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ベルを案内しながら、タラサはとても驚いていた。大国の姫君なのだからたくさんの供をつれてくるかと思っていたが、何と単身でやってくるとは。しかも腰は低く疲れも見せない。


「こちらがベル様のお部屋となります。」


中にはいると居間にはミニキッチンが準備され、奥の寝室にはキラキラとした光が差し込んでいる。


「私のためにお部屋を準備してくださりありがとうございます。大変だったでしょう?」


「そのようはご心配はいりません。少しお伺いしてもよろしいでしょうか?」


「何かしら?」


「このキッチンはどのようにお使いになるのでしょう?」


「もちろん私が使うのよ。私、お料理を作るのが趣味なの。」


「ドレスの用意は不要とのことでしたが。」


「あぁ。私はこのとおり太っているでしょ。だから、準備していただいても着られないと申し訳ないもの。」


クスクスと笑うベルを見て、タリスは考えを改めさせられていた。


キッチンや服を断ったのは毒を混入させれらるのを警戒してのことかと思っていたのだが、そのような警戒は露ほども見られない。


「さすがに疲れちゃったわ。少し休んでもいいかしら。」


タリスはお辞儀をして、静かに部屋を去った。

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