小さな小さな 大冒険!133
その為、ナツが疲弊し怪我を負う度に使用されたパーフェクトヒールの魔力が補填され続ける。
ナツ次第でもあるが、ただでさえ莫大な魔力を消費するパーフェクトヒールを24時間使い続けるのだから想像を絶する魔力が必要な事は言うまでもない。
「では行くぞ!!」
「はい!」
っとナツの返事と共に大量の魔力が注がれた。
「あぅ・・・うそ・・・いやぁぁぁ~!!」
一瞬で身体中を駆け巡る魔力がナツの全てを支配していく。
少しの刺激さえも通常の数百倍となったナツは見悶える自分の動きでさえ敏感に感じてしまい一瞬で昇天してしまうが、続けざまに注がれる魔力が意識を失う事を許さない。
「あぁぁぁぁ~~!!!」
発狂とも喘ぎ声とも取れる様な声が響き渡るが龍徳は手を止める事はない。
毒も使い方によっては薬となる。
逆を返せば薬は使い方によって毒なのだ。
ナツは、まだ気が付いていないが、身体の血管が浮き上がってはヒールで癒されていく。
その為、快楽と激痛がナツを襲っている事は容易に想像がつく。
『気持ち良い・・・ダメ!・・・あぅ・・・か・身体が・・・バラバラになりそう・・・カハッ・・・はぁはぁはぁ・・・楽になった・・・あぅ・・・気持ち良い・・・ヤダ・・・また来る・・・グッ・・・痛い・・・痛い・・・クハッ・・・』
絶え間なく襲う苦痛をパーフェクトヒールがたちまちに直してしまう。
数時間後、龍徳が噛みしめている唇から血が流れているが、それさえも一瞬で修復されていた。
苦悶に歪むナツの姿は衣服が開けたせいで、肌が裂けて血を噴き出しては一瞬で回復している事が分かる。
場合によっては爪が剥がれ肉が裂けるが、たちまちに治された。
その姿が目に入る龍徳は、申し訳なさからなのか黙って唇を噛みしめ続けたのだ。
『魔力を抑え込む・・・ダメだ・・・気持ち良すぎる・・・』
「あぁぁぁぁ~~!!!」」
ビクンと痙攣させては、苦悶の表情を浮かべ身体から様々な体液が布団を湿らせていく。
「ま・魔力を・・・グッ・・・い・痛い・・・ほ・骨が・・・ギャァァァ~!!」
実際にナツの骨がグギャっと鈍い音を立てて砕ける音が聞こえるが、たちまちに回復していた。
そして、何とか暴れ狂う龍徳の魔力を抑え込もうとナツが検討する事8時間が経過した。
『私の身体がおかしくなっちゃったのかな・・・感覚が敏感になり過ぎて・・・』
未だ、喘ぎ声とも発狂とも取れる声を響かせているナツだが、頭の中では徐々に冷静さを取り戻していた。
『痛みも気持ち良い・・・』
っと危ない世界に入りそうだが、そこである事に気が付いた。
『あれ・・・痛みが・・・少し和らいだの?・・・』
そう思って意識を取り戻し閉じていた目を見開くと龍徳の手を自分の恥部に押し付けている卑猥な自分の姿が目に入り快楽で我を忘れてしまう。
『なななな・・・何て破廉恥な事を私はしているの!! あれ・・・これって・・・私の人格が分列しているって事かしら・・・』
そう思って意識を外に向けると気が狂ったように声を上げている。
それを聞いて脳内のナツの顔が赤く染まって行く。
『馬鹿な事を考えてないで・・・龍徳様の魔力を抑え込まないと!! でも・・・この状態のお陰で、魔力の流れが良く分かる!!』
すると現実のナツの身体から魔法によるオーラが溢れ出した。
『よし!俺の魔力にやっと抗い始めた!!』
未だに声を出し続けて見悶えているが、その兆候は龍徳の予想していた通りのものであった。
『私の魔力で・・・これを押さえつける・・・』
自分の身体中を駆け巡る龍徳の魔力を感じて自分の魔力で追いかける様なイメージ。
『ダメだ・・・捕まえきれない・・・』
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