小さな小さな 大冒険!! 25
筆者の神龍です♪
一つの小説を書いている間に他の小説を書きたくなってしまったので、新しくアップさせて頂きました。
もし面白かったら読んでくださいね♪
毎週月曜日と木曜日の朝7時に更新します。
そして、龍徳が風呂から上がってきた。
「はぁ~気持ち良かった~♪」
「部長♪何かお飲み物は・・・・ひゃぁぁ~♪」
恥ずかしそうに両手で自分の目を隠す素振りをしているが、指の間が開いているので、その隙間からマジマジと龍徳の身体を見ていたのだった。
「おっと・・・悪かった。そう言えばレイナ君がいたんだったな。」
上半身裸の龍徳の姿を目に焼き付けようと未だキャァキャァ言うものの嬉しそうに見つめている。
「だだだだ大丈夫です! 私に気を使わないで下さい!」
「ん?いや・・・そんな訳にはいかないだろう?」
「大丈夫です!むしろそのままが良いです!」
その言葉を聞いた龍徳が身の危険を感じ急いで上着を身に付けたのだった。
□ □ □ □
鈴木レイナの脳ミソ内・・・
「全員集合~!」
「失敗しました・・・。余りの出来事に・・・本音が・・・」
「「「「ドンマイ! あれは仕方がないよ!」」」」
「デヘヘヘヘ♪ でも・・・部長の身体はシッカリと記憶しました!」
「「「「でかした~♪」」」」
「それにしても・・・部長って・・・筋肉凄かったよね♪」
「うん♪ シックスパックって良く聞くけど・・・部長のは・・・」
「そうね・・・エイトパックだったわ!」
「凄かったよね~♪ それに胸板も厚かったし♪」
「腕の筋肉も凄かったよ♪」
「とうとう・・・アレに抱かれるのね・・・」
「きゃぁぁぁ~エッチ~!」
「変態ね!」
「じゃ~貴方達は、考えなかったのね!」
「「「「考えました~ 申し訳ありません」」」」
「何にしても・・・メチャクチャ着やせするタイプだわ♪」
「スタイル良いな~って思っていたけど・・・」
「そうだね!ただでさえ完璧なのに・・・身体も完璧とか・・・」
「ちょっと~貴方、鼻血出ているわよ!」
「興奮しずぎよ!」
「言ってる貴方も鼻血が垂れてるわよ!」
「失礼!」
「いよいよ時は満ちたわ!」
「いよいよね!」
「頑張れ~!」
「貴方なら出来るわ!」
「計画実行よ!」
□ □ □ □
それから他愛もない話を小一時間、程部長とする幸福な時間があってからお休みする事となった。
疲れていたはずの身体が、緊張で目を覚ます。
何時間たったんだろう
気になって薄明かりの照明の中時計に目を向けると・・・
「げっ! まだ・・・たったの20分しか経ってないの? う~ん・・・時間が経つのが遅い!」
眠れないので、カーテンから外の景色を眺めていると離れの窓から偶に淡い光が溢れていた。
気になって見ていると何度も光っていたので、気になって渡り廊下から離れに足を運んでみた。
恐る恐る扉を開けようとしたら鍵が掛かっていた。
すると中からガチャっと鍵が開く音が鳴ると神谷部長が顔を覗かした。
「やれやれ・・・やっぱりレイナ君だったか・・・兎に角入れよ♪ 虫が入った。」
部長の言葉に押されて中に入ると小人達が何やら騒ぎだしていた。
「ほら!急げ!扉を閉めるぞ!」
慌てた口調で部長に言われ急いで中に入ると小人達の手から様々なものが飛び交っていた。
「何をやっているんですか?」
「ん?まぁ~簡単に言うなら・・・実践訓練かな?」
「実践訓練ですか?」
「あぁ・・・さっき終わった瞬間に新たな敵が入っちゃったからハル達が焦っているんだ。」
「敵?ですか? 敵って・・・どこにも見えませんけど?」
「フフ♪ 蚊が入っただろう?」
俺の言葉の意味が分からないようだ。
「危険だけど・・・俺が守ってやるか・・・まだ寝れないのか?」
「は・・・はい・・・。」
「じゃ~現実を教えてやるか♪」
そう言うと神谷部長が私の指輪に魔力を注ぎ始めた。
「アン♪そんなに強く・・・あぁぁぁ~」
時間も遅かった事と何度か小人になった事で、魔力の耐性が付いたと判断し今までより一気に魔力を注いだ。
「うそ~・・・こんな・・・こんな~あぁぁぁ~」
すると小人化が終了したと同時にレイナは、ビクンビクンと痙攣して白目を剥いていた。
「おい!」
レイナの頬をパチンと叩くと
「ハァン♪・・・こ・・・ここは・・・?」
「シッカリしろ!油断すると本当に危険なんだからな! ほら立て!」
未だに腰が抜けているのかガクガクしていたので、レイナの手を取って引き起こす。
「ほら!よく見えろ! 見つかったな・・・こっちに来るぞ!」
すると龍徳とレイナの眼前に50㎝はありそうな蚊の化け物が襲い掛かってきた。
「へっ? なななな何ですか~!あの化け物は~!」
「だから言っただろう?実践訓練だって・・・。」
「我が前に姿を顕せ!契約せし精霊の名は“シルフィード”!」
一瞬にして風が渦を巻くと
「龍徳様!お待たせいたしました。」
「おぅ!悪いね♪ 目の前の蚊を暫く拘束しておいてくれるか?」
「はい♪お任せください♪」
言うが早いか風の折に閉じ込められていた。
「さてと・・・レイナ!これで分かったか? 今の俺達は4cm程度しかないんだ。普段の大きさであれば1cm程度の小さな蚊であっても、この状態だと40cmを優に超える化け物と化す」
宙に浮いている蚊を見ながら静かに首をコクンと頷いていた。
「さらに! アキ達が慌てているのは、さっきレイナ君が入って来るのに時間が掛かったせいで、4cm位の蛾が入ったんだよ・・・。 彼らにすれば1.5mクラスのモンスターだからね・・・。」
「そうですよね・・・どうしよう・・・私のせいで・・・。」
「まぁ~今ならもう大丈夫だが・・・疲れていなかったらの話だな!」
天井の照明は落ちているが、3m位の高さに幾つもの照明が光っていた。
日中は気が付かなかったけど・・・そのせいで蛾が低空に来てしまうようだった。
「まぁ~危なかったら俺がどうにかするから大丈夫だ♪ それよりも日中に俺が言っていた事が分かったか? 何でレイナ君にも魔法を覚えて貰う必要があるのか・・・。」
「はい・・・この後、私も魔法の練習させて頂いても宜しいでしょうか?」
「フフフ♪ 良いだろう・・・」
すると部長は自分の手を蚊に向け手から竜巻を発生させた。
「エアトルネード!」
突如として2m程の竜巻が蚊を襲った。
鋭利な刃物で刻まれる様にバラバラにされていった。
「す・・・凄い♪ 部長!凄いですね♪」
「フフ♪ レイナ君も頑張ればすぐに覚えるよ♪」
「頑張ります!」
そして、蛾と戦っているハル達に目を移すと・・・
「私・・・魔力切れ~!」
「ハル!シッカリせい!」
「私も・・・魔力が底をついた様ですわ・・・。」
「だったら!剣で!」
ナツが後退しハルとアキが剣で蛾と戦い始めた。
「やっぱり・・・・早過ぎる!」
「クソ!流石に厳しいか・・・。」
アキ達が70㎝位の剣で戦い始めるが、蛾の回避速度が速いだけでなく攻撃が当たっても致命傷にならない様であった。
小人の世界間であれば70㎝の剣であっても実際は1.5㎝程度しかないのだから当然と言えば当然であった。
するとナツからのギブアップが入った。
「龍徳様!お願いします!」
「分かった! ファイアボール! 」
龍徳が両の掌を上に向け呪文を唱えるとすさまじい数の火の玉が頭上に現れ一瞬にして蛾の周囲を囲い始めた。一つ一つが50㎝以上はありそうな程の火球の玉が、蛾に向かって一斉に攻撃を始めた。
ダダダダダダ~ン!と連続でヒットすると蛾の化け物が燃え尽きた。
「流石は、龍徳様♪」
「いや~魔力が厳しい状況であれは、流石に勝てなかったな・・・。」
「が・・・我々の力不足は火を見るよりも明らかだな・・・。」
「はる! アキ!そんなに落胆するなよ♪ それでも、特訓を始めてからは随分と成長したと思うよ?」
「ナハハハハ♪ まぁ~そうなんだけどさぁ~・・・。」
「そうだな・・・責て龍徳殿に頼らなくても良い位の力を身に付けねば・・・。」
「それも・・・そうだよな・・・。以前俺が話した事の覚悟はまだ出来ないのかい?」
「うっ!・・・それって・・・アレの事だよね?」
「あら?私は龍徳様が言うのでしたらお任せいたしますわよ?」
「それは、ならん!万が一と言う事もあるんだからな・・・しかし・・・」
「そうだね・・・こんな成長速度じゃ・・・そろそろ・・・覚悟を決めないと・・・ダメだよね・・・。」
ナツは飄々としているが、ハルとナツの表情が、内容の厳しさを物語っていた。
「部長? 何をなさろうと思われているのですか?」
「ん? いや・・・どうやら、魔力量と言うのは、心の強さや生命力に影響を受ける事が分かったんだけど・・・それ以外にも身体の大きさも影響する事があるようなんだ・・・」
「そうなんですか?。」
「最初は、俺も小さくなるんだったら同じじゃないかと思っていたんだけどアキ達が巨大化した際に気になる事が起こったんだ。」
「何が起こったんですか?」
「ん・・・三人が巨大化した時に魔法が上手く使えなくなったんだ。本人たち曰く、巨大化した事で、魔力を練る事が難しいんだって・・・だから俺は一つの仮説を考えた。」
「それは?」
「単純に魔力量が少ないと考えた。」
「身体が大きくなれば魔力量に影響するのでは?」
「そこだ・・・俺達は小さくなる事で、魔力が凝縮されるだけで、魔力の総量が減る訳じゃない。」
レイナは龍徳の話を理解しようと難しい顔しながら聞き入っていた。それを見て龍徳は言葉を続けていく。
「であれば、彼らが巨大化したら魔力の総量にも変化があるんじゃないかと考えたんだが・・・結果として魔法が使えなくなったのだから・・・魔力が足らないから魔法が発動できなくなったと結論付けた。」
「そうなんですか?私には良く分かりませんが・・・」
「ふむ・・・例えば、生命力だ! 彼らの寿命は俺達とあまり変わらないらしい。それが、イコール生命力とは言わないが、寿命としてみればサイズの大きさに関係ない事が分かる。」
「それは、何となく分かります。」
「フフ♪ でだ!俺達が魔力の総量が変わらないのであれば当然彼らの魔力量も変わらない事になる。」
「それは、分かります。」
「そこで、小人状態の彼らに俺が限界まで魔力を注いでから巨大化を図っても魔力の総量に大きな変化がなかった。 なので、小人状態では魔力を強制的に増やす事が出来ないと俺は判断した。」
「なるほど・・・」
「だから!彼らが巨大化した後に俺が三人に魔力を注ぐ事で、彼らの総魔力量が爆発的に増えるのではないかと考えた訳だ。」
「確かに・・・単純なイメージでも何万倍にも増えそうですね・・・。」
「クスクスクス♪ だが、小人状態でも魔力酔いの症状が出てしまう訳だ。 巨大化状態で、今までの何百、何千倍もの魔力を注がれた場合の心配を彼らがしていると言う訳だ・・・。」
「あっ! た・確かに・・・私は・・・部長に魔力を注がれる感覚好きですけどね♪」
「フフ♪ ナツも同じことを言ってたよ♪」
その言葉を聞いて慌ててナツの方に顔を向けるレイナ。
「あら~・・・レイナ様・・・どうされたのですか?」
「オホホホホ♪ なんでもありませんわ♪」
(くっ!間違いなく・・・強敵だ!)
「でも・・・私も・・・覚悟を決めようと思うんだ・・・。」
目に強い意志を持ったハルが言葉を放つと・・・
こちらも良ければ呼んでくださいね♪
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