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異世界黒猫OL奇譚  作者: ステラテス
1/1

1歩 私という日常

お初のステラです。


小説家になろう第1作目ついに手をつけてしまいました……。これからどうなる事やら……。右も左も分からぬ新参者(しんざんしゃ)ですが、張り切って更新しますのでどうぞ応援(よろ)しくお願い(いた)します。


誰だって、1度は非凡を夢見るものだ。


しかしそれは子どものうちに大抵終わるもので、大人になるにつれ、現実という荒波に揉まれる内に忘れ去られていくものである


って言ってる私も、昔はそんな夢を見ていた1人だったんだけどね


子供の頃からアンティークの現実から切り取ったような、幻想的な古めかしさに興味を示し、よくその価格的にもお高い照明を両親にねだっていた。


小学校低学年の歳である。


落ち着いた暗い雰囲気の中で幻想的に彩られた 棚や スタンド照明、 テーブル


挙げたらキリがないけど、私にとって、一番のお気に入りは ステンドグラスのはまった テーブルランプだった


怒られた後で値段を見て度肝を抜き渋々諦めたけどもね?いやああれはキャパシティオーバーしたせいで、一瞬意識を失いかけたのがいい思い出だ。


庶民の私にステンドグラス はお高いのだった。


なぜ買おうかと思ったのかと思い返すと、きっとステンドグラスのキラキラに惹かれたに違いない。


アンティークショップで閃いた設定を子供ながらに書き起こし、幻想的な物語を作った。所謂ファンタジー物語だ。


そして、そのファンタジー小説の出来が良いと、いいなー、この世界に行ってみたいなー なんて口癖のように呟いていたような気が……


……いまは立派な大人なので、もうそんな世迷言は諦めたけれど……


変わらない日々を過ごしてつまらなく生きていくそんな人生。特に思い入れたコレといった趣味もなくて、多趣味に生きて。そんなふうに生きていつかは老いていくと思っていたんだ。










履きなれたヒールを踏み鳴らし私は歩きなれた家路を歩く。


仕事場のビル群を出て、住宅街へ踏み込んだ。

足取りはとても重く、気の所為か背中も丸まっている気も……、いやこれ以上考えるのは止めよう


実は今日、とても嫌なことがあったのだ。


あまりにも突拍子も無いもので、考えもつかなくて、自分でも信じられないことだけれども


本日、私は訳も分からないうちに、あれよあれよと 会社をクビになった……何故だ……。


今日は少し体調が(すぐ)れなくて、会社に連絡を入れてから、昼からの出勤許可を貰い、時刻通りオフィスに入ったのだが。


「おはようございまー…………あれ?」


如何せん(いかんせん) 何かがおかしい。


いや、その正体は明白であったのだけれど。


「井中先輩、他の社員は……?」


そして、私の デスク上 に置かれているはずの 書類 は見当たらず、 代わりに 大きなダンボールがポツリと1つ。


(いやいや、嘘よ。)


予想はしていたが、中を覗いて私は絶句をする事になった。


「……私の私物……」


そう、仕事に使うはずのそれ等は綺麗にダンボールに寂しいくらい無造作にバラりと放り込まれていたのだ。


「は……」


自慢ではないが、そこそこ上司にも目を置かれていたし、なんら注意されるような問題行動は起こしていなかったはずだ。…だよね?


「井中先輩……、いえ部長……。」


とにかく 目の前で起きている 意味のわからない現状に目眩がした私だったが、そこに現状の分かりそうな人を視界に見つけ、あまりの死活問題にふらついた足を踏み出し近づいた。


「これ……、何が起こってるんですか……?」


先程にも話した、目をかけてくれた上司だった。

そして私に対して、決定権をもつ権力者の一人でもある。会社の方針で、並大抵のことでない限り、本人の意思を尊重する為、絶対に当日解雇なんて有り得ないのだ。


私を見つけるなり、目を逸らした彼

けれど、決して逃がしてなるものか。当事者にもお聞かせ願いたい。


「すまない……本当にすまない…!!」


「謝らないでください。私は理由が聞きたいんです、井中さん。」


はじめは謝罪を繰り返すばかりで少しイライラする回答ばかり。


少し出たとしても

経営が滞って、難航して、デフレを起こして……とあれよこれよと変わる代わる。


この上司はろくにマシな言い訳も話せないのだろうか?

この数年で初めてこの人に殺気を覚えた瞬間だった。


「違います……っ!! 私が聞きたいのはそういう事じゃないんですってば!!! 」


あまりの長ったらしさに心が荒んできていた。

意外にも荒らげた声が私の口から飛び出た。


しかしそうなのだ。私が聞きたいのは、どうして本社はこの会社(みうち)の危機に目も止めずそのまま倒産に追い込んだのか。


考えても仕方ない。答えを持っているであろう人間をこれでもかという程に ギッ!! と睨んだ


そして何度目かで聞き出した答えはこれだった。



ココ最近で社員は頑張っているものの、売上げがのびない。人員に対する給料すら厳しくなってきていた。さあどうしよう、と。そこで本社が考えた人外非道な提案は、抜きん出て秀でている社員を選び調整すること。


しかし、思ったより解雇する人数が足りなかった為、ふるいにかけ、その条件から漏れたものから一定数振り落とすというもの。


その中から幸運者を選ぶつもりであったのだ。


5つある内のうちの部署を除いた1人ずつはもう既に決定されたらしい。しかしその人選は最悪なものだった。


うちの部署からは1名、本当ならば私が選ばれていたことも聞かされた。しかし、そこで危機を感じた権力を持った人間が1人。



この目の前にいるこの阿呆な上司だそうだ。


実は、部署のリーダーという肩書きを使えるこの人。それを利用して上に掛け合ったらしい。


「自分は部署の事をよく知っている。自分を残してくれ」と。


幸い、ほか部署からはリーダーの肩書きを持った信頼における人物など一人もいなくて。


まあいいだろうと、判を押したのだ。


そして見事、私は蹴落とされたのだ。

完璧なる食い扶持減らしだ。汚い大人の事情だ。


そんなちっぽけな保身に私の社会人生は摘み取られたのだ。許せるはずがないのである。


人などいなかったかのように誰のデスク上にも何も置かれていなかったのも、きっと皆先に解雇通達を受けていたのだろう。


安定した仕事を失った今、収入を失い、お世話になった上司にも裏切られ。メンタルプレパラートカバーガラスな疲れ果てた私。


東京にいる事すら億劫になり、祖母から譲り受けた田舎の土地で暮らすことを決意したのだった。






まさかそれが自分の人生すら変える事になるとはこの時の私は、微塵も 考えつきもしなかった。

この物語、私の実際に見た夢を描いたものでして、あまりにも面白い内容だったので、自分勝手書き足した結果、出来上がった小説なのです。


この後、色々と要素を盛っていこうと思うのでしばしお付き合い願えれば幸いです。


非力ながら面白い話が作れるように頑張っていきます……( ´ᾥ` )

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