囲の水が一瞬にして消え去った。

「おや・・・足場を戻して良いのかい。」

「ああ。問題ない。」


これは、龍徳の嘘だ。

魔力が枯渇した状態で、樹木の上での戦闘となれば分が悪い。

だからこそ、足場を確保して障害物があった方が、逃げ易いと判断したに過ぎない。



こちらも良ければ読んでくださいね♪

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文字数は少ないですが、出来る限り毎日アップしていこうと思いますので宜しくお願い致します。


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