小さな小さな 大冒険!118
思いのほか人気があった小説に驚き続編を開始させて頂きます。
当初は12月頃に続編を発表しようと思っていたのですが、少しでもご愛読いただいている皆様の事を考え、文字数は少ないですが、毎日更新する事に致しました。
どうぞ、引き続きご愛読いただきます様、宜しくお願い致します。
小人にとっては160㎞四方の広さの死の大地も実際には4㎞四方の広さなのだ。
そうなると東の結界から3分と経たず走破されてしまう。
そして、ソーマが死の大地の中央付近を飛翔した時だった。
先頭の魔物が死の大地の斜面に差し掛かった時に突如大爆発が起こった。
「ぬお!・・・これはハーレル嬢ちゃんの魔法か? これ程の魔法が使えるとは思わなかった・・・」
っと一瞬、動きが止まってしまう自分に気が付き慌ててナツの気配がある場所へと飛翔する。
「やはり昆虫系の魔物との戦が始まっておるな・・・」
下では、デビルズスパイダーを始め複数の昆虫系の魔物に向けて魔法を放つレインベールの兵士たちの姿があった。
そして、気配察知を張り巡らせていたナツが声を上げる。
「この反応はソーマ様!」
「ソーマさんが戻って来たの? ヘヘ・・・無理した甲斐があったね・・・」
へばって横たわっていたハルが上半身を起こしてナツに話しかける。
「そうですわね!戦いはこれからです!」
っとここで、ソーマが降り立って変身を解く。
「はぁはぁはぁ・・・」
流石のソーマも疲れの色が見える。
「ソーマ様・・・何か分かりましたか?」
「ああ・・・予想以上の大軍の存在と・・・シャレにならない化け物がいるようだ・・・」
「「・・・・・」」
ソーマをもってしてシャレにならないと言わしめる化け物。
それを聞いたナツとハルが言葉を失ってしまう。
「グルル・・・ハッキリ言うぞ・・・今すぐ撤退しなければ全滅は免れない。」
「そこまで・・・」
龍徳が認めたソーマの言葉にナツの行動は早かった。
拡声魔法で全軍に指示を出す。
「これより全軍撤退!! 繰り返す!敵の戦力は我々の想像を上回る!全軍撤退してレイベールから退避せよ!!」
最初の段階で、撤退の可能性も視野に入れていたナツは中隊長以上の兵士たちに撤退した場合の動きを既に伝えていたのだ。
ナツからの号令に一瞬驚きを隠せなかった兵士たちも中隊長や部隊長からの指示を受け戦闘を続けながらも後退を始めた。
「ふむ・・・今さら撤退されたら面倒ですね・・・」
「では、私が行きましょう。」
っとロンベルクが声を上げるが・・・
「ここは、ジュガンとガビルに行かせましょう。行けるな!」
「「ハッ!!」」
「では行け!! そして、レインベールの奴らに恐怖を与えるのだ!!」
「「必ずや!」」
「では、貴様らにはこの魔物を与える!」
「姫さん!急げ!!」
「お待ちください!最後に・・・魔力最大開放!!」
「ウォッ・・・」
ナツが魔力を高め爆発する様なオーラが周囲を揺らす。
「ダウンバースト・・・アブソリュート・・・ゼロ!!」
上空に暗黒の雲が積みあがると中心に空間が開かれると同時に凄まじい勢いで空気が落ちてきた。
「グルル・・・ナターシャ姫も凄まじな・・・」
大地に叩き付けられた風が周囲を一瞬にして氷の世界へと誘っていく。
ピキピキピキっと広範囲に渡って全ての魔物を氷の彫像へと変えていった。
流石の巨大な魔物であっても身動きが取れず氷に命を奪われていく。
「はぁはぁはぁ・・・流石に・・・一発が限界ですね・・・」
「十分だ! 急ぐぞ! 吾に乗れ!」
そう言ってナツとハルに声を掛けた時だった。
甲高い鳴き声が上空から響き渡り3人が上を見上げた。
「クッ・・・あれは・・・デビルズイーグル!」
「あんな魔物まで・・・」
翼開長100メートルはあろうかと言う巨大な鷹の魔物が2体。
ナツ達を逃すまいと上空を旋回していた。
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