人生って何が起こるか分からない
筆者の神龍です♪
一つの小説を書いている間に他の小説を書きたくなってしまったので、新しくアップさせて頂きました。
もし面白かったら読んでくださいね♪
毎週月曜日と木曜日の朝7時に更新します。
人生なんて次の瞬間に何が起こるか分かったもんじゃない・・・
逆に何が起こっても不思議ではないとも言えるな・・・。
そんな風に考え生きてきた俺だけど・・・。
自分の人生にこの様な不可思議な事が起ころうとは思いもしなかった・・・。
ある日の夜の事・・・
「ふぁぁぁ~っ・・・今何時だ?・・・もう2時か・・・そろそろ眠るかな・・・・」
この時間が俺の唯一の自由時間だった。
何故かと言うと・・・
保育園の子供を20時ギリギリに迎えに行ってから、ご飯を用意し、食べ終えると食器を台所に出しつつ洗濯機を回し、ちょうど沸き上がったお風呂に子供と一緒に入り、子供の身体と頭と歯を丁寧に洗うと急いで自分の風呂を終わらす。
自分の身体も拭かないまま子供の身体を拭いた後、服を着替えさせてから風を引かない様に、髪を乾かしてあげる。
そして風呂上がりの水分補給を取らせている間に漸く自分の冷えた身体を拭き始める。
子供がリビングで寛いでいる間に今度は連絡帳や手紙の確認!
明日の準備を一緒に終わらせた後、愛しい我が子と小一時間程、一緒に遊ぶ。
中々寝ない子供を寝かしつけた後に食器を洗い拭いてから食器棚に戻す。
洗濯が終わっているので、それから干し始める。
前日の洗濯物をたたんで、必要なものにだけアイロンをかけタンスに戻してから部屋の片づけを始める。
明日のごみの準備を終えるとお弁当用のご飯を炊いて時計を見ると日が変わっている。
嫁が子供を産んで亡くなってからは、そんな毎日が続いているが物凄く充実している。
横で眠っている我が子の横顔を見ながら
「う~む・・・それにしても・・・可愛いな~♪」
まだ小さな子供の頭を撫でた後、オデコにお休みのキスをした。
枕元の灯りを消すと暗闇に反応する別の照明が薄っすらと辺りを染めていた。
「龍聖おやすみ~♪」
愛する息子に言葉を掛けると俺は眠りについた・・・。
それから薄れ行く意識の中、何分経った頃だろうか・・・
ズズズ・・・ズズ・・・ガタッ! ゴトン!
ベッドの横に置いてある移動棚に置いてある“何か”が倒れたようだ・・・
「むにゃむにゃ・・・な~に~?」
静まり返った薄明かりの中、そこそこ大きな音で子供が目を覚ました。
「ん~? 多分何かが落ちただけだよ・・・大丈夫だから寝なさい・・・」
ただ寝惚けているだけの子供の言葉に反射的に答えている。
この子供の声により薄れて行っていた意識が少しだけ戻ってしまった。
(平らな棚なのに・・・何が落ちたんだ・・・?)
薄っすらと目を開けて薄明かりの中、棚を見るが落ちた物が何なのかは、分からなかった。
しかし、すぐに睡魔が襲ってきたので、半開きの目で棚を見つめていた目が徐々に閉じていく。
その時・・・
(・・・・・?)
ほぼとじ掛けていた目に小さい影が動いている様に見えた。
(・・・・・眠い・・・俺の・・・まつ毛・・・だな・・・。)
一瞬、何かが動いていると思ったが、目を微かに開いていたので、自分のまつ毛がそういう風に見えたのだと思い込んでいた。
すると・・・
ズズズ カサカサ・・・ ズズズ
先程も聞こえた気がする何かが動く音が微かに耳に届いた。
落ちかける意識をギリギリ繋ぎボォ~っと棚を見つめると
(・・・・・? なんだ・・・・ゴキブリ・・・か?)
見間違えではなく4cm位の大きさの影がやはり息を潜めるようにゆっくりとゆっくりと動いていた。
さすがに寝起きにゴキブリと戦う事が出来ると思わなかったので、ベッドに横になりながら自分の意識をハッキリさせていく。
(やっぱり・・・動いているな・・・見間違えじゃなさそうだ・・・。)
薄明かりがあるとは言え、逃げられたら安心して眠れない・・・そう考えてベッドの下にある蠅叩きをそろ~っと手に取った。
(ジッとしていろよ~・・・飛ぶなよ~・・・怖いから・・・)
ゆっくりとベッドから這い出ると棚に物音を立てない様に近づいた。
(勝負は・・・一瞬だ・・・)
逃がしたら・・・大変な事になる・・・。少なくとも勝負に勝つまでは眠れそうもない。
ヘタしたら勝負には勝てても寝れなくなってしまうかも・・・。
そろ~っと蠅叩きを持った腕を上げていき
(動くなよ~、動くなよ~・・・・・今だ!)
ピシャッ!と音を立てて見事に黒い影が微かにピクピク動いていた。
(ヨシッ!)
俺は心の中でガッツポーズをとった。
照明をつけてティッシュを探そうとベッドに戻ろうとした時だった。
カサカサッ!
(ま・まさか・・・・・もう一匹いるだと・・・!?)
しかも、その影はピクピクしている影を助けようとしている様に見えた。
(な・・・なんだと・・・? ゴキブリがゴキブリを助けるだと・・・?)
ユックリだが徐々に動き出す影。
(くっ! もう一度だ!)
そして、俺は持っている蠅叩きをそろ~っと持ち上げると影がビクッ!と動いたような気がした。
(や・・・やばい・・・・気付かれたか?・・・えぇ~い!逃してたまるか~!)
ピシャンっと音を立てて逃げようとする影の半分に直撃し動きを封じる事に成功した。
「フッフッフ♪ やったぞ・・・ティッシュ・・・は・・・っと、その前に照明だ!」
部屋全体の照明では明るすぎて子供が起きてしまうと思い枕元の間接照明のスイッチを入れた。
ディッシュを何枚も手に取ると先程の影を掴むため棚の方に目を向ける。
「ん~・・・見たくはないが・・・仕方がない・・・。」
目標物を一瞬捉えると一気にティッシュで握りつぶそうとした・・・
その時
「殺さないで!」
絹がすれるような微かな声が聞こえた気がした。
「お願い! 殺さないで!」
今にも握り潰そうとした瞬間!今度はハッキリと声が聞こえた気がした。
「へっ? な・・・なんだ・・・? どこから・・・まさかね・・・。」
もう一匹のゴキブリの方に何となく首を向けると・・・
「・・・こ・殺さないで~!!」
「マジか・・・? マジでか?・・・あっ!あぁぁ~!夢だな♪」
そもそも、寝ようとしていたのだ・・・
(夢か~・・・夢でゴキブリって・・・最悪だな・・・えぇ~い!目覚めろ!俺!)
夢だと分かれば自分の意識で目を覚ます事が出来る体質の俺は、夢を仕切り直そうと目を覚まそうといつもの行動をとり始めた・
「・・・あれ?・・・おかしい・・・目が覚めない・・・なんで?」
その時、手に握っていたゴキブリがピクピク動き出した。
「うぉっ! まだ、生きているのか? き・気持ち悪っ!」
俺は思い出したかのように握りつぶそうとしたら、またしても先程の声が耳に届いた
「お願いします・・・殺さないで~~!」
半分しか見えなかった黒っぽい影がヨタヨタと這い蹲りながら動き出した。
そして、俺は息を飲んだ。
(こ・このゴキブリ・・・服着てやがる・・・・。んん?・・・なんだ・・・? ゴキブリじゃ・・・ない?)
「うわっ! な・何だ!」
おっかなびっくり近くで眺めると
「マジで・・・・・こ・・・小人っ?」
一発で目が覚めた。
そろ~っと指で洋服らしきものを摘まみ持ち上げ手の上に乗せた。
「夢じゃ・・・ないんだよな・・・は・初めて見た・・・。!?って事は・・・俺の手に持っているのは?」
恐る恐るティッシュの中にあるモノを除くと同じ様な服装に身を包んだ小人だった。
「頭が痛くなってきた・・・。どう言う事? ドッキリ・・・? な訳ないな・・・ど・どうしたら・・・良いんだ?」
ピクピク痙攣している小人をそろ~っと棚の上に降ろし、もう一体の小人を隣に置いた。
「ア・・・お父さん! 大丈夫? 死なないで・・・お願い・・・。」
(うっ! 気まずい・・・俺のせいか?)
けど・・・・仕方がないじゃないか~! まさか・・・小人が本当にいるとは思わないんだから!
「お父さん! 分かる? ハルだよ! お父さん! 返事をしてよ~」
(グヌヌヌヌ~ 俺か? 俺が・・・悪いんだよな・・・?)
「ご・ごめんよ?・・・悪気はなかったんだけど・・・何かする事があれば教えてくれないか? た・助けられるんだったら・・・協力するから・・・。」
流石に気まずかったので、恐る恐る足を痛めているであろう小人に声を掛けた。
「いつも・・・いつも・・・貴方方が私達の事を殺そうとするのよ! どうして直ぐ殺そうとするのよ~!!」
「ご・ごめん・・・。そんなつもりじゃなかったんだが・・・助けたいから何か用意する物があれば教えてくれないか?」
小さ過ぎて見えないが、大粒の涙を流して俺を睨んでいる様に見えた。
「ヒック・・・だったら・・・痛み止めを細かく砕いたものと添え木になるような板と包帯・・・それと、暖かい牛乳とパンを一切れ頂けないでしょうか?」
それを聞いた俺は、2人を綺麗なタオルの上に乗せて1階のリビングに降りると持っていた痛み止めの錠剤を細かく磨り潰し、添え木の代わりに爪楊枝を切って渡し、包帯を挟みで細長く切ってから牛乳とパンを渡したのだった。
「こ・・・こんなにはいらないわよ?・・・でも・・・ありがとう・・・。」
出来るだけ小さくしたつもりだったがそれでも大き過ぎたようだ。
「出来れば、私も足を怪我しているので、手伝って貰えないですか?」
「わ・分かった・・・どうすれば良いんだ?」
「父の足を持ち上げて貰えないでしょうか?」
「わ・分かった・・・ンググゥ・・・小さっ! ちょっと待ってね・・・ピンセットで・・・これでどうかな?」
最初は指でつまもうとしたが、小さ過ぎて摘まむ事が出来なかったので、ピンセットを足元に差し込むとゆっくりと持ち上げてあげた。
「ありがとう・・・それと・・・」
「何だい? 何でも言って!」
「言い辛いんですが・・・貴方にとっては普通の呼吸なんでしょうけど・・・その~・・・風が凄くって・・・」
どうやら俺の鼻息が彼女達にとっては、風速10mに感じる位の風のようだ。
「ご・ごめんね・・・これで大丈夫かな?」
マスクを着用して声を掛けた。
「ありがとう・・・助かります・・・。」
それから、一生懸命治療をする小人の手伝いをして、一通りの治療が終わった。
「頂いた薬・・・凄い効き目ね! 痛みが・・・消えてしまったわ!? お父さん! 聞こえる? 私よ!ハルよ!」
「うぅぅぅ・・・ハ・ハル・・・」
「おっ・お父さん! 気が付いたの! 痛みはどう?」
心配そうに見つめるハルが、父親に近づいて持っていた手拭いで、オデコを拭いているようだ。
「グググゥ・・・取り敢えずは・・・グッ! だ・だめだな・・・動けそうもない・・・ハル・・・お前は大丈夫なのか?」
「私もケガをしたけど・・・もう大丈夫よ!」
立ち上がってクルっと一回転して見せるハル
「良かった・・・それにしても・・・良く助かったな・・・兎に角、お前だけでも無事で良かった・・・。お父さんは動けそうもないからお前だけでも先に家に戻るんだ・・・。」
2人の会話を見下ろす様に聞いていたが、俺がやってしまった事なので、どうにも気まずかった・・・。
「お父さんを置いて家に戻るなんて出来る訳ないでしょう? それと・・・」
「大丈夫だ! こう見えてもお父さんはしぶといんだぞ! 必ず後で家に戻るからお嬢・・・ナツにも心配するなと伝えてくれないか?」
「いやよ!そんな事を聞いたらお母さんだって心配するもの! それに・・・私達が助かったのもこの巨人さんのおかげなのよね・・・。」
ハルがチラッと俺の方を見上げた。
「何の事だ? 巨人がどこにいるんだ?」
ハルのお父さんが上を見上げるが、白い布地しか目に入らなかったようだ。
「えぇっと・・・もしかして・・・・・お父さん見えないの?」
「何がだ? 別に目は見えているぞ?」
「巨人さん? 声を出しても大丈夫だよ?」
小首を傾げながら俺を見つめた。
「この度は、俺の勘違いで怪我をさせてしまい申し訳ありませんでした。 俺に出来る事があるなら出来るだけ手伝うから何でも言ってくれないか?」
「うおっ!天井が動いたぞ?・・・んん?」
何かが見えたのか・・・のけ反るようにう上を見つめると俺と目が合った。
「ぎゃぁぁぁ~!! きょ・巨人が・・・・・」
メチャクチャ驚いた後、ガクッと首が傾き意識を失ってしまった。
「きゃぁぁぁ~ お・お父さん! シッカリしてよ! お父さん!ってば~!」
父親を心配し声を掛け続ける事、1分後・・・
「はっ!・・・こ・ここは・・・? ハ・ハルか・・・? 無事だったんだな!?」
「何言っているのよ? 無事に決まっているでしょう?」
「無事に決まっているって・・・お前も見ただろう!お父さんたちの頭上に巨人がいただろうが!」
「こんな風に?」
指を俺に向けながらハルが俺を見つめた。
「そうだ!さっきもこんな風に巨大な目で俺の事を見ていたんだ・・・・・見て・・・ぎゃぁぁぁ~!!」
またしても気を失いそうだったのでハルが、父親の両頬を抑えて話しかけた。
「もう~!お父さんシッカリしてよ! 確かに驚くかもしれないけど、この巨人さんは私達の事を助けてくれたんだよ?」
ハルの言葉を疑うようにビクビクしながら俺の事をマジマジと見つめていた。
「あの~巨人さん?」
「どうしたの?」
「助けて貰って有難うございました。 どうやら父も大丈夫そうです。」
「いや、それは俺が悪かったんだから当然の事をしたまでだよ・・・。」
「それと・・・お名前を教えてくれないかなぁ~? 私は、ハルって言います。 巨人さんは何てお名前なんですか?」
「俺の名前は、“龍徳”。“神谷 龍徳”だ。」
「龍徳 ・・・ンフフフ♪ 強そうなお名前だね♪ ・・・ほら~! お父さんも!自己紹介しないとダメでしょう?」
ハルに促され恐る恐る口を開いた。
こちらも良ければ呼んでくださいね♪
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