第二章間話 「団人」
<side 語り手>
―――ディウ・ゴウメンションは無類の戦闘好きだ。
――否。残念ながら、その評価は間違っている。
今までの行動を、言動を見れば、ディウが戦闘好きということは説明がつく話。――だが、ディウは戦闘が好きというわけじゃない。
彼自身もどうやら、自分は戦闘狂とまではいかない戦闘好き、と勘違いをしているらしいが。
さて、なぜ彼が戦闘好きじゃないか、話そうではないか。
これまでで、敵でも味方でも戦闘でも訓練でも試練でもなんでもいいから、彼が戦った回数は何回だろうか。
まず、冒頭のルーディナとの買い出しの荷物持ちを決めるために行われた戦い。
次に、戦闘と言えるかは怪しいがその買い出しの荷物持ち決めの戦いを勝手に行なった罰として行った、商店街での窃盗を対処するとき。
そして次が、魔界王配下各種族幹部『鬼魔族』代表王、バルガロン・ノア・キングダムとブルガロン・ノア・キングダムを相手にしたとき。
そして最後が、現在進行形で行われている、『英雄五傑』との相手の実力を知るためであり友誼を深めるためである、戦い。
それらを、ディウはこの二日間で行ってきた。――時系列がいろいろと難しいが、残念ながら物語の初めから今まで、まだ二日――というか、一日と半日しか経っていない。
そんなことはともかく、それらの戦闘で、ディウは戦闘好きではないと裏づけるある共通点が存在する。
それは本当に、単純な話。
――彼は、“戦い、もしくは戦闘そのものを好き”、と言ったことがあっただろうか?
ルーディナとの戦いのときは、彼はどうすれば上手く倒せるかの戦略しか考えていなかった。
もちろんルーディナは強い故に戦うことが楽しい、という考えもあっただろうが――それは飽くまで、“ルーディナが強い”という前提があって成立する話。
“戦いが好き”ではなく“強いルーディナが好き”なのだから、そんなルーディナと対峙できる戦いという手段の一つが楽しい、と感じているに過ぎない。
窃盗のときは、彼の中では戦いの一部として入れられてなかったであろう故、ディウは特に何も考えていない。
鬼双子と戦ったときも、ディウはあの年齢で強い鬼双子を褒めていただけで、戦い自体を好きだとは一言も言っていないし思っていない。
『英雄五傑』との交流を戦いでするのも、過去に鬼双子という、戦闘で心を交わし合った前例があるからに過ぎない。戦闘が好きだから、という理由では、断じて違うのだ。
――ディウ・ゴウメンションは強者は好きだ。剣も好きだ。技も好きだ。魔法はおそらく普通程度。
だが、戦いは好きではない。戦い自体は好きではない。だから所詮、彼は――
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―――人が死にました。否、死ぬでしょう。
名前は、ディウ・ゴウメンション。
『勇者パーティ』の一員、『界壊の豪獄』という“省略”された二つ名を持ち、そして私たち血肉に利用されて溺れて死んだ愚か者。
どうやら私の幹部と相打ち……じゃなくて、普通に負けたらしいでスね。
死ぬ間際に何か、絶対に思い出したくないようなこと思い出して絶望したような顔してましたけど……まあ、興味はないでス。
もう彼のこと、私知り尽くしてますし。
ご冥福をお祈りします
ディウー(涙)。
あー戦いが好きじゃないからなんなの? 的な質問ある人いると思いまっけど、それは最終章に語るんで。はい、そこまで待っといてね! つまりこれは伏線さ……それまでずっと読んでくれる人がいると嬉しいなー。
はい、今回も読んでくれてありがとうございました!! またね〜。




