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五分で読める暇を持て余した女神様のお遊び

作者: ユッケ

5分で読める会話劇暇つぶしにどうぞ

「あー暇だな。とりあえず適当な少年を異世界召喚して魔王狩りでもさせて帰す遊びでもやるか……と言うわけでよろしく」


「そう言うのは本人を召喚する前に言えよ。本音ダダ漏れで既にやる気もでねぇよ」


「よくぞおいでくださいました。世界を救う勇者よ」


「完全に流れ無視してきやがったなこの野郎」


「私はメシア、万物を司る女神です。あなたのお名前を聞かせて頂いてもよろしいでしょうか?」


「台無志田男だよ! 魔王倒さないと帰れないんだろ? さっさとしろよ」


「流石話が早いですね」


「全部聞こえてんだよ!!」


「貴方にはチート能力として『レベル上限解放』と『全ての数値MAX状態』更に全ての魔法を使える『スペルマスター』のスキルも与えましょう!」


「おぉお!? 予想外に色々とくれるな」


「お前如きこれくらいで充分だ」


「それ魔王の決め台詞のやつだからな!? ったく、さっさと終わらせて帰るか。入り口ここだな? じゃあ行ってきます」


「ウィーン」


「自動ドアかよ!! もっとファンタジー感出しとけよちくしょう!!」


「3分後……」


「ただいま」


「おかえり♪ 早かったわね!! お風呂にする?ごはんに……」


「新婚さんかよ!! あのさ! 俺今さっき魔王倒しに異世界転移したよな!? なのになんでここにいるんだ!?」


「それ私のセリフですよ」


「どーでもいいわ!! 俺、転移した場所から一歩も動かず戻ってきてんだけどどーなってんだよ!?」


「あなた転移後すぐに目の前にいたスライム倒しましたか?」


「あぁ、うん。とりあえず究極破壊魔法を試し撃ちしたくて一発ドカンと」


「それ魔王です」


「クソ雑魚スライムを魔王にしてんじゃねぇよ! あまりにも呆気なさすぎだろうが!!」


「そうですね、こんなに早く戻って来られては暇つぶしの足しにもなりません。一体なんのために異世界行ってきたんだ? 出直してきてください」


「お前の暇つぶしの為に勝手に呼ばれてきたんだよ!! 脳みそ腐ってんのか?」


「じゃあ次は『魅了』の能力でもつけて異世界出しときますね。はい、いってらっしゃいませー」


「処方箋出すようなノリやめろや!!」


「5分後……」


「ただいま」


「おかえりなさいませご主人様♪こちらのお席にどうぞぉ」


「メイド喫茶か!! というか今行ってきた異世界なんなんだ!?」


「いかがなさいましたご主人様?」


「俺は巨乳メイドさんしか認め……ごめんなさい。鈍器のような物をおしまいください」


「いかがなさいましたご主人様?」


「転生した途端、乳首に星のシール貼って股に大根挟んだ中年に襲われかけたんだけど!?」


「うふふ、ただの魅了にかかった魔王ですよご主人様♪」


「あんな変態が魔王であってたまるか!! ある意味、世界的脅威って所は納得してやるがな!!」


「お気に召しましたら時々夢に出てきてもらう魔法をオプションとしてかけますが、いかがなさいます?」


「お気に召すとでも思ってんのか!? それ完全に呪いの類だろうが!! もし間違ってでもそんなオプション付けみろ、今すぐ究極破壊魔法ぶち込んでやるからな!!」


「あら残念」


「あと初手魔王やめろや!! 行って5分もせずに帰ってきてんだろうが!!」


「おや? 早く帰りたいのでは?」


「そりゃ早く帰りたいけどさ!! 今流行りの異世界転移だぞ!? ちょっとは楽しんだりしてみたいじゃん!!」


「ツンデレってやつですね、わかります」


「ちげぇよ!! 俺の考えていた華やかな異世界生活がトラウマになりかねないって言ってんだよ!!」


「辛い現実を直視できないから異世界に幻想を抱くんですよ」


「ここに来てまともな正論ぶつけてくんじゃねぇ!! 泣くぞ!!」


「しょうがないですね、じゃあこれで最後ですよ? 初手魔王じゃないように『運』くらいは上げときますね。はい、いってらっしゃいませ」


「なんで俺が異世界行きたいみたいな流れになってるんだろう……」


「10分後……」


「ただいま」


「おかえりなさい。ご希望の異世界生活は満喫できましたか?」


「何もしなかった……」


「はい?」


「何もねぇよ!! 転移して早々、八つ当たり気味に目の前の小石を蹴飛ばしたらそれが起点になって連鎖的に街が爆発したり、地中の古代兵器っぽい機械がいきなり出てきて巨大なビーム出したり、宇宙からとんでもない大きさと数の隕石が飛来して最終的には遠くに見えていた魔王城っぽい禍々しいでかい城が七色の爆発と共に粉微塵になって消え去ったんだ!!」


「イェーイ!! 魔王討伐スイッチ大成功〜♪」


「冒険させろや!! クソ!! こんなアホの暇つぶしなんかに付き合うんじゃなかった!!」


「いえいえ、ちゃんとこれを読んで頂いた読者様の人生を5分程無駄に浪費させましたよ」


「せめて有意義と言え!!」


 おしまい

あなたは何分で読めましたか?

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[良い点] ごちそうさまでございます。 4分11秒にて読破いたしましました。 [気になる点] 夜食のシーフードヌードルが少し延びてしまいました。 [一言] 3分読了ものもお願いします。
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