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小さな小さな 大冒険!!  作者: 神乃手龍
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小さな小さな 大冒険!200

「フム・・・小人の国のいざこざ程度であればこの100年の間にも何度かあったか事は知っておったが・・・なるほど・・・確かにアストゥーと名乗る輩には違和感があるな・・・ドラゴンから陰邪石を作るなど陰陽術の中でも邪法中の邪法だ・・・そうなると今から1500年~2000年前の知識を持っている事になるな・・・」


神の話から先程の龍願寺の建立の時期を思い出した龍徳が口を開く

「まさか・・・2000年前に何か因縁があった可能性があるって事か?」

「ふむ・・・あの時はお主が詳細を報告せんかったからな・・・だが、可能性は高いのではないか?」


「詳細って・・・俺は毎回ルーに報告していたのか? それなら何で、その時だけ教えない?」

「何でって言われてものぉ~・・・お主が、珍しく大恋愛をした事を私に隠そうとしたので、揶揄ったら教えんかったのだが・・・」


そう言われてイラっとしてしまう。

「お前・・・まさか・・・毎回俺の人生を全て見て来たのか?」

蟀谷をピクピクさせて神を睨み付ける。


「そう怖い顔をするでない! 先に行っておくが、神の時間の流れはお主達人間と比べると1000倍の速さで流れて行くのだ。確かにお主はメシアとして転生する度に見守りはするが、毎回覚醒する訳ではないからのぉ~」

「1000倍の速さ・・・なるほど・・・そうなると人の一生などルーからすれば1ヶ月と言った感じか・・・」


「そう言う事だ。さっきも話したが、人類が立ち向かえない程の災いが起こった時にお主が生まれていた場合のみメシアとしての記憶が蘇るのだ。逆に言えばメシアとして覚醒せん限り私の事を思い出す事もない。そうなれば、私と話す事無く輪廻の輪に戻って行くだけだからな・・・お主の恋愛の話など1万年の間に2回しか聞いた事がないわい!」


「そうなのか?」

「うむ・・・だから珍しいと言ったであろうが、とは言っても恋愛は必ずしていたようだがな♪ あくまでもメシアとして子供を残した事が2度あるという意味だぞ?」


「逆にそれしかなかったのか・・・」

「・・・そうだな。記憶が戻れば思い出すのだからハッキリ話すが、強敵と相打ちになったり、人類の危機に自分の命を全て使い果たしたり・・・大半はそんな感じだったからな・・・」


「なるほどな・・・」

話を聞くに1万年前にメシアとしての使命を持ってから100~150年程で転生するらしいから70~75回は、今までに転生した事が分かるし、1000年毎に大きな災いが起こるらしいからルーが言っているのは、1万年前から10回ほどあった大きな災いの事を言っているのだろう・・・


500年毎に中規模な災いとタイミングが合えばメシアになった事もあるそうだが、メシアとして覚醒するのは基本的に1000年に1度らしい・・・。


その大半が、寿命を全うする前に死んだのだからルーとしては申し訳ない気持ちが大きかったそうだ。

だからこそ、約2000年前に俺が子供を残せたことを喜んだそうだ。


本来であれば、メシアとして覚醒する事で、完全に記憶が戻り神へのアプローチを思い出せるとの話だったが、この場所に来ていなかったらルーも俺が覚醒した事を知る由がなかったと教えてくれた。


そもそも通常の転生ではルーと話す事が出来ないのだから当然と言えば当然なのかもしれないが、これは、メシアとしての宿命を背負った俺の為にそうしてくれているらしい。


実際、100年前の世界大戦の時には転生していなかったから世界はボロボロになったそうだ。

それでも、俺を生まれ変わらせる事はしなかったと教えてくれた。


どうやら、前回は幕末に生まれたらしいが、俺の魂が天界に戻った事で、知っているだけで俺が前世で何をしたかまでは知らないとの事だった。



「何にしてもだ・・・それだけの敵となると実際は小人ではないのかも知れんな・・・」

その言葉に目を見開いてルーを見つめる。


「小人じゃない?・・・否・・・そうか・・・少なからず記憶を持ち続けている可能性があるって事は・・・不死の可能性があるのか・・・そこまでは考えなかった・・・」


今までは、悪意を持った小人がドラゴンの力を使って何かをしようとしているとは思っていたが、そもそも、それだけの力があるのであれば、小人の国だけを欲しがるとは思えない。

ルーの話では、俺であっても覚醒しない限り全ての記憶が戻らないのであれば、誰であっても前世の記憶などある訳がない。


だが、陰邪石の存在はソーマによって教えてもらえただけで、どの文献にも載っていなかった事を踏まえれば、アストゥーが何故その事を知っていたのか?


答えは、生き続けている可能性があるって事だ・・・

そうなるとドラゴンの様な不死の存在という事になるのだが・・・

それが何なのか・・・


「不死の存在か・・・私が想像したのはドラゴンだけだからな・・・そうなると大昔の隕石による独自進化した生物の子孫の可能性がある・・・か。」

「先程ルーはアストゥーと俺が2000年前に因縁があった可能性が高いって言っていたよな?」


「ふむ・・・1000年前は天変地異の様な大災害から人類を守る為に覚醒したからお主の報告を聞くに関係ないと思う。そうなると・・・」

腕を組んでチラッと龍徳の方に目を向ける。



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