ふたりのあしあと
***武 頼庵(藤谷 K介)さまご主催の『街中に降る幻想の雪企画』に参加させていただきます。2023年の冬。文中の夫が他界して3年過ぎてしまいました。
思い出のあしあとならば夏の海
自重に軋み光る濡れ砂
波眺め迎えに行くと言った背に
18年が過ぎ去っている
手さぐりで必死に始めた生活は
あの脈動を刻み続けて
幸せのあしあとならばどか雪の
時差出勤の戸口前
ぴったり君のあしあと踏んで
きらめく雪はほんわかなまま
バス電車公共機関が止まったら
戻って二人で遊んでしまお
雪だるまなら特大に雪うさぎなら限りなく
毎年のふたりあしあと重ねつつ
これからもまた続けていこう
君の背中と足音追って