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「ここがタリス王国ね。フランク王国よりずっと寒いわ。街の規模も小さいわね。ただ、自然は美しい。こんなに深い緑色の森があるなんて。。」


ベルは馬車から見える景色に驚いていた。フランク王国を出発して10日。ひたすら馬車に揺られる日々に、やはり疲れが見える。


タリス王国はフランク王国の3分の1程度の領土で、経済的にも文化的にもまだまだ水準が低かった。夏でも涼しく、冬は雪に覆われる。異国にやってきたということを、ベルは肌で感じていた。


やっと見えてきたタリス城。雪をしのぐためか急角度の屋根の黒い城。ここがこれからのベルの家となるのだ。

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