1.婚約しました。
プロローグ?的なやつです。(多分)
まだ乙女ゲームではない…orz
「し、しまった…。」
ローゼル公爵家の一人娘"メリオラ·ローゼル"である私は後悔していた。
「なぜ!なぜ私は男のフリをしようとしてしまったんですの!?」
過去の考え無しの私を攻める。
事の発端は手紙である。
1年前"とある伯爵令嬢"の考えた文通というものが私達貴族の間で流行りました。
最初は密通などの恐れもあったことから受け入れられる事はありませんでした。ですが、その令嬢は文通というものをどうしても流行らせたかったそうで(不思議な方ですのね)完璧な魔道具を作り上げたのだとか。
私は知りません。使ってはいますがこれで本当に密通などを防げるかなどわかりませんし、試そうとも思いません(試したら捕まりますからね…違う意味で…)。
ですが王家が保証したので問題ないのでございましょう!
その令嬢の努力もあってか、貴族令嬢の間でまたたく間に流行していきました。かくいう私も流行に流された1人です。いえ、決して暇だからではございませんのよ?流行りに乗ることは大切なのです。
私は送る相手を"ローズ"という子に決めると、さっそく手紙を書きます。
あ、そうだわ!殿方っぽく書いてみましょう。その方が楽しそうだわ!
手紙を書き終えると魔道具を使って送りました。
なぜその子にしたのかと言いますと、私の家名と似ておりましたので。
ちなみに私はリオにしました。メリオラから取ったんですのよ。
ローズ様…どのような方なのでしょうか…。ふふっ、楽しみですわ。
そしてなんと魔道具のすごいこと!どんなに距離が離れていてもその魔道具を持ってる方へ一瞬で届けてしまうのです!こちらの機能は王家でも採用されはじめてるのだとか…。
お父様がおっしゃっていただけですので詳しいことは知りませんが。
私が手紙を送ってから2日後、ローズ様から返信のお手紙が届きました。
あぁ、とても可愛らしい字ですわ…。きっと容姿や性格も可愛らしいのでしょう。こんな可愛らしい方を騙しているのだと思うとちょっと心が痛いですわ。いいえ、何を考えているのかしらメリオラ。私は殿方っぽく書きましたけれど一言も男とは言っておりませんもの。ちょっとボーイッシュな女性だっていらっしゃいます。大丈夫ですわ。あれ、お母様?私、別にお母様の事だなんて一言もいっておりませんわ。だから睨むのはやめて頂けませんか?怖いですわ。
そんなこんなでこの1年間私はローズ様と文通をしてきました。
今日もローズ様からのお手紙が届きましたので楽しみに開け、読み始めました。
[リオ様 この度は……]
そして今に至る。
私は開けてはいけない扉を叩いてしまっていたのね…。
手紙の内容を要約すると、
[リオ様 私は文通をしているうちにリオ様に惹かれてしまいました。父上にこの話をするととても喜んで頂けて、リオ様さえ宜しければ縁談のお話しを進めたい。と言ってくださいました。リオ様の御父上様には私の父上からお話ししてくださるとのことで、良いお返事が頂ける事を期待しております。]
うん。やばい。かなりやばい。
私のいるこの国は、同性愛が認められている。ですがそれができるのは平民くらいですよ。貴族は跡取りが必要ですものね。平民が羨ましい。
さてさて、どうしたものかしら…。私は全然ウェルカムなのです。けれど、お父様が許してくださるのかどうか…。そして騙している罪悪感…。
「いいと思うよ。」
「へ?」
まさかの即答に呆けた声を出してしまった。
「い、いい、よろしいのですか?」
「ああ。話は聞いているし、お互い身分も申し分ない。あとは、メリオラの気持ち次第だよ。」
「是非!ですわ!」
御互い了諾しているのであれば大丈夫ですね。
「ちなみに御相手は…?」
「秘密。」
「?!」
こうして婚約が結ばれることになりました。
その後メリオラは、まだ見ぬ婚約者を守れるようにと武術に励んだのだった。
初めて小説書いた…
読んでくれる方が1人でもいてくれるといいなぁ……なんて…
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