表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/32

9

ベルがやってきてから1週間が過ぎた。


初めは警戒していたタリスもすっかりベルの味方となっている。


今では、あまり後宮にやってこないウィルバードに対して小言を言うくらいだ。


そんなタリスの変化に、さすがのウィルバードも苦笑を隠せない。


「ベル姫がやってくる前はタリスも警戒していたであろう。まだ結婚はしていないのだし、仕事が忙しいのだ。片付いたら顔を出すからそう心配するな。」


「何をおっしゃいます。初めて故郷を離れ、供もおらずお一人で過ごされるベル姫様はどれほど心細い思いをしていらっしゃるか。それを支えるのは夫となる陛下の役割では?お仕事も大切ですが、今はもっと大事なことがあるはずです。」


「分かった。今日は夕食を共に取ることにする。ちょうど姫の歓迎の宴についても話さねばと思っていたところだ。」


「分かりました。ベル様にお伝えいたします。必ずご出席を。」


タリスはウィルバードのもと乳母であり、幼い頃の教育係だった。最近では女官長としてウィルバードの命にしたがうばかりだったため、小言を言われたのはずいぶん久しぶりのことだった。少しの懐かしさを覚えながら、いつも通り仕事を再開した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ