小さな小さな 大冒険!! 19
筆者の神龍です♪
一つの小説を書いている間に他の小説を書きたくなってしまったので、新しくアップさせて頂きました。
もし面白かったら読んでくださいね♪
毎週月曜日と木曜日の朝7時に更新します。
「そんなに凄い事なのかい? あぁ・・・そりゃそうだよね~君達にとっては12㎞位のイメージだもんね・・・」
「あの~ それもあるんですけど~・・・気配察知って・・・そもそもが、難しいんだけど・・・。」
「そうですわ! この三人の中では私が一番得意ですが、全力でサーチを使っても10m程度なんですよ?」
「へぇ~♪ナツはそんな距離までサーチでいるんだ~♪ 凄いじゃん♪ 俺達のサイズなら400mってところだろう? だったら俺なんかよりやっぱり凄いんじゃないの?」
「ワッハッハ♪ 龍徳殿は、天才と言うやつですな♪」
「何でそうなるんだ?」
「パパって凄~い♪ 天才♪ 天才♪」
龍聖が意味も分からず小躍りし始めた。
「あの~・・・確かにサイズによる距離の差はある程度影響してるとは思いますが、熟練の私共と比べられてしまいますと・・・」
「なるほど・・・言いたい事が分かった。」
要するに何年も練習していた人にホンのちょっとだけ練習した人が追いつかれたって事だもんな・・・確かにそれは、凄いかも知れないな・・・。
「っと! それはそうと! 生き物の気配だけじゃなくって他のものも埋まっているんだけど・・・。
「龍徳さん!まさか・・・地面に埋まっている物まで感知できるの?」
「ん~・・・多分? 生き物の様な感じじゃないんだけど・・・目の前の大岩の周辺にポツポツと光が見えるな・・・深さも・・・マチマチだね・・・。浅いところのやつは、2mってところかな? 深いのは・・・多分・・・100m位の場所にちょっと大きめの反応があるかな?」
目に映し出される光のイメージを伝えただけだったんだが、かなり驚かれた。
「本当ですか?」
「本当って・・・嘘ついても意味ないんじゃない?」
「これは、驚いたわい・・・気配察知だけじゃなく・・・魔力感知までとはな・・・。」
「龍徳様のお話が本当であれば・・・それが、魔石の可能性が高いですわね・・・。」
「魔石見つかったの~♪ パパ凄~い♪」
そうだろう♪パパ凄いだろう♪
「と言っても・・・浅いと言っても2mか・・・これは、重労働だな・・・もっと簡単に掘り出す方法がないかな・・・。」
「ぱぱ~!土の精霊さんにお願いしてみれば~?」
おぉ!
「龍聖君は、本当に賢いですね~♪ さすが、パパの子だ♪」
「えへへ~♪ 龍聖君も凄い~?」
「凄いぞ~♪ 龍聖君は本当に凄いな~♪」
俺に褒められたことが嬉しいらしくまたしても小躍りを始めた。
「さて!精霊の力を借りるとしますか♪」
契約した精霊を召喚する方法は既に教わっている。
魔力を周囲に展開させると
「我が前に姿を顕せ!契約せし精霊の名は“グノム”!」
発した言葉と同時に大地に魔法陣が構築され大地の騎士とも言うべき巨体が眼前に現れた。
「龍徳~♪ 本当に呼び出してくれたんだね♪ 僕嬉しいよ♪」
カッコいい姿からは、想像できない様な可愛い声だな・・・。
「当然だろう?友達になったんだから♪」
「わ~い♪ 僕嬉しいな♪」
「ぱぱ~! 凄~い♪ カッコいい~♪」
龍聖が目をキラキラさせて近づいて来た。
「龍徳~?その子は~?」
「この子は、俺の最愛の息子だよ♪」
「へぇ~♪ 僕はグノム! グノム=アースて言うんだよ♪ 宜しくね♪」
「あい!龍聖君は~龍聖君♪ はぅ~♪ カッコいいなぁ~♪」
「グノム・・・悪いんだけど俺の子が妙に気に入ったようだから君の手に乗せて上げてくれないかな?」
すると今度はグノムが喜び始めた。
「僕がカッコいいの~?」
「うん♪ カッコいい~の~♪」
「僕の掌に乗ってみたいの~?」
「乗ってみた~い♪」
グノムがブルブルと震えている・・・どうしたんだ? なんとなくグノムの顔をのぞいたら分かった。
精霊って・・・号泣するんだな・・・。
ボッチだったグノムは感涙の涙を滝の様に流していた。
グゥィィィ~ンっと機械音が聞こえそうなグノムの掌に乗った我が子が肩の高さまで持ち上げられていた。
「キャァ~ハッハッハ~♪ 凄~い♪ カッコいい~♪ 高~い♪」
メッチャ!喜んでる・・・。
サービス精神旺盛なグノムがガチャ~ン!ガチャ~ン!とロボットの様な動きと共に歩いていた。
「ほら~もうお終い!」
「やだ~!」
やれやれ・・・
「ヤダじゃない!我が侭言っていると・・・もうグノムに合わせないぞ!」
「やだ~!」
「嫌です~・・・。」
お前もか・・・
やっとの事で宥めると俺は、グノムに魔石の発掘を頼んだのだった。
グノムに俺の魔力探知に引っ掛かった魔石と思われる反応を伝えたところ彼にとっては地面の中の事は手に取る様に分かるとの事で・・・
「任せてよ♪ じゃ~行くよ~♪」
グノムが大地に両手を触れる地面が微かに振動し始めた。
やがて、俺の魔力感知の反応に変化が現れたのだった。
「グノム! これって・・・地面の中が動いているのか?」
「うん♪ 流石~龍徳~♪ 良く分かったね~♪ 地面を操作して魔石を持ち上げてるんだ~♪」
俺の魔力感知の反応がどんどん地上に近づいてくると
「出た!これ・・・そうだよな♪」
手に持った魔石の大きさは直径3㎝位の大きさだった。
アキに見せると感心した様にその魔石に見入っていた。
「これ程の大きさがいきなり見つかるとは・・・これは、凄い事ですぞ!」
「龍徳さんが魔石を探しに行くって言った時は、半分冗談かと思ってたんだけど・・・凄いや~♪」
その後も次から次へと俺の足元に魔石を移動してくれたグノムは、喜んでいる俺の顔を見て満足そうに喜んでいた。
結果、かなりの魔石を発掘する事に成功したのだった。
今回の発掘で見つかった魔石は以下の通りだ。
□□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
劣化魔石(2cm)×3
劣化魔石(5cm)×3
断面が少しザラザラしているグレーの石
ノーマル魔石(3cm)×3
ノーマル魔石(5cm)×2
ノーマル魔石(8cm)×1
ノーマル魔石(9cm)×2
ツルツルした断面が滑らかで漆黒の闇の様な石
上魔石魔石(11cm)×1
上魔石魔石(13cm)×2
上魔石魔石(18cm)×1
普通の魔石が10㎝を超えると上級と呼ばれるらしい。
魔宝石(4cm)×1 深紅
魔宝石(5cm)×1 深紅
魔宝石(6cm)×2 紺碧
魔宝石(9cm)×1 深碧
名前の通り魔力を帯びた宝石。通常の魔石の10倍以上の性能と価値がある。
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最初は興奮していた三人だが、発掘が進むにつれ目が大きくなり、口が広がっていき最後には真っ白に燃え尽きていた。
その後、意識の戻った三人から話を聞くと小人の世界では4cmの魔石が見つかれば良い方で、これ程のサイズは、珍しいとの事だった。
中でも魔法石は、国宝級との事で、宝石としての価値も凄いが、魔石の10倍以上の能力があるレア魔石との事だった。
正直俺の魔力探知にもここまでの数の反応がなかったので、グノムに話を聞いたところハッスルしたグノムが地下500mもの深さから引っ張り上げたと教えてくれた。
それを聞いて納得したよ・・・小人の世界だったら深さ20㎞だもんな・・・そりゃ~レアだよ・・・。
興奮冷めやらぬ三人をよそに龍聖君はお眠だったようで、俺の頭の上でスヤスヤと寝息を立てていた。
「これで、魔道具作成が出来るな♪」
そして、この時の魔石発掘によって運命の歯車が動き出す事となるのであった。
それから、2週間後・・・
「出来た・・・。」
魔道具を作る事2週間・・・
貴重な魔石を壊し続けやっと完成した。
魔道具らしきものを作っては砕け散る魔石を前にアキが放心状態だった事は気にしない。
今日までに壊した魔石は、アキに上げた9㎝のノーマル魔石一つを除いて全てのノーマル魔石7つと大き過ぎるのでいくつかに加工した上級魔石2つの九つ。
上級魔石を砕いた瞬間を目撃したナツが失神していたけど気にしない。
そんな父の奮闘を隣で眺めていた龍聖君は、
「龍聖君もやる~♪」
と意味もなく上級魔石を叩いていた。
これを目撃したハルがバタンと倒れたが気にしない。
そして、俺の目の前には魔道具である指輪が3つ揃っている。
ここまで来るのは、本当に大変だった。
いきなり人体実験する訳にもいかないので、様々な物を使って実験した。
例えば、少ししか大きくならなかったり、魔力を流しただけで魔石が砕け散ってしまったり・・・最悪だったのは、家の外で、爪楊枝に使用したら100倍程のサイズになってしまったり・・・
何とか40倍程度の大きさに固定出来るようになったので、今度は生物じっけと小さな蟻に使ったところ70cm位の怪物となっておれに襲い掛かって来た時の事は一生忘れる事の出来ないトラウマとなった。
倒せたから良かったけど・・・もう少しで世間を騒がすところだった。
が、実験は成功だ♪
そう・・・俺は、ハル達を逆に大きくさせる魔道具を作っていたのだ!
そして、とうとうお披露目の時がやってきた。
「本当なの? これで・・・本当に私達も大きくなる事が出来るの?」
「龍徳様・・・まさか本当に魔道具を作られるとは・・・。」
「いや~貴重な魔石を詳し続けているから驚いたものだが・・・凄いですな・・・。」
今俺は、ナツ達用の指輪を手に嵌め乍ら小人サイズになっていた。
洋服もそうだけど魔道具の素晴らしい利点の一つが、仕様と共に身に付けている物全てが同じサイズになる事だった。
小人になってから魔道具作成する方が魔石を大量に使わないで済むから本当は効率が良かったんだけど、それだと魔石が小さ過ぎて40倍以上の巨大かが無理だと分かった。
大きさで言うと1cm位の魔石が必要で、そう言った意味では何十回失敗したのか分からない。
「生物にも使って実験したから安心してね♪ 取り敢えず♪ はいっ!」
指輪を手に取ると一人一人に手渡した。
そして、三人共指輪の魔道具に魔力を注ぎ込んだら・・・
「大きくなったけど・・・小さい!」
ハル達は現在12cm位の大きさになっている。
彼等にしてみればそれでも3倍の大きさになったので、大喜びだったのだが、俺が納得いかなかった。
「やっぱり・・・魔力量が足らないのかな・・・まぁ~予想通りだ! だったら!予定通り俺が魔力を込める!」
その言葉にハルとナツがビクッ!反応すると何故か頬を紅潮させて見上げていた。
「ハッハッハ♪それは良い手ですな♪ では、お願いするとしますかな♪」
アキが名乗りを上げたので、最初にアキの魔道具に魔力を注ぎ始めた。
「ぐぉっ! ググググ! 凄まじい魔力だ・・・ぐっ!・・・」
徐々に大きくなり始めるアキに合わせて俺の指輪にも魔力を注ぐと同時に大きくなっていく。
「す・凄いな!・・・くっ! 眺めが・・・こんな・・・事が・・・うぉ! はぁはぁはぁ・・・」
そして、アキが実際のサイズでも165㎝程の大きさとなっていた。
「龍徳殿・・・済まんが魔力酔いを起こしてしまったから・・・横たわらしてもらうぞ・・・。」
アキは倒れ込むように横たわってしまった。
ハルやナツもそうだったけど・・・強すぎたから気分が悪くなったんだな・・・もう少しゆっくりと魔力を注いであげないと・・・
こちらも良ければ呼んでくださいね♪
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