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第二章五十二話 「共闘」




「アークゼウスが一日分の調査してもらって、それが終わった後に俺が流す……ってのは?」

「それは時間帯が問題だな。一日分の調査を終えたとき直後か、それとも少しだけ時間を空けるか。……早朝や深夜は人が少ない故、あまり実行しない方が良いだろう」

「じゃあ少しだけ難しいな」

「そうであるな」


 開始から六分経過。


「つぅか、気に食わねえってのは、どんな感じの感覚で選ぶんだよ?」

「確かにそうだな……食事の仕方が汚い、寝相が悪い、などと言う感じか?」

「正味、それじゃあんま悪ぃ噂って感じはしねえけど」

「……ならば、法律基準ならどうだ?」

「法律基準?」

「この国にはさまざまな条約があるであろう。基礎となる条約としては二十個ほどしか存在していない故に難しいかもしれぬが、そこは上手くこじつければ良かろう」

「ってーと?」

「例えば、第二条には、料理店及び商店街などで出された食事は必ず完食すること、というものがある。国王がこの城で出された食事を完食しないとなると、料理店ではない故に法律違反ではないが……それでも、少しは印象は悪くなるだろう」

「なるほど」

「まあと言っても、余らが見て、単純に不快だと思った部分で良いとは思うがな」


 開始から十二分経過。


「んでさ、気に食わねえとこ見つけて、それどうすんだ? なんか紙とかに書いとく? アークゼウスは覚えられるかもだけど、俺は覚えられる自信ないぞ」

「それは余が紙か何かに箇条書きで書けば良かろう。ちなみに、この城に紙はあるのか?」

「まあ探せばあるだろ。ちょっと行ってくる」

「ああ、任せた」


 開始から十五分経過。


「ここの茶は少しだけ苦いな……」

「おーい戻ってきたぞー」

「お、紙はあったか?」

「一応、俺らの持ち物ん中に、多分ルーディナとメリアが買い出しか何かするときに買う予定のもん書くやつがあった」

「……それは無断で借りても大丈夫なのか?」

「……わからん。まあでも理由説明すりゃあ大丈夫じゃねえか? ルーディナは」

「メリアは案外、いろいろと小厳しいところがあるからな……」

「まあ大丈夫だろ」


 開始から二十一分経過。


「一時間ごとに発信してく……つぅのも、差が出ちまうか」

「そうであるな。そもそも、時間ごとに流していくとなると、必ずしも差は出よう」

「なるほどなぁ。……っても、不定期っつぅのもつぅので、って感じか」

「そうであるな。国王の私生活がどのようなものか知らぬ故、考えるも考えれない……というより、そうか。大元を知らなければ考えるのは全て想像になるか……」

「いや待て一人で完結しねえでもらえるか」

「単純な話、国王の私生活を余らは知らないのだから、考えてもそれは所詮想像という枠組みで終わるという話だ」

「……お、おう?」

「故に、作戦会議をするよりも、とりあえず今日は国王の私生活を観察してみたらどうだ? その方が効率的だと思うが」

「……あー、どんなに仮説立てても仮説は仮説だから、結果には敵わねえと? あれか、練習百回より本番一回の方がためになる、ってのと同じ理論か」

「そんなところだ」


 開始から二十七分経過。


「っつかこれちょっと疑問なんだけどさ」

「む?」

認識阻害結界アンノウン・フィールドって周りから認知されねえらしいけど、足音とか息の音とかはどうなんだ?」

「存在自体を認知されないはず故、そもそも音は聞こえないのではないか?」

「それとさ、影とかはどうよ?」

「影は見えないと思うぞ。使用者の存在自体を認識外にするのだから、その使用者から出るものは何も認識はできないと思うが」

「じゃあ、匂いとかも大丈夫なのか? 汗臭くて見つかったりしねえよな?」

「……確かに、それはわからぬな」

「後、もし間違って国王かその従者にでもぶつかったらどうなるんだ? 透明なもんにぶつかった、っつぅ認識なのか、それとも一瞬だけ効果内に入っちまって認識できるようになんのか」

「……そこら辺は実験が必要だな」

「アークゼウスってこの魔法使ったことないのか?」

「余が使う結界系の魔法は、基本的には防御及び環境変化だ。このような補助的なものは見たこと聞いたことはあるが、使ったことはだいぶ昔だな」

「なるほど。んじゃあとりあえず試してみるか」


 開始から三十二分経過。


「どうだ? 足音聞こえてるか? 影は見えてるから? 後、俺の匂い……って別に俺臭くない、よな? 大丈夫だよな?」

「――――」

「……おーい?」

「――――」

「……話し声も聞こえてねえってことか。とりあえず触れてみてだな……」

「……む」

「お? どうだ?」

「……これは、話し声も足音も匂いも影も、全て阻害されているということで良いのか? 先程触られたときは、一瞬だけフェウザの姿は見えたが」

「なるほどなるほど。つまり、触れると効果内に入るから、一瞬だけ見えるようになんのか」


 開始から三十六分経過。


「っつぅ結果が出たわけだが、どうするよ」

「音も聞こえず、匂いもせず、影も見えず、だな。もちろん使用者の姿も見えない。本当に認識の阻害ということか。だが注意するべきは、触れたときだな。触れれば一瞬の間だけ使用者が見える……ということはおそらく、この指輪に魔力を込めると、自分だけを囲う薄い膜のように結界が貼られる、となるのか。……いや、魔力の量で範囲が変わるようだな。随分と手のかけた代物だな……だから、魔力を込めすぎたらそれはそれで問題になるのか。己の魔力を最大限に込めれば、国一つの認識阻害が可能になるだろうな。……メリアのやつ、さすがは世界一の治癒魔法使いか。普通の小道具に見えるが、使い方を変えれば国一つの、使用者によれば世界一つの隠蔽が可能になるぞ……!」

「ちょっと分析してるとこ悪いんだが、これからどうするよ?」

「む?」

「国王の普段の生活がわからねえから、作戦立てても仕方ねえだろ? んなら、今日を試しの日にするっつぅか、気に食わねえとこは紙に書きながら、試しに覗いてみるってのはどうだ?」

「……ふむ、なるほど。そうだな、ではフェウザ頼んだぞ。余はこの指輪を……」

「いやお前ほんとに魔法のことになると人変わるよな!?」


 開始から四十四分経過。

 そしてそれが、作戦会議の合計時間でもある。





  I don’t have time to write this novel.

 ということで、なんか前にも言った気がするようなしないようななんですけど、僕今年から受験生ということで。

 別に難関校受けるわけと違いますけど、勉強やら学校やらが忙しくなると。それと次回作の妄想が止まらん。


 まあつぅことなので、多分これからは六日に一回、もしくは一週間に一回投稿になるかと。

 楽しみにしてくれてる方はすみません! いるのかわからんけど。

 はいということで、今回も読んでくれてありがとうございました!! また読んでね〜。



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