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あとがき 「あなただって、この乙女ゲームの世界を愛していたはずではなくってっ!?」

まとめの後書きエッセイ。

伝わるか、全く分からない空気感のまま、お送り致します。


1,主人公ちゃん乙女ゲームへの愛がないヤツばっかでは? 

2,乙女ゲームテンプレへの愛を叫ぶ。

3,長い前書きはブラバされるから最後に回した

1,主人公ちゃん乙女ゲームへの愛がないヤツばっかでは? 問題



 神様、雑過ぎんか?

 

 ゲームへの愛着がない上に、制作関係者や攻略サイトを運営していた訳でもないのに、謎記憶で異様に事細かな知識がある主人公が多いのは、一体どうしてなんだい。


 これまで遊んできたゲームのシナリオ分岐とか覚えてるか?

 タイトルすら忘れてるヤツが、いっぱいあるというのに。


 推しキャラルートだって、もはやうっすら記憶しかない。

 すまんが、こちらは残念記憶力の主なんだ。 

 

 ドキ〇バは転げまわりたくなるぐらい最高でしたが、転げまわったことしか、覚えていないんだ。

(ガチ勢には一緒にするなと叱られそうだが。)


 そもそも乙女ゲームって、昔はもっとニッチでやや語りにくいジャンルだったように思う。

 


「そんな……、嘘でしょっ! ドラマCDやアニメ化したのはもちろん、イベントやりまくってる有名作品、聖地巡礼本まで出したのだってあるんだけど!!」

 

「すまないな。乙女ゲーム。その分違うジャンルに、予算と時間を使ってしまったんだ。君を愛していなかった訳ではない。ただこのピンク・ヘッドがあまりにも、魅力的だったのさ……」


「まさか、このわたくしとの、婚約を破棄するというの……。これまで、散々いろんなジャンルに浮気しては、人間性と性癖とを汚していくあなたを許してきてあげたというのに、あんまりだわっ!」


「あぁ、認めよう。もう君だけでは満足できない体に、なってしまったんだ……」 


「王子を責めないでっ!! 公爵家の力を使って、有名絵師や人気声優パワーに頼ろうしても、無駄よ! 今期の新作はこんなにあるし、あなたと同じことは他のジャンルにだって、出来るんですよっ。シリーズものの新刊、痛グッズ、ミュ、ステ、運動会、声優アイドルグループのライブ、即売会、ブラウザゲー、アプリゲー、聖地巡礼……。ふふふ、あなただけの王子(さいふ)ではないんですからね。侮ってきた罰が当たったんですっ」


「あぁ……、わたくしは清き乙女の園、修道院へと追いやられてしまうのね……」


 きっと皆さんにも、かつてこんな感じの悲しい別れがあったことでしょう。

 ごめんね。悪役令嬢。

 どうか、身勝手を許してちょうだい。乙女ゲーム。

 

 そして、まさかこんなところで、君と再会できるだなんて、思ってもみなかったよ……。ぐへへへっ。

 


2,乙女ゲームテンプレへの愛を叫ぶ。



 ゲーム要素を上手くいれてる作品は、面白い。

 元乙女ゲームユーザー以外が書いたものだって負けてなくて面白い。

 自分もそっち側で、なろうテンプレの面白さに魅せられたのだ。


 イセコイやハイファン的なテンプレは、一種のバベルの塔のように感じている。


 好きな作品、ジャンル、年代、文化圏の違うオタたちがわかり合える、共同幻想のようなものの一つだ。


 他のジャンルの作品でも、乙女ゲー要素というテンプレを混入すれば、アラ不思議! 語りたい世界観、関係性、みせたい景色とありたい自分、理想のキャラが描きやすくなってしまうのだ。


 テンプレには、あの頃のように、何かに夢中になったり、憧れの誰かを応援したくなる魔法が、込められている。


 同じ塔をそれぞれの角度から見上げる、普段は違う国の異なる文化で暮らす者たちは、皆熱い目をしている。


 無性に惹かれてしまうし書きたくなってしまうという異様な吸引力があるからだ。


 マイナーな女性向けの恋愛ゲームの世界は、今では非常に汎用性が高いコンテンツへと、生まれ変わった。


 ・冤罪による悪役扱いの汚名返上に励む物語。

 ・発明や知識による成功譚。

 ・剣と魔法の物語。

 ・継子虐めや姉妹格差。

 ・追放ざまあによる復讐譚。

 ・スローライフでの理想の穏やかな生活。

 ・白い結婚をネタにしたカウンターや元サヤ話。

 ・言ってやりたい台詞や、かまして見せたい断罪を描く婚約破棄 

 ・共通知識があるからこそ、成立するあるある大喜利。



 あらゆるモノがぶっこめる、懐が広すぎるジャンルになっちまったんだ。

 混ざり合って、溶け合って、もはや元が何だったのかさえ、よく分からないぐらい。


 テンプレは日々進化し続けている。

 

 性癖のるつぼ? 闇鍋? 

 混乱も当然あるし、陳腐化だってしている。


 メチャクチャだけど面白い、この状況への愛を叫びたい、そういう思いで制作した。

   

 マウント決めまくる、クソ女主人公で散々弄ったが、本気で上から見下ろすヘイト感情や嘲笑う気持ちがあったら、こんな長文絶対に書けない。


 配慮が足りなくて「一体お前は何と戦っているんだ?」感があったら、申し訳ない。


 自分の好きなあるあるネタと全力で遊んで、書きたいを形に出来て、本当に楽しかった。


 最後まで、お付き合いいただきありがとうございました。



3,長い前書きはブラバされるから最後に回した


※改稿で、後書きの後に前書きを配置しました。

お時間ある方だけお読みください。



――いつからだろう……。


 わたしは、主人公ちゃんが報われる、胸キュンなラブコメを読みたかったはずなのに。


「悪役令嬢ちゃん、がんばえー!!」と画面の前で応援していたはずなのに……。


 イセコイのあるあるトラップが気になって気になって、仕方がないのだ。


 読破後に放つ第一の感想が「このざまぁぬるくない?」とか「過激すぎ。引くわー」ってそれってどこのラブコメの話?


 舞踏会の回になると、毎回ドキドキハラハラしてしまう。



 赤ワインビシャーで、超有名デザイナー製オートクチュール・ドレスを汚されても、賠償も謝罪も一切皆無のままで、加害者を見逃してやる。


 付き添ってくれた無敵系お兄様を撒くために、わざわざ女性との交流を促して、腹を空かせ瞳をぎらつかせた危険なメス肉食獣どもの群れをけしかける。


 「絶対に、君を守るからね」って宣言してくれた素敵なスパダリヒーローくんが飲み物を取りに行った隙をついては、すかさずピンチに陥り役立たず感を演出する。


 誘拐待ちに、トイレに行ったは良いものの……。


 だ、だめよっ! やめてーっ!! 


 まだ、手を洗ってないのっ!!



 そんなお約束という罠への誘導と、それに対する完璧な対応力とを、期待してしまうからだ。


 

 そのドキドキって、絶対に恋愛描写へのドキドキじゃないよね?


 ジレジレとかモダモダを超えてのドキドキや、えちえちなラブシーンを、見たかったんじゃないの?


 

 気が付けば、読みどころが全く変わってきていない?



 危険物処理や対テロ組織との攻防や地雷女の撤去を見届けたいの?


 正論論破なレスバ力に喝采を送りたいなら、SNSでたらこ唇をフォローしとけば、良くない?


 しみったれた現実世界の恋愛では味わえないような、異世界ならではのお話を、読みたかっただけなのに……。


 現実の世知辛さや、ポリコレ配慮とか、全部棚に上げて、非現実的なロマンス成分を摂取したかったはずなのに、わたしは一体『なろう』に『イセコイ』に何を求めに来ているの?


 質の高いストレスフリーなものが読みたいなら、通販サイトで、レビューのおすすめに従って、売れ筋を購入すればいいだけじゃない。


 素人の粗削りだけど、瑞々しさと勢いのある、ニッチな嗜好を満たしてくれる作品を楽しみにして、読みに来ていたんじゃないの?


 それでも、何故だか、いつもモヤモヤしてしまう……。


 テレビ局にご意見電話しないだけ、感想欄で作者様に凸していないだけで、このモヤモヤは、溜まっていく。


 あぁ。なんて不健康で不謹慎なの。


 アイドルのどうでもいい発言が炎上したり、政治家の切り抜かれたコメントが叩かれたりしているのを、ウォッチするよりも、もっと楽しいコンテンツを味わいたかっただけなのに。


 面白いと思って読み始めた作品や、大好きになった作品の世界観を、堪能していたんじゃなったの?!


 嘘つき!!転び者!! どうしてここまで堕ちてしまったの?!


 あの頃のトキメキを、忘れてしまったというの? 


 魔法少女の活躍に、胸躍らせていた頃のような、物語を無邪気に楽しんでいた自分に、戻りたかっただけなのに……。


 しっかりしなさいっ!今こそ、取り戻すのよっ!!


 脳内の夢見る少女が、迷惑クレーマー系小姑へと変貌するのは、もうウンザリなんだ。


 よしっ!  女主人公ちゃんが、いかに芸術的なテンプレ使いで、悪役令嬢として頑張ってるかを、紹介していこう!!



 そんな感じで、あるあるテンプレを素材に、作品の面白さはそこじゃねえんだけど、気になってしまうから、ネタにしようぜというブラックコメディをお送りさせていただきしました。

ぷいきゅ〇にはなれなかったけど、わたしだけど、これからも頑張りますっ!


ご意見ご指摘ご感想は、大歓迎ですが、どうか画面の向こうには(脳内が)小さなお子様がいると思って、暖かいお声かけをお願いしますね。


 もっと、お母さんみたいに、優しく言ってあげて下さいね。

 モチベに繋がるので、いいねや☆感想、お待ちしております。

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