小さな小さな 大冒険!! 21
筆者の神龍です♪
一つの小説を書いている間に他の小説を書きたくなってしまったので、新しくアップさせて頂きました。
もし面白かったら読んでくださいね♪
毎週月曜日と木曜日の朝7時に更新します。
土曜日は部長の為の自分磨きの日だ!
そして気が付いた!
(もしかしたら・・・デートなんじゃ・・・それと・・・この前の続きだったりして♪・・・きゃぁぁ~♪)
「どうした?また百面相の練習か? 忙しない奴だな?」
「す・すいません・・・空いてます! メチャクチャ空いてます! オールナイトで空いてます!」
「そんなに強調しなくても良いんだがな・・・それに・・・場合によっては時間が掛からないな・・・掛かっても・・・そうだな・・・3~4時間ってところか?」
「3~4時間ですか・・・」
って事は・・・休憩では?・・・きゃぁぁ~そんなにたっぷりと~♪
「やれやれ・・・また始まった・・・。恐らくレイナ君の考えている事とは違うと思うぞ?」
「あれ? 神谷部長は私の考えが分かるんですか? 本当ですか~?」
流石に、社内一美人と言われている私が部長とラブホテルであんな事やこんな事を想像しているとは思わないはず!
「こんな場所で、言っても良いのか?」
ドキッ!
「えぇ~♪もちろん大丈夫ですよ~♪」
「へぇ~♪勇気があるなレイナ君は♪」
すると神谷部長が偶に浮かべるサディスティックな笑顔が目に入った。
くっ! この意地悪そうな笑みもゾクゾクする。
「じゃ~言うぞ♪3~4時間って事はもしかして・・・ラブ・・・」
「キャァ~申し訳ありません~♪」
私は見透かされている事を悟り慌てて神谷部長の口を塞いだ後、素直に謝罪するのであった。
「どうした~♪ 俺は3~4時間って事はラブラドールを見にペットショップにでも行くって言おうと思ったんだがな・・・レイナ君は何を考えていたんだい? ラブ○○〇何だと思ったのかな?」
や・・・やられた~! これ!絶対に確信犯だ!神谷部長はこうやって私の事を良くからかってくる。
「もう~知らない!」
恥ずかしい~顔から火が出そうだよう~
「ハッハッハ♪ よしよし♪ 冗談はここまでにして・・・」
そう言いながら私の頭を撫でてくれる手が取っても気持ちが良い♪
ズルいな~・・・もう・・・。
「ここでは、詳細を話せないんだけど口の堅いレイナを信用して話したい事があるんだが、絶対に他言しないと誓えるんだったら今週の土曜日に俺の家に来て欲しいんだが・・・どうかな?」
「はい♪」
(はいっ? 今なんと? いつもの癖ではい!て言っちゃったけど・・・神谷部長の家に行けるの? 結婚だわ! 否、落ち着くのよレイナ! まだお付き合いもしていないんだから・・・って事は・・・ホテルではなく・・・!)
すると現実に引き戻す様に私のオデコを神谷部長に叩かれた。
「絶対に今の返事は空返事だな! また、妄想していただろう!」
「反省します・・・」
シュンと小さくなる私だったが、
「ここで詳しい事は言えないが、ハッキリ言っておく!来るんだったら覚悟を決めておけ!お前の想像以上の事だ!間違いなく驚く! だから中途半端な気持ちだったら来ないで欲しい。」
「も・申し訳ありません・・・。大丈夫です! 絶対に他言しませんし神谷部長のお役に立たせて下さい!」
いつも余裕がある部長にしては珍しい・・・。
本当に私の及びもつかない様な事なんだ・・・。
「分かった! じゃ~レイナ君に頼む事にするか♪ 信用しているからな!」
「はい♪」
信用していると言われたら命に代えても守らなきゃ!
でも・・・気になるな~・・・。
それに・・・神谷部長のお家に・・・きゃぁぁ~♪
そして、悶々とする日が過ぎて行き・・・
とうとう約束していた土曜日の朝を迎えたのだった。
そして、運命の始まりの朝は、いつも通りの朝から始まった。
◆◆ ◆ ◆ ◆
ある一軒家の前で、髪形をチェックしたり、服装を整えたり、チャイムを押すのを躊躇ったりしている不審者の姿があった。
すると大きく深呼吸をした後、意を決した様にチャイムに指を伸ばした。
ピンポ~ン♪
「はい!」
「お・おはようございます♪ レイナです♪」
「おぉ! レイナ君か! 今出るね♪」
そう・・・龍徳と約束していた鈴木レイナであった。
自分の逸る鼓動を抑える様に手を胸に当ている。
「ガチャ! おはよう♪」
「おはようございます。部長!」
シャキ~ンっと背筋を伸ばしてガッチガチに緊張しているようだ。
「こんな朝早くに悪かったね♪ さぁ~上がって♪」
龍徳に勧められ玄関に向かう間、明らかに挙動不審であった。
「・・・何で、お前は、ギクシャク歩いているんだ?」
「き・気にしないで下さい!」
お前は、油の切れたロボットか!
玄関に入り扉を閉めると
「ようこそ我が家へ♪ 電話をくれれば駅まで迎えに行ったのに♪」
「そ・そんな失礼な事・・・出来ません! ぎゃ・・・逆に早すぎましたか?」
「いや? 早く来てくれて助かったよ♪ お礼に今度、何か一つ願い事を叶えてやるからな♪」
「いや! そんな事をして頂かなくても大丈・・・はっ!?・・・ほ・本当ですか?」
「クスクスクス♪ 俺に出来る事だったらだけどな♪」
「で・できます!」
「ん? もう願い事があるのか? クスクスクス♪ だったら今度教えてくれるかい?」
□ □ □ □
鈴木レイナの脳ミソ内・・・
「キャッホォォ~♪ やった~♪」
「こら! そんなに喜ぶと神谷部長にバレちゃうよ!」
「はっ! いけない! また、同じことを・・・」
「貴方は喜怒哀楽が顔に出易いのが欠点ね♪」
「貴方達だって同じでしょうが!」
「そんな事ありませんわよ♪ こう見えましても私、クールビューティーで通っておりますから♪」
「それなら!私もそうだけど!」
「あら~貴方はダメよ~♪ 龍徳様の前だと小娘ですもの♪」
「ふん!何とでも言いなさい! けど・・・あの部長が・・・何でも願い事を叶えるって言ってくれたのよ♪」
「「「「ヒャッホォ~」」」」
「でしょう♪ これは・・・もう・・・一つしかないでしょう♪」
「ねぇ~何をお願いするの?」
「当然・・・デートよ! デート♪」
「馬鹿ね~! お付き合いして下さい。じゃないの?」
「いや! この前の雰囲気からすれば・・・け・・・け・・・結婚もありなのでは?」
「何言ってるのよ! そんな事!私の口から言えないわよ!」
「結婚は確かに行き過ぎですが・・・繊細一隅のチャンスである事は間違いありませんわね♪」
「そうなのよ! 神谷部長だって、人間だもの・・・この前のキスの事を覚えているはず!」
「そうよね! 貴方ったら夢だと思っていたものね?」
「うるさい!」
「しかし・・・覚えているのは間違いないわね♪」
「でしょう♪ だから! デートの雰囲気が盛り上がれば・・・絶対にチャンスがあるはず!」
「「「「おぉぉぉぉぉぉ~~!」」」」
「だから~ロマンチックな!デートが最適なのよ!」
「「「「異議なし♪」」」」
□ □ □ □
「・・・君?・・・レイナ君?・・・・・レイナ~!!」
「はっ! はい! 何でしょうか部長!」
「何でしょうかじゃない! 呼んでも放心状態だったぞ? どうした? 部屋に上がりたくないのか?」
ぎゃぁ~!そんな事になったら本末転倒だ!
「嫌じゃありません! むしろ、毎日お邪魔したいくらいです!」
「プッ♪クックック♪ 相変わらず面白い女だな♪」
し・・・しまった~! また、やってしまった~・・・
それから、朝ごはんを食べていないと知った龍徳に
「朝食はキチンと取らないと健康美人になれないぞ?」
と言われ龍徳の作った朝ごはんを食べる事となった。
「このお味噌汁・・・美味しい~♪」
「フフ♪そうか?ありがとうな♪」
「ご飯もふっくらして甘いし香りも凄く良い匂い♪」
「クスクス♪ ありがとう♪」
「鮭も甘くて・・・って! 何でこんなに美味しいんですか?」
「何でって・・・褒め過ぎじゃないのか?」
「そんな事はありません! た・確かに最初は、褒めまくろうと思っていましたが・・・」
「クスクスクス♪ 正直な女は好きだぞ♪」
「はぅ!」
「まぁ~喜んでくれたのなら作った甲斐があったな♪ レイナの嬉しそうな顔が見れて俺も幸せな気持ちにさせて貰ったよ♪」
そして、いつもの様に爽やかな笑顔をレイナに向けた。
はぁ~食事を作っている時もカッコ良かったけど・・・・本当に何していてもカッコいいな~この人は・・・。
「さてと! レイナが妄想を始める前に!本題に入るとするか♪」
「べ・別に・・・妄想なんてしませんよ!」
反論していたが・・・どうやら妄想が始まる寸前だったらしく罰が悪そうに俯いていた。
「話をする前に・・・変な事を聞くようだけど・・・レイナ君は、UMAって知っているかい?」
「ゆ・・・ユーマですか? UMAって未確認生物とかですか?」
「そう♪そのUMAなんだけど・・・興味があったりするのか?」
「興味ですか? まぁ~人並みには興味がない訳じゃないですけど・・・。」
「そうなのか・・・俺はメチャクチャ興味があったんだけどな♪」
へぇ~意外・・・否、 返って部長らしいかな♪
「そうなんですか? 私もメチャクチャ興味があります!」
「ん?そうなの?そうしたら・・・見た事があったりする?」
「UMAをですか? 私の周りには見た事があるって友達もいるんですけど・・・残念ながら私は見た事がないんですよね・・・。」
「そうなんだ・・・。」
龍徳が何かを思案気に俯いていた。
(し・・・しまった!返答を間違えたかしら・・・。変に思われたくなかったから言わなかったけど・・・部長になら!)
「で・でもですね!実は・・・夢なんじゃないのかな~って思った出来事はありますよ?」
するとガバッとレイナに顔を向ける龍徳であった。
「ほぉ!それは、面白そうだね♪ 良ければ教えて貰えないかな♪」
「えっ?それは・・・構わないんですが・・・変に思わないで下さいよ?」
「何で変に思うんだ? 試しに俺は何度か見た事があるぞ?」
龍徳からの意外な言葉にレイナが目を見開いた。
「そうなんですか~?」
「そんなに驚く事か? まぁ~周りに信じて貰えなくても俺は、ハッキリと見たからな♪ 周りなんて関係ないな♪」
「そうですよね♪ 部長は、何を見られた事があるんですか?」
「おっ! 興味があるのか?」
「もちろんありますよ~♪」
「そうか♪ だったら教えてやるな♪ 先ずは~“鳥人間”だな♪」
「鳥人間ですか?」
「そう!未だにハッキリと思い出すな・・・あれは、夏の午前3時30分頃だった。 車中で仮眠をとっていた俺は目を覚ました後、煙草に火を付けてから何気なく全開にした窓から薄っすらと青く染まり始めた空を見上げていたら高度50mもないような高さを音もなくスゥ~っと空を飛んでいた。」
「へぇ~♪」
「羽を広げ尾羽の代わりに人間の足がハッキリと見えた。顔は薄暗かったので、良く見えなかったが、嘴の形はハッキリと見えた。
正確には分からないが、体長は4m以上はあったと思う。」
そこまで話すとチラッとレイナに目を向ける。真剣な顔で話しを聞いてくれている事が分かるとそのまま話を続けた。
「流石に俺も驚いた・・・。咥えていたタバコの灰が落ちてもそのシルエットを声を忘れて見つめた。
右から現れ左の林の影に入られたところで、見失ってしまった。」
「凄いリアルですね・・・。他にもあるんですか?」
「あぁ・・・おっと!今度ハーレルナの話を教えてくれないか?」
「分かりました。私が16歳の頃の話なんですけど・・・」
それハーレルナが高校一年生の冬休みの頃の話だった。
男女6人の友達たちとお寺で肝試しをした時、レイナだけハッキリ見たらしい。
墓地の間を懐中電灯を頼りに歩いているとお供え物の小さい羊羹が勝手に落ちたらしい。
最初は幽霊の仕業だと思って驚いていたが馬鹿にされたので、それ以上は勘違いと処理したらしい。
墓地の間をクネクネと縫うように歩くと先程、お供え物が勝手に落ちたお墓の裏を通り過ぎた時、妙な気配を感じ慌ててライトを当てたらさっき正面側で落ちたはずの羊羹が微かに動いた。
こちらも良ければ呼んでくださいね♪
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