表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さな小さな 大冒険!!  作者: 神乃手龍
199/366

小さな小さな 大冒険!199

「間違いなく龍の因子が内在しておるな・・・ふむ・・・面白い・・・龍徳の妻であった者だが・・・」

「ナツミの事か?」

「うむ・・・どうやら、その者の家系による影響もあるようだな・・・」


「あぁ~・・・それならナツミの家系が神社だからかも知れないな・・・彼女は俺と出会わなかったら巫女になると生前言っていたから・・・」

「なるほど・・・であるならばナツミの両親に話を聞いた方が分かるかも知れんな・・・」


そう言われて龍徳の顔が曇ってしまう。

「ナツミの両親は既に亡くなっているんだ・・・俺にとって恩人の様な親父とお袋だったんだがな・・・龍聖が生まれて半年後には原因不明で2人共亡くなってしまった・・・」


「そうであったか・・・ふむ・・・その辺も何かしら怪しい気がするな・・・ところで、何と言う神社なのだ?」

「龍願寺だ。今は、ナツミの弟が神主として引き継いでくれているが・・・」

「ほう・・・龍願寺か・・・」


「何か知っているのか?」

「知っているも何も・・・っと・・・そうであったお主の記憶がないのであったな・・・その龍願寺とは、今から約2000年前にお主が立てたものだ。」


っとここでも爆弾発言が飛び出た。

「お・俺が作った神社なのか!?」

「ぱぱぁ~?」


驚いて大きな声を出した龍徳を心配そうに龍聖が見つめる。

「ご・ごめんな龍聖♪ 大きな声でビックリしちゃったよな?」

「大丈夫♪」

「パパもう少しルーと話があるから少し遊んで待っていてくれるか?」

「あ~い♪」


トテトテと歩いて行く龍聖を見つめながら

「さっきの話だが・・・龍願寺を俺が建立したのであれば、ナツミは俺の遠い祖先って事か?」

「フム・・・あの時確かにお主は、巫女・・・所謂、聖女と結婚して子を宿して居ったからな・・・なるほど・・・大覚醒遺伝であったか・・・」


隔世遺伝とは、子供の遺伝子情報が親ではなく祖父や祖母に連なるものだが、大隔世遺伝とは何十代と遡って遺伝子情報が覚醒する事を指す。


この場合、メシアとして当時魔法文明が強く残っていた時代の巫女と結婚して出来た子供に龍の因子が色濃く受け継がれた。だが、神から認められている訳ではない子供には強い力は引き継がれてもメシアとしての力が発現する事はなかったのだ。


本来なら子孫が続く度に龍の因子が弱くなるのだが、大隔世遺伝によってナツミに強く龍の因子が覚醒したのだ。そして、偶然にもメシアそのものである龍徳と結婚した事で、生まれた龍聖に通常では有り得ない龍の因子が受け継がれたと神は話して聞かせたのだった。


「フム・・・偶然なのか・・・これは面白いな・・・」

神にそう言われて龍徳はナツミと初めて会った時を思い出す。


ナツミと付き合う前も付き合った時も龍徳はモテたのだ。

言い寄って来る女性は後を絶たずナツミより綺麗でナツミよりスタイルの良い女性は沢山いたのだが、不思議とナツミ以外の女性に興味が持てなかった。


一目惚れや運命の出会いなどと言うものは信じていなかった龍徳だが、どうしようもなくナツミに惹かれていた事を思い出す。

『フッ・・・そう言えばナツミが良く言ってたっけ・・・』

「龍徳さんと私は絶対に運命の出会いだって思うんだよね♪ だって・・・なにしていても私幸せだもの♪」

「フッ・・・そうだと良いな♪」

「そうだと良いなじゃないのぉ~! 絶対に運命なのぉ~!!」



『参った・・・やっぱりあの女には叶わないな・・・』

そう思い出すと幸せな気持ちが蘇り気が付くと笑顔が零れていた。

「どうした?ニヤニヤしおって?」


「いや・・・妻の事を思い出しただけだ♪」

「フッ・・・だが、幼子にドルオーラは厳しかろう・・・」

これは、使用した事がある龍徳だからこそ言いたい事が分かってしまう。


「そうだな・・・」

「さて!本題だが、お主は何故ここに来たのだ?」

「何故って・・・神なのに知らないのか!?」


っと驚く龍徳だが、神のテリトリーで起こっている出来事だからこそ知っていると思って当然だろう。

「何の事だ? まぁ~お主が覚醒したという事は間違いなく人間の危機であろう事は分かるのだが・・・私の目には、今の世は平和にしか見えんからな・・・」


「アストゥー・・・アストゥー・トーア・ストウトっと言う者の名を知らないか?」

「アストゥー・トーア・ストウト・・・知らんな・・・その者がどうかしたのか?」

「神なのに何も知らないとは・・・」


「やれやれ・・・今までもお主の記憶が戻るまでに時間がかかった事があったから同じ会話を何度もされたが・・・よいか? 神と謂っても全知全能な訳ではないのだ。 この世界に人間だけでも78億人以上いるのだぞ? 他の亜人を含めたらもっとなのだ。その全ての所在を把握しろと言われても無理に決まっておるだろうが!」


「そうなのか?」

「むぅー・・・記憶が戻らないとは厄介だな・・・ここまで人口が増え文明の進んだ地球だと今の私は、この世界に直接介入する事が出来んからなぁ~」


「そう言えばさっきもその様な事を言っていたな・・・取り敢えず簡単に説明すると・・・」

そう言って小人の国に起こった出来事を掻い摘んでターキリスに話して聞かせて行く



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ