小さな小さな 大冒険!178
『確か・・・あの時ハルが・・・』
「ウフフ♪ 驚いた? これはね~小人の国の初代国王が契約した風と光の精霊王による結界だよ♪ 王族に連なるものの言葉でしか入れない様になっていて、1000年以上前の大噴火からも守ってくれたんだって♪」
『フム・・・確かそんな事を言っていたが・・・初代国王が契約したとは言っていたが・・・』
「確かに風と光の精霊王によって作られたとは聞いたが、神様とは初耳だな。」
『それは、ハルって娘の話だね。あれは、その娘が間違えて覚えているだけだよ。』
「そうなのか?」
っとナツの方へ振り向くと
「いえ・・・私達もそう聞かされてきましたので・・・」
「どう言う事だ?」
『初代国王・・・あぁ~・・・それについては最後の試練を終えれば分かる事だから後の楽しみにとって起きなよ♪ それよりも!知りたいのは命の試練の話じゃないの?』
「ふむ・・・後で分かるなら良いだろう・・・先ずは命の試練のクリア報酬を知っている理由が知りたいな・・・」
『話が進まないから質問は受け付けないからね!』
「それもそうだな・・・悪かった。続けてくれるか?」
マッチからすれば当然の話だろう。
『君達だって風の精霊か光の精霊を召喚して質問すれば教えてもらえるからね! 龍聖が俺達をずっとこの世界に顕現させてくれているから、この結界を作っている光の大精霊・・・否・・・今は光の精霊神 光神ランスロット・ルミエール様に直接話を教えてもらっているだけだからな!』
「ちょ・ちょっと待て・・・・」
『質問は受け付けないよ!! 何にしても!命の試練は人間の命その物の能力値を高めてくれるんだ♪ だから生命力が上がる事で自然治癒能力が大きく向上するし、命に直結している魔力の回復力も変化するって事だってさ!』
「龍徳様!精霊を召喚した方が早いのではないでしょうか?」
「そ・そうだな! 俺の場合は・・・来い!シルフィード!!
すると九尾の妖狐の様な艶やかな姿の風の精霊が現れたのだった。
『龍徳様・・・お話はお聞きしておりました・・・』
「そうか。話が速くて助かるよ・・・シルフィーも同じ事が出来るって事で良いんだよな?」
『えっと・・・間違いではないのですが・・・その・・・以前よりさらに進化した事で、その光の大精霊よりも聞けることが多いかも知れません・・・』
「そうなのか?」
『はい♪ ですが、光の精霊は光の精霊でしか繋がりませんので、私が得る事が出来る情報は風の精霊神。風神フードル・ヴァンヴェント様からの情報のみになりますわ。』
「なるほど・・・同格だから聞ける情報が多い可能性があるって事か・・・悪いが確認して貰えるか?」
『龍徳様のお望みとあれば喜んで♪』
その後、シルフィードによって伝えられた話は以下の通りだ。
小人の国は、数万年前、只の集落であったので、初代国王とは族長の事である。
創造神シッダー・ルー・ターキリスによって人類が初めて精霊を宿した。
その精霊が風と光の大精霊である。
種族の中で、弱い人類を守る為に当時の神はこの世界に度々顕現していたそうだ。
その為、他種族との争いに敗れない様に作られた仕組みが北の結界。
北の結界は、最初から集落にあった試練の洞窟でありクリアした者にのみ神の祝福が与えられた。
第一の試練は、資格があるかどうかを見定めるためのものであり、第二の試練で初めて能力が得られる。
力の理と心の理については龍徳が看破した通りだが、
命の理は、先程龍聖の精霊マッチが話した通りだ。
こちらも良ければ読んでくださいね♪
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