小さな小さな 大冒険!170
「ば・バカな!!ど・ドルオーラだと!?・・・メシアが現れたと申すのか・・・」
『俺の最速のスピードで、一瞬で助けるしかない・・・』
そして、龍徳が身体強化を最大に発動しようとした時、眼前の景色が消えていった
「あれ?・・・終わったのか? 何で?」
っと呆気にとられドルオーラを解除した。
そして、龍徳の馬鹿げたオーラの圧力にほぼ同時に結界から解き放たれた左隣にいたナツは影響を受けなかったが、右隣りにいたソーマが吹き飛ばされていた。
「グルル・・・これが今の奴の全力か・・・何て馬鹿げた魔力だ・・・」
そして、響き渡る声・・・
≪汝らの導き出した答えは見事である。肉体に宿る魂の強さは精神力によって大きく変わる。強き心を持つ者達よ・・・真の敵は己の中にあると努々忘れることなかれ・・・さすれば、心の理を知るであろう。≫
「ふむ・・・これは面白いな・・・」
っと龍徳が心の理について話だす。
「その前に・・・質問があるのだが・・・今現在、最大魔力を込めた魔法を何発使用する事が出来そうか分かれば教えて欲しいんだが・・・」
「最大の魔力を込めた魔法・・・それは単純にその魔法だけに魔力を消費した場合と考えて宜しいのですか?」
っとナツの問いに
「そうだ。単純に使用できる最大の数が知りたい。」
そう言われて龍聖以外が返答する。
「龍聖君はねぇ~♪ いっぱい♪」
「そうだねぇ~♪龍聖君はいっぱい使えるもんねぇ~♪」
「うん♪」
っと嬉しそうに喜んでいる。
「部長は本当に親バカですよねぇ~♪」
「良いんだよ!それよりレイナは答えは出たのか?」
「はい♪ 私の場合は使用時間にもよりますが・・・最大でと言う事なので、7回程度かと・・・」
「ふむ・・・レイナ君の魔法は特殊だからな・・・ナツはどうだ?」
「わたくしは・・・今の実力であれば・・・恐らく6発程度かと・・・」
っと先程、使用した魔法でかなり正確な数字だと分かる。
「なるほど・・・ソーマはどうだ?」
「ふむ・・・吾は12~13発と言ったところだな。それで?何が分かるのだ?
「何・・・単純な話だ・・・強き心を持ち続ける限り己の魔力量が倍になると言ったものだな。」
「何と!・・・それは凄いではないか!」
「そうですわね・・・まさかその様な事が・・・」
驚く2人とは対照にレイナが冷静に言葉を放つ。
「バカね!龍徳さんが言ったでしょう? 強き心を持ち続けられたらって! 要は、一瞬でも自分を疑ったり相手に恐怖すれば効果が無くなるって事だと思うわよ? ですよね~龍徳さん♪」
っと龍徳に目を向けると
「フッ・・・流石はレイナ・・・正解だ♪」
「イエ~イ♪ 部長に褒められたぁ~♪」
相変わらずとっさの場合は龍徳の事を部長と呼んでしまうが、褒められると嬉しくて仕方がない様子。
「今レイナ君が言った通りだな・・・恐怖とは自分の心の弱さが作りだす幻影だ。生命力と魔力は直結しているからこそ強き心を持てた場合のみ発動するパッシブスキルの様なものだと思った方が良いだろうな。」
「フム・・・なるほど・・・」
「パパァ~♪龍聖君強いから平気かな~?」
「大丈夫だよぉ~♪ 龍聖君はいつでもパパが付いているからねぇ~♪」
「あい♪」
『部長のあの姿好きだなぁ~♪ いつもクールな部長が龍聖君にはメロメロなんだもん♪ 可愛い~♪』
『クスクス♪ 龍徳様は本当に龍聖君の事が好きなんですね♪ ちょっと羨ましいです・・・』
っと女性陣は、龍徳の姿に思うところがあるようだ。
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