小さな小さな 大冒険!122
「有難う♪ じゃ~早速行こうか♪」
「あい♪」
「レイナ君も行くぞ♪」
「はい♪」
呆気にとられたナツとソーマが固まってしまいゲートに入って来ない事が分かり中からヒョコっと顔を出した龍徳が2人に声を掛けた。
「お~い!来ないのか?」
「あっ・・・は・はい・・・」
「おっ・・・おお・・・」
っとオドオドしながらゲートへと足を踏み入れると一瞬で修練上の場所に転移していたのだった。
「巨大な巨人族の世界で・・・この距離を転移できるとは・・・信じられない・・・」
「龍徳の子供だから凄まじい事は知っておったが・・・まさか・・・これ程とは思わなかったぞ・・・」
「レイナ君には後で説明するから悪いが龍聖を頼めるかい?」
「ええ♪ もちろん喜んで♪」
っと龍聖にレイナが声を掛けると2人で海に向かって走って行った。
「さて・・・小人に戻ってから教えてやるか・・・」
そう言って小人化の魔道具に魔力を注いで小さくなるのを見てソーマも同じサイズになったのだった。
ナツは万が一に備えて巨大化したままで、何かあれば全力で自分の身を護る様に龍徳から言われていたので、自分の周囲に多重結界を張って事の成り行きを見守る事にしたのだった。
「ソーマ・・・最初から全力で来い!」
「グルル・・・今の吾の力を見せてくれるわ!!ヌォォォ~!!!」
っと魔力が膨れ上がり本来の姿であるドラゴンへと変貌する。
「ほう・・・多少は強くなったようだな・・・」
「グルル・・・多少ではない! 大きさからも分かる様に3倍以上は強くなったのだ!!」
ここでソーマが言いたい事を伝えると1年前であれば40メートル程の大きさだった姿も現在は60メートルもの大きさになっている・・・と言う事は単純にサイズが1.5倍になったと言う事だけではなく、それだけの魔力と力が戻った事を意味している。
言いかえれば、全てが1.5倍の大きさになると言う事は単純計算で1.5の3条の力が身に付いたと言う事なのだ。要するに以前の3.375倍以上の強さが身に付いたと龍徳に言いたかったのである。
「フッ・・・今のお前の強さがどれ程か・・・教えてやるよ!!」
「望むところよ!! 喰らえ!! ドラゴンブレス!!」
っといきなり最大の威力で龍徳に向けてブレスを吐き出した。
「なっ!」
それを見ていたナツが目を見開いて口元を抑えた。
そのソーマが放ったドラゴンブレスを近距離で放たれ龍徳を飲み込んで反対側の崖に直撃し爆発を引き起こす。
「どうだ!グロロロロ♪」
満足そうな笑顔で言い放つソーマにナツが後ろで「どうだじゃありません!!」っとツッコミを入れていた。
龍徳であれば死にはしないものの大ダメージは与えたはずと思っていたソーマだったが
「おい・・・本気で来いと言ったはずだがな?」
っと白煙の中から龍徳の声が響き渡った。
「なっ・・・なんだと・・・」
白煙が割れ、龍徳の姿が現れるとダメージどころか傷一つない姿であった。
「ソーマ!お前の真の姿は龍人だろうが!」
「クッ・・・良いだろう・・・では・・・吾の真の姿で、思い上がったお主を叩きのめしてくれる!! ガァァァ~!!!」
ドラゴンの姿が小さくなっていき人型へと姿を変えると身の丈2メートル程の龍人となったソーマの姿があった。
「やっぱり・・・そんなものだったか・・・」
ボソッと呟いた龍徳の言葉にソーマが激高する。
こちらも良ければ読んでくださいね♪
■「そこにいる君に逢いたくて。」を新しくアップ致しましたので、宜しければご一読ください。
毎週水曜日と土曜日の朝7時に更新いたします
https://ncode.syosetu.com/n0341hc/
■「勇者撲滅! 2度目の人生はハッピーエンドで!」もアップしていますので宜しければご一読ください
https://ncode.syosetu.com/n6920gm/
火曜日と金曜日の朝7時に更新します。11月分まで予約してあります。




